目次
子供部屋は何歳から必要?
子供部屋を与えようと思ったとき、何歳から検討し始めるのが適切なのか、与えるタイミングを考えてみましょう。
小学校入学がきっかけになることが多い
小学校に入学すると、ランドセルをはじめ教科書、体操服、絵の具セット、習字道具、リコーダー、鍵盤ハーモニカなど、実にたくさんの学用品が必要です。
さらに、子供の成長とともに着替えや勉強などのスペースもこれまで以上に確保しなくてはいけなくなります。
また、この時期には子供の自立心が強く芽生えるようになり、「自分のことを自分でやりたい」と思う子供も増えてきます。
これらを考慮すると、小学校に入学するタイミングで子供部屋を与えようと考える保護者の方が多いようです。
子供部屋をもつことで、ランドセルや教科書などを片づける場所が確保でき、子供は何をどこへ片づけたらいいのかを工夫し、自分で整理整頓しようとする習慣が身につくことにつながります。
また、毎日の通学の準備も自ら行うなど、管理能力を高めることにもつながるでしょう。
幼稚園児から与えるのもおすすめ
幼稚園児の段階では、夜はまだ保護者の方と一緒に寝ることが多いため、子供がひとりで自分の部屋として使う可能性は低いと考えられます。
この時期では、子供部屋を与えるというよりも、子供自身の物を置いたり片づけたりするスペースを確保する目的で与えると良いでしょう。
幼い頃から自分の洋服やおもちゃの片づけを進んで行うことで、自立心が養われ、整理整頓や片づけの習慣を普段から身に付けさせられます。
早い段階で子供部屋を確保するのが難しいようであれば、リビングの一角に片づけスペースを設けるのも良いでしょう。
【戸建て・マンション】子供部屋にリフォームするには
今ある部屋を子供部屋にリフォームするにはどうすれば良いのでしょうか。戸建てとマンションに分けて説明していきます。
戸建て
戸建ての住宅は、空き部屋ならリフォームしやすいのでおすすめです。戸建ての住宅を新築する際には、後々子供部屋を作ることを考えて空き部屋を作っておくと良いかもしれません。
子供部屋にするなら、1階より2階に部屋を置く方が防犯的に良いと言われています。
また、空き部屋がない場合は2階を増築して部屋を作るのもひとつの方法です。増築すると今までのスペースを節約することなく、子供に新しい部屋を作ってあげられ、高い満足感を得ることができます。ただし、増築は法律や条例などの制限があるため、専門業者に相談が必要です。
子供に自分の部屋をもたせることで、子供の自立性や自主性を養えます。また、お互いに自分の収納場所や居場所を確保できるでしょう。
マンション
マンションは戸建て住宅と違って面積が限られているため、増築などをするのは不可能です。そのため、部屋数を増やす場合は間仕切り(壁)で分割する場合が多いです。
間仕切りを使って子供部屋にリフォームする場合は、間仕切りの設置や壁紙の貼り替えなどが必要になるので、リフォーム費用が戸建てより高くなる場合もあります。これに防音工事などをすればさらに費用もかさんでしまいます。
また、マンションの管理組合への工事申請をするのも忘れてはいけません。工事をしてはいけない時間帯や工事車両の駐車場の確保なども相談しておきましょう。
リフォームの内容も、マンションの管理規約に従いましょう。また、間取りや壁紙の貼り替えがOKなのかNGなのかも調べておく必要があります。規約によって間取りを大きく変更することができない場合もあるので注意してください。
和室を子供部屋にするには
普段あまり使わない和室を子供部屋にするという家庭も多いのではないでしょうか。
日本らしさを感じられる風情のある和室ですが、子供が楽しめる部屋にするには少し工夫をすることが大切です。
和室のまま有効活用する場合
和室は伝統的な落ち着きのある空間ですが、そのまま子供部屋にするのは、子供が少し退屈に感じてしまうかも知れません。
そこで、マットやカーペットを選ぶときは、明るい色にしてみましょう。子供部屋で良く見られる明るい色調は、落ち着いた和室を可愛らしい雰囲気にガラッと変えてくれます。インテリアのデザインをポップなものにするのも楽しいですね。
ただ、和室の雰囲気とポップなインテリアで、ちぐはぐな印象の部屋になるのが心配という方もいるのではないでしょうか。
和室の雰囲気と調和させるには、木を使った家具がおすすめです。まとまりが生まれ、部屋全体のバランスも取りやすくなります。
また、家具を置くときは、外から自然の明かりを取り込めるように工夫しましょう。室内に日光がたくさん入るレイアウトにして部屋を明るく保てば、和室でも明るく楽しい印象になります。
襖に壁紙やウォールステッカーを張ったり、障子の紙を布張りにしたり、子供部屋のインテリアや雰囲気に合わせてアレンジすれば、賑やかで楽しい部屋になります。
