オーニング(サンシェード)の選び方
オーニングとサンシェードの違い
ベランダやウッドデッキに取り付ける簡易的な日差しや雨よけには「オーニング」と「サンシェード」がありますが、この2つの違いをしっかりと把握している方はそれほど多くないようです。では、この2つはどのように違うのでしょうか。
■オーニングとは
オーニング(Awning)は、「雨よけ」や「日除け」を表す英語で、店舗の入り口付近に使われることが多い設備です。オーニングはアームがついており、これにキャンバス生地を渡しており、アームを操作することで日差しの調整が可能です。
■サンシェードとは
サンシェードはその名の通り「日除け」ですので、本来的には雨除けには向いていません。サンシェードは、オーニングと比べて日除け部分の布が荒く、日差しを柔らかく遮ってくれます。
それぞれの特徴について
■オーニングのメリット&デメリット
オーニングのメリットは高い日除け効果と雨よけ効果。特に日除効果は、日光の赤外線や紫外線を効果的に防ぐことができるため、日焼けを防止するだけでなく、冷房効果のアップにもつながります。また、必要に応じて、出したり畳んだりも自由にできるのも大きな利点。反面デメリットとしては強風などには弱く、台風などの時には畳まなければならない点。道路に面した場所に設置する際は道路交通法・屋外広告物法・建築基準法・消防法などに抵触しないよう注意する必要がある点などが挙げられます。
■サンシェードのメリット&デメリット
サンシェードの魅力はその手軽さ、多くは金具やフックで簡単に設置できるため、オーニングと比べて安価に取り付けることができます。デメリットとしては、オーニングほど遮光効果が高くない点。また強風や雨などにもあまり強くないのが難点です。手軽に日光を遮って、荒天時にはしっかりとしまっておけるのであれば、非常に有用な設備です。
それぞれの種類と選び方
■オーニングの種類
オーニングの種類として一般的なものは3種類。一つ目は「壁面タイプ」で建物のへきめんに取り付けられるもの。これは、店舗前やウッドデッキなどに適しています。
壁に取り付けられない場合に利用できるのが、「独立タイプ」。土台とポールを地面に設置してその上にオーニングを取り付けます。ベランダの小窓などに取り付けたい場合は、「ウインドウタイプ」がおすすめ。こちらも直接壁に設置しますが、壁面タイプよりやや小さいサイズとなっています。
■サンシェードの種類
サンシェードにもいくつかのタイプが存在します。平面や窓枠に取り付けられる「直接取り付けタイプ」。壁面に金具や接着剤を付けたくないという場合は、移動や設置が簡単にできる「たてすタイプ」のものがおすすめです。また、ベランダなどに柵がある場合はこの柵を利用した「柵取り付けタイプ」を選択することができます。このタイプであれば、サンシェードの弱点である強風にも耐えることができます。反面、柵に取り付けるため雨を防ぐことはほぼできません。
オーニングやサンシェードはリフォームで後づけ可能!
現在ベランダやウッドデッキに、オーニングやサンシェードがない場合でも後付けによってこれらを設置することができます。ただし、賃貸物件では共有部であるベランダや壁面などの施工ができないことがありますので、リフォームのご依頼前には必ず、賃貸物件の契約書などをご確認ください。
庭や外壁にオーニングを取り付ける場合
「壁面タイプ」や「ウインドウタイプ」を後付けする場合は、外壁に固定用のビスや金具を打ち、ここに補強部材を設置して、その上にオーニングを取り付けます。この時、取り付け位置に建物の柱がある場合は、補強材を設置することなく柱を利用して取り付けることもできます。また、独立タイプの場合は、ベランダや庭の地面に土間コンクリートを打ちそこにベースプレートを敷き、柱を立ててその上にオーニングを取り付けます。
庭や外壁にサンシェードを取り付ける場合
サンシェードの場合はオーニングと比べて施工が簡単に行えます。
「直接取り付けタイプ」は、専用の金具を壁面に打ち込むか、窓がある場合はサッシ部分に取り付け、サンシェードを掛けていきます。また、製品によっては強力なマグネットで固定するものや、接着剤で壁面に固定するものなどがあります。
「たてすタイプ」のものはその名の通り、立てかけるだけなので施工は不要。
「柵取り付けタイプ」のものは、ベランダの柵に金具などを取り付けて、サンシェードを掛けていきます。
ナサホームの施工事例
■日よけオーニングを付けたタイルデッキ
タイルデッキへのリフォームと日よけのオーニングをつけたいとのご要望でした。
日除けのオーニングには、あたたかみのある木の質感と、なおかつ腐ることのないように、アルミ製テラス屋根をご提案させていただきました。日よけのためオーニングをつけることで、より快適なタイルデッキになりました。
オーニングやサンシェードのリフォームを行う際の注意点
ベランダや庭のエクステリアとして比較的簡単に後付けができるオーニングやサンシェードですが、取り付けに際してはいくつか注意しなければならない点があります。
オーニングやサンシェードがつけられない場合
壁面や柱に取り付けるオーニングサンシェードの場合、軽量鉄骨造の建物やALC素材の外壁は、破損の恐れがあるため取り付けることはできません。また、外壁の種類によっても、金具やビスを打ち込んでしまうと、メーカー保証が受けられなくなってしまう場合があります。
さらに、マンションなどの賃貸物件の場合は、ベランダや外壁にこうした金具などが設置可能か、物件の管理会社に確認しておかなければなりません。
設置の前にはプランニングが必要
こうした建物の制約に加え、オーニングやサンシェードの設置前にはプランニングが必須。時間によって変わる日差しの向きによって、適切なオーニングのサイズは変わってきますし、独立型の場合は下地の補強が必要となります。また、電動式のオーニングを選ぶ場合は、設置場所で電源が確保できるかどうかも重要なポイント。
こうしたプランニングを行わずに設置してしまうと、後で思わぬトラブルに発展してしまうこともありますので、できる限りリフォーム業者や工務店に、プランニングや取り付けをお願いするようにしましょう。
設置に必要となる費用は?
オーニングの取り付け費用は本体の価格に工事費を合わせておおよそ、15〜50万円程度。電動式のオーニングなどは手動で開閉するものと比べてやや割高です。また、独立タイプのものであれば25〜50万円程度となります。
サンシェードの場合は、本体の価格は2〜3万円程度。取付の費用も1〜3万円程度となります。
まとめ
夏の日差しや強い西日を遮るのにうってつけな、オーニングやサンシェードですが、その効果を十分に発揮し、壁面などに安全に設置するためには、プロの技術と事前のプランニングが必要となります。ナサホームは、年間8750件を超えるリフォーム実績を誇り、この事例中にはオーニングなどの取り付けはもちろん、ウッドデッキやベランダ・テラスなどの案件も数多く存在しています。
この技術と提案力を活かし、オーニング・サンシェードの取り付けはもちろん、外壁・ウッドデッキ・テラスなどのトータルな提案・施工も承ります。まずはお気軽にご相談ください。