目次
そもそも玄関サッシとは?
サッシは、ドアや窓を支える「枠」の部分を指す言葉。
このサッシは、ドアや窓が開閉する際の支点となったり、窓ガラスやドアパネルを固定したりといった役割を持つ重要な部品です。特に玄関のドアは開閉回数が多く、耐久性が求められる住まいの基礎構造と言えるもの。
また、このドアや窓の開閉を支える役割だけでなく、住まいの断熱性や気密性を高め、防犯性も上げることにも貢献する、意外と重要な役割も兼ね備えています。
玄関サッシ交換が必要になる理由とは?
さまざまな役割を担っている玄関ドアのサッシ。ではこのサッシが破損・劣化すると、どのようなトラブルが発生するのでしょうか。
◼︎開閉しにくい&鍵がかけにくくなる?
建築物は一見すると全く変化なく、動かないように思えますが、建ててから長い期間が経過すると、老朽化による建物の微細な動きや、強風、地盤沈下などによって少しずつ変形していきます。加えて、玄関ドアの場合、開閉動作の回数が多いため振動が伝わりやすく、サッシ枠は徐々にゆがんでいきます。
このゆがみを放置すると、ドアや引き戸のパネルとサッシの間に隙間が生まれたり、サッシがパネルに干渉することで、スムーズな開閉ができなくなることがあります。
また開閉だけでなく、引き戸やドアパネル自体の破損につながったり、鍵がかかりにくくなるといった状況を引き起こす恐れもあります。
◼︎断熱・気密性が低下する
サッシのゆがみによってドアパネルや引き戸との間に隙間が生まれることで、玄関の断熱性能や気密性は大きく低下してしまいます。特に古いアルミ製サッシを採用している住まいでは顕著にこのトラブルが起こり、夏は熱気が、冬は冷気が室内に入り込みやすくなります。玄関はリビングなどとつながる空間でもあるため、こうしたサッシの性能低下が、快適な室内温度や騒音からの保護といった生活環境全体に影響します。
◼︎防犯性が低下する
サッシが劣化していると、ドアとのかみ合わせが悪くなり、鍵がかかりにくくなります。その結果、空き巣などの侵入者によって簡単に扉をこじ開けられてしまう可能性があります。
玄関サッシの種類と工法
普段あまり意識していませんが、玄関サッシには使用される素材やドアの開き方によっていくつかの種類があります。以下にそれぞれの特徴を紹介してまいりますので、サッシの交換リフォームを検討される際の参考としてご覧ください。
玄関サッシの分類
【素材】
◼金属サッシ
アルミニウムやステンレスなどを使ったサッシで、耐久性が高くコストもやや低いのが特徴です。その反面断熱性能が低いのが難点となっています。また、埃の付着や塗装の劣化によって白い汚れが付着して見えることがあります。なおこの汚れはクエン酸や中性洗剤を使って落とすことができますが、いずれせよ定期的なメンテナンスが必要です。
◼︎アルミ樹脂サッシ
アルミサッシの断熱性や防露(結露防止)性能を高めたもの。耐久性も高く、アルミサッシと比べるとやや高価ですがその分機能性も高くなっています。
◼︎木製サッシ
伝統的なサッシで、趣と温かみのあるデザインのドアパネルなどとの相性は抜群。ただし、湿気や紫外線に弱く劣化が早いのが難点。
【開閉方法】
◼ 引き戸タイプ
昔ながらの引き戸タイプのドアに合わせたサッシは、高齢の方やお子さまでも開け閉めしやすく、 前後のスペースを必要としないのが特徴です。。ただし、開戸(ドア)タイプより広い間口が必要で、ドアとサッシをスライドさせるために横方向のレールを使うため、定期的なメンテナンスが必要です。
◼︎開き戸タイプ(片開き・親子ドア)
開き戸(ドア)タイプのサッシは重厚感のある見た目やデザイン性が高いのが特徴。断熱性能や防音性能にも優れる製品が多く作られています。
玄関サッシ交換の主な工法とは
玄関サッシ交換には2つの主要な工法があります。どちらを採用するかによって、施工内容や費用が大きく異なります。
◼︎はつり工法:7万〜15万円
既存のサッシ枠をすべて撤去し、新たに枠を設置する工法です。この工法では、見た目や寸法を自由に変えることができますが、工期が5日間〜と長く、費用も高額になりやすいため注意が必要です。
◼︎カバー工法:15万〜30万円
既存を残したまま、新しいサッシをかぶせる施工法です。
最短1日程度と工期が短く、外壁・内装に影響が出にくいのが魅力です。ただし、既存のドア枠・サッシに新しい枠を被せるためその分間口が小さくなってしまいます。
工法ごとに見る玄関サッシの交換費用
玄関のサッシの交換には、サッシのみの交換とドアパネルや引き戸を含めた全体的な交換の2つの方法があります。もちろん、それぞれに交換リフォーム費用は異なってまいります。
※各工法や製品グレード、施工環境によって金額は大きく異なるため、下記はあくまで費用の相場としてご覧ください。また詳しいお見積りをご用命の際はナサホームのお問い合わせフォームよりご相談ください。
サッシも含めドア全体を交換する場合
サッシも含めたドア全体を交換する場合、ドアの性能が防火のものか、非防火のものかで価格が大きく異なります。なおこちらの項目では、非防火のものについてご紹介いたします。
ドア本体が15万〜40万円、設置費用が12万〜15万円、これに加えて、既存のドアの撤去費用が1万〜3万円、総額で23万〜53万円ほどの費用が必要です。
こちらも、カバー工法・はつり工法でリフォーム費用が大きく異なってまいります。
また、ナサホームマガジンではドアだけでなく、ポーチや三和土など玄関全体のリフォームに関する情報もお伝えしておりますので、下記のリンクも併せてご覧ください。
参考:ナサホームマガジン
玄関を変えれば暮らしが変わる?玄関のリフォームについて
まとめ
玄関ドアは、見た目の印象だけでなく、安全性・快適性・断熱性といった住まい全体の性能に深く関わっています。特に古くなったサッシや、隙間風・ドアの不具合にお悩みの方は、この機会に一度、玄関サッシの交換を検討されてみてはいかがでしょうか?
今回ご紹介したサッシの交換以外にも、玄関ドアのリフォームや防犯性の高い鍵への交換など、ナサホームではお客様のお悩みにお応えするさまざまなリフォームプランをお届けしております。玄関ドアや引き戸の開閉や、サッシ部分の劣化にお悩みの際は、ぜひお気軽にご要望をお聞かせください。