洋室にリフォームする場合
和室の畳は、ベッドや家具などの重みでへこみやすく、定期的に畳の交換も行わなくてはいけません。
そのため、子供部屋を用意する際に和室を洋室にリフォームするのも良いでしょう。床をフローリングに替えれば汚れも掃除しやすくなるため、より部屋が使いやすくなります。
また、壁紙を明るいデザインのものに張り替えたり、押入れの襖を外して収納スペースにしたり、リフォームのバリエーションはさまざまです。
子供部屋リフォームで導入したい設備・機能
子供部屋をリフォームするときにぜひ入れておきたい設備や機能についてご紹介します。
収納スペース
子供が成長するにつれて、持ち物がどんどん増えていくことでしょう。後々、持ち物が増えるときのことを考えて、それなりの容量を確保しておきたいところですよね。
部屋の間取り上収納スペースが確保できない場合は、壁面収納などをつくるのも良いでしょう。
子供の居住空間を狭めずに、なるべく多くの収納スペースを確保するような子供部屋になるようなリフォームにしたいですね。
防音対策
ピアノやギターなど楽器の演奏のために防音の部屋にしたい場合は、壁に遮音や吸音、防振の機能をつけましょう。この3つの機能のいずれかを組み合わせて防音に組み込むのが一般的です。
どんな楽器を練習しているのか、どの程度の防音が必要なのかを事前にリフォーム業者と話し合っておきましょう。
また、子供がまだ小さい場合は、特にマンションでは階下に足音が響かないか心配ですよね。その場合は床への防音対策がおすすめです。遮音性の高い床材を敷いてもらいましょう。
機能性壁紙
子供部屋の壁紙は、機能性の壁紙を選ぶのがおすすめです。花粉やダニ、ハウスダストなどのアレルゲンになる物質の働きを弱めてくれる抗アレルギータイプなら、アレルギー体質の子供の部屋にも安心です。
また、子供は外遊びなどでよく汗をかくので、汗のにおいが部屋にこもらないように消臭タイプの壁紙を貼るのも効果的です。においを吸収してくれるので、いつでも快適な空間を保つことができます。さらに、カビの発生などを抑える調湿タイプの壁紙も便利です。地域性や子供の特性に合わせて最適な壁紙を選びましょう。
間仕切り
2人以上子供がいる場合、将来一人部屋をほしがった時に対応できるよう、可動式の間仕切りを用意しておくのも良いですね。間仕切りをつけることでプライバシーも守られるので、子供からの不満も出にくくなります。
また、いつでも間仕切りをつけることができるように壁や天井に下地を入れてもらっておくのもひとつの方法です。
ロフト
ロフトとは、屋根裏部屋のひとつです。子供にとっては秘密基地のような場所にもなるため、子供部屋に設けると喜んでもらえることが多いでしょう。
部屋の空間が限られている場合、ロフトをベッド代わりにすることで学習机や収納スペースが確保できるため、スペースを有効活用できます。
ロフトは、建築基準法では「小屋裏物置等」という扱いであり、固定資産税を算出する際の床面積には含まれません。
ただし、高さや階段など一定の条件を満たなければ増築工事をしたとみなされ、税金が上がってしまいます。設計時には、リフォーム会社などと十分相談するようにしましょう。
また、自治体によって階段の規定が異なることもありますので、事前に確認しておくことが大切です。
ロフトは家の中でもっとも屋根に近く、夏場はかなりの高温になってしまうため、ロフトを設ける場合は同時にエアコンなどの設置も必要です。
子供部屋リフォームの事例
実際にナサホームで子供部屋のリフォームをされたお客様の事例を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
高さを活かして空間を有効活用した子供部屋
もともと工場だった物件で、使われていなかった1階を居住スペースにリフォームしたいという希望がありました。
高さが3mある天井を活かし、空間を有効活用できるように、お子様のお部屋にロフトを設置しました。天井が高いため圧迫感を感じずに、広々と快適に過ごしていただける空間に仕上がりました。
ロフトの下にはインテリアカウンターを設置し、カウンターは勉強机・収納どちらにも活用可能です。クローゼットも設け、成長とともに増えていく収納はクローゼットに納められるようになっています。ブルーのアクセントクロスもポイントです。
2段ベッドを間仕切りにした子供部屋
お子様が2人いらっしゃることで、ひとつの子供部屋を2人で使っておられます。この部屋の間仕切りとして中央に2段ベッドを置き、ベッドの両側を個人のスペースとしました。
壁を作らないことで、部屋に開放感が生まれ、窓から部屋全体に光も入りやすいことから、より広く明るい部屋に仕上がっています。
