浴室の壁&天井材の種類と選び方
まずは在来工法、ユニットバスそれぞれの浴室の壁や床に使用されることの多い素材について紹介していきます。
浴室に使用されている壁の素材は?
【在来工法】
■タイル
陶器や石材製の素材で、伝統的に浴室の壁や床、時には天井にも使用されます。タイルの組み合わせによって多彩なデザインを表現でき、また耐水性も高いのが特徴です。ただし、タイルは衝撃にやや弱く、タイル同士の継ぎ目(目地)部分に汚れが溜まりやすいので注意が必要です。
■木材
天然木などを使用した壁材です。木目の美しい風合いと香りを楽しめるのが魅力ですが、価格が非常に高く、また耐水性に難がありメンテナンスにも手間がかかってしまいます。
■塗装
壁の上に防水性の高い塗料を塗布する方法です。アクリルやウレタン、エポキシなどの樹種素材を用いており、価格的には最も安く仕上がります。その反面、耐久性が低く数年で剥がれたり変色したりするリスクがあります。
【在来工法・ユニットバス】
■FRP(繊維強化プラスチック)
パネル状の壁材として使用されるのが、FRP(繊維強化プラスチック)です。軽量で安価、カビや汚れにも強いという特徴があり、ユニットバスでは主にこの素材が使用されていますが、在来工法でも用いることができます。
■防水クロス
壁紙のように浴室の壁に貼って使用するシート状の素材です。化粧シートとも呼ばれています。防水処理が施された壁紙で、簡単に貼り替えができ、また自分好みのテクスチャが選べるためリフォームに適しています。ただし、タイルやパネルに比べて耐久性に難があります。
浴室の天井に使用される素材は?
■アルミ樹脂複合板
耐水性・耐腐食性に優れ、カビが生えにくいため浴室の天井材に多く採用されています。アルミ樹脂複合板はその耐性に加え、軽量で施工しやすい点も大きなメリットといえます。
■PVC(塩ビ)パネル
塩化ビニルは防水性能が高く、天井に使われることが多い樹脂素材のひとつです。特徴としては、手ごろな価格とメンテナンスのしやすさが挙げられますが、アルミ樹脂複合版と比べるとやや耐久性が落ちてしまいます。
■FRP
ユニットバスなどでは、壁と天井(多くの場合、床には撥水性などを考慮した素材が採用されます)を同じ素材、つまりFRP素材に統一されているケースが多く見られます。FRPもまた、軽量かつ耐久性があり、カビや汚れに強く、メンテナンスの手間が少なというメリットを持っています。
浴室でマグネットを利用するためには…
ボティソープやシャンプー、あるいはお子さまのおもちゃなどを浴室内に置くのに役立つ収納棚。これらはマグネットを利用したものが多いのですが、浴室の壁紙をリフォームすることで、快適にマグネットが使用できるようになります。
これにはいくつかの手段があり、在来工法やユニットバスの壁材を取り替える際、マグネットパネルを採用する方法や、後付けのマグネットシートを貼る方法、壁面にマグネット対応の塗料を塗布する方法などが挙げられます。
浴室の壁や天井だけをリフォームすることはできる?
在来工法での壁・天井のリフォーム方法
在来工法の浴室で、既存の壁をリフォームしたいと考えた場合、選択肢としては2つの方法があります。
■既存の壁や天井を撤去して新たに壁を作る
ひとつめは浴室の天井や壁のタイルやパネルなどが劣化していたり、破損していたり、あるいは内部まで水の侵入が見られる場合は、一度既存の壁や天井パネルを撤去してから新しく壁を作り直すのがおすすめです。
この方法の場合のメリットは、下地の防水処理も併せてやり直すことで、新品の時のような耐久性のある浴室が出来上がる点。また、自分好みのデザインを実現できるという点が挙げられます。なお、タイルの損傷範囲が狭く下地に問題がない場合は、破損したタイルのみを撤去し新たにタイルを貼り直した上で目地の処理をするだけで、修理が完了することもあります。
■既存の壁や天井に重ね貼りをする
もうひとつは、既存の壁や天井に重ねる方法で壁であればFRP、天井であればアルミ樹脂複合板やFRP、塩ビなどのパネル、もしくは防水クロスを貼る方法です。こちらのメリットは、壁の撤去が不要なため工期が短く、また費用も抑えられる点にあります。ただし防水クロスはパネルによっては、在来工法のタイル貼りより素材費用が高くなってしまうこともあります。壁や天井のみのデザインリニューアルを考えるのであればこちらの方法をおすすめします。
ユニットバスの壁や天井をリフォームするには?
ユニットバスの壁や天井のリニューアルは、在来工法と比べても容易に施工できます。
ユニットバスの場合、FRPパネルでの壁や床が形成されているため、変えたい箇所のパネルを撤去し交換するだけで。リフォームが完了します。
ユニットバスの壁に穴が空いていたり、天井にヒビが入ったりしているケースであれば、パテなどで修復することもできます。しかし、これはあくまで応急処置ですので、破損の箇所が大きかったり、亀裂部分が長く続いていたりするのであれば、修理ではなくリフォームを行うようにしましょう。
お風呂の壁や天井をリフォームするために必要となる費用は?
お風呂の壁や天井のリフォーム費用
壁や天井のリフォームに必要となる費用は、素材や施工内容によって異なりますが、一般的な相場としては下記となります。
■浴室の壁のリフォーム費用相場
タイル壁の張り替え:10万〜15万円
木の壁の張り替え:50万〜70万円
パネル壁の張り替え:10万〜30万円
防水クロス壁の張り替え:8万〜20万円
壁の再塗装:10万〜15万円
マグネット対応パネルのへの交換(一箇所):3万〜5万円
マグネットシートの設置:1万円〜
■浴室の壁のリフォーム費用相場
天井のパネル張り替え:5万〜8万円
まとめ
浴室の印象を決定づける壁や天井。もし現在の浴室の機能に不満はないけれど、デザインは変えたいと考えていらっしゃるのであれば、壁や天井の張り替えを行ってみてはいかがでしょうか。また、既存の壁に穴や、下地まで到達するようなヒビ割れが見られる時は、いち早くリフォームを開始しましょう。
ナサホームでは、浴室の状況や劣化・破損の原因を特定した上で、最適な浴室のリフォームプランを提案いたします。
まずは、当社の浴室に関する施工事例をご確認いただきお気軽にお問い合わせください。