開放的でスタイリッシュ。室内で使える格子インテリア

日本の住まいに古くから取り入れられてきた「格子」。 格子に使用される縦横に並ぶ木材や金属のラインは、和の趣を感じさせるだけでなく、現代住宅のインテリアにおいても高い人気を誇っています。 その中でも「室内格子」は、住まい全体に軽やかさや奥行きを生み出し、シンプルな空間にさまざまな表情を与えてくれます。そこで今回は、室内格子の役割と種類、メリット・デメリット、インテリアへの取り入れ方、さらには導入にかかる費用の目安まで、ナサホームの実績を踏まえながら詳しく解説してまいります。単なる和風の要素ではなく、現代的で洗練された住まいに活かせるインテリアアイテムとしての格子を見直してみませんか?


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室内格子の役割とは?


格子とは、木材や金属を一定の間隔で組み合わせた建具や装飾のことを指します。
室内における格子は、デザイン的要素に目が行きがちですが、実際には暮らしを快適にする多様な役割を担っているのです。

格子が担っている大きな役割のひとつが、空間を緩やかに仕切ること。
室内に内壁を作ってしまうと、場合によっては閉塞感が出てしまうことがあります。こうした場合でも、格子を使えば室内に光や風を通しながら、プライバシーを守った空間や役割の違う空間のゾーニングが可能となります。一例では、リビングとダイニングを格子で区切れば一体感を保ちつつ視覚的な境界を生み出すといった使い方が考えられます。

さらに、格子には安全性に寄与する側面・役割もあります。
特に玄関などに使われることが多い格子戸は、室内への風通しを確保しつつ、外部からの侵入者を防ぐことができます。また、室内でも小さなお子さまやペットの動線をコントロールする役割を果たすこともできるのです。さらには、格子を使うことによって生まれる光やデザインによる演出は、空間に立体感や陰影をもたらし、格子以外のインテリアを洗練させる効果も期待できます。

室内格子の種類と特徴

格子と一言で言っても、室内で使われるものには、いくつかのバリエーションが存在します。

◼️格子戸(引き戸・開き戸)
戸として使用される格子は、和室の建具に使われることが多いのが特徴。ただし、現代ではリビングや寝室の扉としても人気を博しています。格子戸は、通風性・採光性を保ちながらプライバシーを守るという魅力もあります。

◼️面格子(内壁や間仕切りとしての格子)
面格子は、リビングや玄関ホールの一角に取り入れられることが多く、光をさえぎることなく空間を分けたい場合に適している建具と言えるでしょう。特に近年ではリフォームで「壁の一部を格子にする」という施主様のご要望も増えています。

◼️装飾格子(デザインパネル)
上記以外にも、格子には壁に取り付ける格子風パネルや、天井から吊るす格子スクリーンなど、純粋にデザイン性を目的としたタイプが存在します。これらは、ホテルライクな空間や和モダンな空間の演出に役立ちます。

室内格子のメリット

では、格子を使った建具にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

◼️採光・通風に優れる
格子を使った戸や間仕切りは、壁を建てる場合と比べ、光や風を通すのが大きなメリット。
明るさや風通しのよさを確保することによる湿度の調整が期待できます。

◼️空間演出がしやすい
格子のスリットに光が当たることで、その直線美が陰影を生み、住まいに高級感や落ち着きを与えてくれるという効果もあります。

◼️柔らかな仕切り
格子にはゾーニング効果がありますが、光が差し込むことで閉塞感を与えにくいという特徴があります。限られた空間を仕切る場合にも、広さを感じられる空間をつくることができます。

デメリット

開放的でデザイン性に優れる格子ですが、導入にはいくつかの注意点も存在します。

◼️掃除やメンテナンスが必要
格子には細かい隙間があるため、ここに埃が溜まりやすいのが注意点。
美しい空間を保つためには、こまめな清掃が必要です。

◼️コストがやや高め
格子には既製品とともに、造作(オーダーメイド)で作り上げるものがあります。特に、造作するケースは、壁やドアと比べてやや費用がかかる傾向があります。

◼️デザインバランスに注意
和風の要素が強すぎると全体の調和を崩すことも。家具や色合いとのバランスが重要です。
リフォームで導入する場合は、リフォーム会社のデザイナーなどと相談して適切な製品を選ぶように心がけてください。


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格子をおしゃれに取り入れるコツ


それでは、格子のメリットを効果的に発揮できる場所や使い方について紹介していきます。

リビングでの活用

リビングでは、隣接するダイニングとの区切りに格子パーティションを使用するのが一般的な手法です。空間の一体感を保ちつつ、食事スペースとくつろぎスペースを緩やかに分けられます。

階段や吹き抜け

格子を階段の手すりなどに用いることで、安全性を保ちながら開放感を演出できます。
また、吹き抜け空間に縦格子を設置すれば、視覚的なアクセントにもなります。

玄関ホール

玄関とリビングを緩やかに仕切る格子は、来客時に直接室内が見えにくくなるメリットがあります。同時にデザイン性を高め、住まい全体の印象を格上げできます。

素材の選び方の工夫

◼️木製格子:ナチュラルで温かみがあり、和モダンや北欧テイストに最適です。
◼️金属格子:シャープでモダンな印象を与えてくれます。インダストリアルデザインやスタイリッシュな空間にマッチします。
◼️その他の色合いも配慮:床材や家具と同系色の格子を選ぶことで、空間に統一感と調和がとれます。また、反対に異なる色を選ぶとアクセントとなります。


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室内格子を設置する費用の目安


室内に格子の間仕切りや格子戸を導入するためにはどのくらいの費用を想定しておくべきでしょうか。

簡易的なパーティションタイプ

比較的安価に格子を取り入れたい場合は、既製品の設置がおすすめです。
簡易的なものであれば、格子本体の価格は数万円〜10万円程度が目安。ドア枠や長押などに嵌め込むタイプのパーテーションであればDIYで施工することも可能です。

格子戸

建具メーカーの一般的な格子戸や間仕切りの価格は、素材やサイズにもよるものの、1枚あたり10万〜20万円前後 が相場となります。デザイン性や素材を重視すればさらに高額になることもあります。また、施工費用も5万円〜をみておきましょう。

内壁を格子にリフォーム

内壁に格子を使用する場合、造作で取り付けることが多く、20万〜50万円程度。施工範囲が広ければ100万円を超える場合もあります。

ナサホームの施工事例

◼️格子デザインの間仕切り建具でリビングと一体感のある和室

もともと洋室があったリビングの延長に和室コーナーを作り、洋風のリビングから見ても違和感のない格子デザインの間仕切り建具を採用しました。

この施工事例の詳細はこちら

◼️スリット格子間仕切りでモダンな1LDK

間仕切りのない和室に設けたスリット格子がリビングと和空間との調和をもたらし、ダウンライトと間接照明だけの、非日常的なモダン空間になりました。

この施工事例の詳細はこちら


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まとめ

格子は単なる伝統的な意匠ではなく、現代住宅に取り入れることで光や風を活かした快適な住まいをつくり出すことができます。空間を緩やかに仕切りつつ開放感を残すデザイン性を高め、陰影でインテリアに表情を与え、木や金属など素材次第で和風にも洋風にもなじむため、リフォームで「室内格子」を取り入れるケースが増えています。住まいに新たな表情を加えたい方は、ナサホームのお問い合わせフォームなどからお声をお寄せいただき、ぜひインテリアのイメージチェンジに挑戦してみてください。