窓と反対側のスペースには梁にレールを取り付け、可動式のライトも取り付けました。これにより、天気が悪い日でも室内の明るさを確保できるようになっています。
個人のスペースも保たれ、部屋がより広く感じられるようになりました。
調湿効果のあるタイルで過ごしやすい子供部屋
子供部屋に、エコカラットタイル「グラナスラシャ」を施工しました。
エコカラットは、調湿効果や室内のにおいを抑える効果があり、室内で快適に過ごせるようになります。調湿効果をもつことで、冬の結露を抑えたり、カビやダニが繁殖しやすくなる高湿度を防ぎ、アレルギーの原因を抑制したりする効果が期待できます。
エコカラットのシリーズのひとつである「グラナスラシャ」は、布を張ったようなレリーフからできる上品な模様が特徴で、おしゃれな雰囲気を演出することが可能です。
子供部屋リフォームのポイント
子供部屋リフォームを行うときはどのような点に気を付ければ良いのでしょうか。
子供の成長を前提に考える
子供はいつまでも小さいわけではありません。今の子供の状態だけでリフォームを考えず、成長していく過程で子供の考え方やライフスタイルが変わった時に対応できるように、あらゆることを想定したリフォームをしましょう。
たとえば、2人以上の子供がいる場合は、前述したとおり間仕切りで一人部屋が作れるようにしておく、壁紙は大きくなっても使えるデザインのものにするなどの工夫が必要です。
特に、壁紙が子供っぽいと将来貼り替えのコストがかかる恐れがあるので、シンプルな壁紙か子供が大きくなっても違和感のない壁紙にしておくのが良いでしょう。
子供部屋の密室化を防ぐ
子供のプライバシーへの配慮は大切なことですが、家族と会わずに子供部屋に出入りできるような、子供の在室状況がわからない密室化した子供部屋にならないように気を付けましょう。
子供の部屋が密室化してしまうと、家族とのコミュニケーションが少なくなったり、何をしているか把握できなくなったりします。
子供部屋を作っても、親と子が互いに存在を感じながら暮らせる作りや間取りにしましょう。家族とも接点がもて、いつでも会話がしやすい子供部屋を作るのがおすすめです。
また、子供部屋の扉にはガラスを入れる、間仕切り壁に室内窓を入れるなど、子供を孤立させない工夫が必要です。ただし、その際はプライバシーが守れるよう、部屋の中からカーテンが閉められるようにするなど、子供が「監視されている」と感じないようにしましょう。
子供部屋とは別に学習スペースをつくるのもおすすめ
子供が小さいうちは、大人の目が届く範囲で勉強をさせたいと考える方が多いのではないでしょうか。
特に低学年のうちは、宿題の進め方がわからなかったり、集中して勉強を続けることが難しかったりするため、親の気配がわかる場所の方が子供の集中力を保ちやすいでしょう。
子供が宿題をするのは、基本的に大人が家事をする夕方から夜にかけての時間帯です。子供部屋とは別にリビングなどへ学習スペースを設けると良いでしょう。
リビングに学習スペースを設けることで、家族間のコミュニケーションが取りやすくなる・安心感を得られるなどのメリットもあります。
子供が学校に通っている時間帯は、大人のPC作業スペースや読書スペースなどに充てられるので、フレキシブルに活用できるのも大きな魅力です。
学習スペースを設ける際には、テレビが視界に入らないようにしたり、家事動線を妨げたりしないような場所に設置しましょう。
子供部屋のリフォームにかかる費用目安
子供部屋のリフォームにかかる費用は、どこまで手を加えるかによってまちまちです。たとえば、窓の変更、クロス・フローリングの貼り替え程度なら20万円未満の予算でできるところが多くなります。
間仕切りを設置するにしても、簡単なものであれば20万円から50万円程度でできますが、1部屋を2部屋にする、和室を洋室に変更するなどの大掛かりなものは50万円から100万円程度かかります。
戸建てかマンションか、広いか狭いかによって違いはあるので、詳しくはリフォーム専門会社ナサホームの問い合わせページで相談してみてください。大阪を中心に、兵庫・奈良・京都・愛知で展開していますので、ぜひお近くの店舗にお問い合わせください。
今回は子供部屋のリフォームについて紹介しました。家を建てるときやマンションを買うときは、子供部屋のことまで考えてから購入するのが最適ですが、予算や工期の都合でなかなかうまくいかないこともありますよね。
すでに建築・購入した家で子供部屋が必要になった場合は、思い切ってリフォームしてみませんか?子供部屋を作るためのリフォームは、戸建てでもマンションでも可能です。子供を家の中で孤立させないことと、成長しても使えることを考えたリフォームをしましょう。