ナサホームの20年(17)

11.  名古屋進出

2014年4月1日から消費税が5%から8%に上がるとのことでしたが工事の完成が2014年3月31日までとなるため2013年の夏ごろからは既に駆け込み需要は始まっていました。受注も上がりますが現場も忙しく大変な時期でした。この時期から再び大きな変化が訪れます。
2014年のことですがHDC神戸でお世話になっていますABC開発から名古屋にHDCを出すので一緒に名古屋へ進出しませんかというお誘いがありました。聞けば大名古屋ビルヂングの建て替え物件にHDCを出すとのことです。大名古屋ビルヂングは名古屋駅の真正面にありそのレトロな名前のために以前からよく知っていました。地下の居酒屋で同業者勉強会の懇親会などもしていたので思い入れのあるビルで建替えのニュースを見てネットで調べたりもしていました。ABC開発から話があったころ、不調のみずらぼにあってHDC神戸がすごく順調に推移していました。もともと名古屋への出店など考えてもいませんでしたがHDCと一緒に進出するならばと思い、前向きに話を進めました。ただ予約契約を結んだ頃から色々と横やりが入るようになってきました。
まず名古屋の〇〇ホームの△△社長。ナサが名古屋に出店することに強く不快感を示してきます。同業者が関西から進出してきてシェアを奪われるのを嫌がるのは当然と言えば当然です。ただ普通は表立って言いません。△△社長は私を年下と思っていたようでそれで強く出られたのかもしれません。
また銀行の人や他の業界で全国展開している会社の人は異口同音に「名古屋は閉鎖的で大阪人を毛嫌いしているから商売がやりにくい」と言います。
それらのことが本当か否か確認したくて船井総研の勉強会で名古屋会場の時に参加してみました。経営者15名限定で経営相談や状況報告などをする勉強会ですがそこで聞いてみました。「名古屋人は大阪人が嫌いと聞きますが本当ですか?同じ関西人でも京都人はリスペクトしているとも聞きますがそれも本当ですか?」
答えは辛辣でした。まず一人目が「名古屋人は騙されるのが嫌なので・・」二人目の女社長は「個人的には大阪の方は面白くって好きなんだけど、一緒に仕事はしたくないです。」そのあとの人もほぼ同じ調子です。また京都の人は上品でいいという認識が大勢です。なかなか先が思いやられる展開となってきました。この排他的な地域ということは大きな心配事ですがもう不動産の契約をした以上引き下がるわけにはいきません。まず考えたのが2016年春の大名古屋ビルヂング開業までに職人のネットワークを作りオープン後すぐに営業活動に専念したいと思い、パイロット店を出店し営業を始めてみることにしました。それが昭和区の八事山手通店ですが名古屋の高級住宅地のど真ん中です。八事と大名古屋ビルヂングに出店することで他のリフォーム会社を圧倒するブランディングが可能だと考えました。
そして責任者には新規出店の得意な役員の柳、他のスタッフは岐阜出身の山田由美子と自ら立候補した西井の3名でした。
そして八事山手通店は2015年6月に営業を開始しました。

12.  経済産業大臣賞受賞

2014年の暮れ、リフォーム産業新聞社の伽藍社長が来社されました。その時の雑談の中で経済産業省が「先進的なビジネスモデルを有するリフォーム事業者表彰」を行うとのことでみずらぼで応募したらどうかというお話がありました。まさか自社がそのような賞を受賞できるとも思っていませんでしたが一応挑戦してみることにしました。まず自社のビジネスモデルの特殊性、新規性などを書類で提出するのですがだいぶ頭を悩ませました。いろいろ考えた中で通常リフォーム事業者を表彰するなら国土交通省だと思うのですがなぜ経済産業省なんだろうと考え経済産業省の求めているものは何かを考えて次の3点に絞って応募書類を作成しました。
① 水廻り専門店によりリフォームの敷居を下げ潜在顧客の掘り起こしがで
きる
② 2ブランドで営業することにより未経験人材の雇用が促進できる。
③ 水回りに絞ることにより営業としての強度を下げ育児休暇明けの女性を
継続して雇用するなど働き方のバリエーションを増やした。
この結果として1次審査は合格し、矢野経済研究所で行われた2次審査も無事にパスすることができました。
合計21社が表彰されましたが他の業者さんの顔ぶれを見てもTOTO LIXIL エディオンなどの超大手企業や他にも大手企業の子会社、関連会社が多数みられます。弊社のような独立系中小企業は少なく「よく選んでもらえたな」というのが正直な印象でした。そして2015年3月、東京ビッグサイトでの表彰式では3社選ばれてのパネルディスカッションも経験しました。このパネルディスカッションでは事前に霞が関の経済産業省へ行って打ち合わせもあったのですが何から何まで初めてのことでいい経験をさせていただきました。

この経済産業省の表彰が3年以上前のことです。
もちろんこの後もそれはそれはいろいろな苦労がありました。
そしてそれらのことも既に文章にしているのですがまだあまりにも最近のことで登場している人物にも迷惑が掛かったらいけないので、このブログでの公開は見送ることにします。

「ナサホームの20年」をブログに連載してみて、多くの方から「面白い」「江川さんも苦労してるんや」「しばらく止まってるから早く書いて」などなどご意見を頂きました。
拙い文章にもかかわらず我慢して読んでいただきまして感謝しております。

また年月が経って多少のことは時効としてお許しいただける時期が来れば、またこの続きを公開させていただこうと思います。