軽い!強い!結露しにくい!アルミ樹脂複合サッシ
アルミ樹脂複合サッシとは?最強タッグの窓登場!
アルミ樹脂複合サッシは、その名の通りアルミニウムとポリ塩化ビニル樹脂(PVC)の両方を使用したサッシのこと。窓枠の外側はアルミニウム、内側には樹脂が使用されています。
従来のアルミニウム素材のサッシは熱伝導率が高く、また気密性もあまり高くないため、室内の外に、熱気や冷気が侵入しやすく、結露なども発生しやすいという欠点がありました。
また、樹脂単体のサッシは気密性が高いものの、紫外線や風雨による劣化が早いのが難点でした。そこでアルミと樹脂を複合的に使用することで、そのデメリットを打ち消すために造られたのがアルミ樹脂複合サッシなのです。
サッシの素材を選ぶことの重要性
実は窓のサッシは、住環境を考えるうえで非常に重要な箇所。
サッシの選択肢を間違えたままだと、意外なトラブルに発展することもあるのです。
ここで、窓のサッシが果たす役割について知っておきましょう。
【サッシに求められる役割と危険】
◼︎断熱
窓やサッシ部分は家の中と外を隔てる役割を果たす建具であり、熱や冷気が伝わりやすい場所でもあります。金属製のサッシは熱伝導効率が高いため、ここを通って冬は暖かな熱が、夏は涼しい空気が外に逃げてしまいます。こうして住まいの断熱性が低くなることで、冷暖房コストの増加や最悪の場合、熱中症・ヒートショックなどの思わぬトラブルの元となることもあります。
◼︎防露
断熱性に付随して、冬の結露対策もサッシに求められる重要な要素。結露とは、暖かな室内の空気が冷たい窓ガラスやサッシに触れることで、空気中の水分が水滴として発生する現象を指します。この結露を放置してしまうと、結露で濡れた建具や敷物がカビやダニの温床となり、アレルギーや喘息などの健康被害が起こる可能性があります。また結露の水分は、壁材や窓枠の劣化を早める危険性も持っています。
◼︎遮音
サッシのよる気密性は、住まいの外の騒音をシャットアウトしたり、反対に家の中の物音を外へ響かせないことでプライバシーを守ったりすることに一役買ってくれます。特に近くに幹線道路があるような立地や、隣家とのスペースがそれほどない場所の窓のサッシに遮音性の高いものを使用すると、ご近所トラブルを防いで静かな生活を送ることができます。
サッシ素材の徹底比較!結局どれがいいの?
現在、住宅に使われているサッシには主に次の3つのタイプがあります。
ここでは、それぞれの特徴と比較ポイントをご紹介します。
アルミサッシ
アルミサッシは、サッシ全体がアルミでできているもので長年日本の住宅に多く使用されてきたスタンダードなサッシです。その一方で、快適な住環境を求める近年のニーズに対応しきれないことが多く、その使用頻度は年々減少しています。
◼︎メリット
軽量で加工しやすく、コストが比較的安価。耐久性の面でも他のサッシと比べるとやや高い傾向にある。
◼︎デメリット
金属製のため熱を伝えやすく、断熱性が低い。熱気や冷気を家の中に侵入させやすく、結露が発生しやすい。
樹脂サッシ
樹脂サッシもその名の通り、全体がポリ塩化ビニルなどの樹脂素材で造られたサッシのこと。アルミサッシより断熱性が高いのが特徴で、アルミサッシの後継的な役割として使用されるようになってきています。
◼︎メリット
断熱性能に優れ、結露対策としては最も効果的。加工がしやすくさまざまな形状・デザインのサッシが使用可能。アルミニウムより柔軟な素材であるため、気密性や防音性にも優れる。
◼︎デメリット
紫外線や風雨にも比較的弱く、外気に触れる部分の劣化が早い。寒冷地では高く評価されている一方で、一般地域では価格と性能のバランスが悪い。アルミサッシと比べると価格が高く、また重量も重い。
アルミ樹脂複合サッシ
近年特に注目の集まっているアルミ樹脂複合サッシは、言ってみればアルミと樹脂のいいとこ取りのサッシ。ただし、メリットだけでなく注意点も存在します。
◼︎メリット
アルミよりも断熱性に優れ、機密性も高い。樹脂よりも屋外での耐候性に優れ寿命が長い。樹脂サッシよりも軽量で、アルミサッシと同等の強度を誇る。
◼︎デメリット
断熱面で見れば樹脂サッシに劣る。価格面ではアルミサッシに劣る。
アルミ樹脂複合サッシに替えるリフォーム費用は?
アルミ樹脂複合サッシへの交換をご検討される際、気になるのがやはり費用感。
以下では、アルミ樹脂複合サッシの代表的なサイズと施工方法ごとの費用の目安を紹介していきます。
サッシ本体の価格帯
◼︎掃き出し窓のサッシ
シングルガラス:16万〜20万円
複層ガラス:20万〜25万円
◼︎腰高窓などの小窓
シングルガラス:2万〜4万円程
複層ガラス:7.5万〜10万円
※上記価格はあくまで目安となります。サッシのメーカーやグレードにより費用は異なりますので、正確な費用の算出をご依頼の方はナサホームのお問い合わせフォームより、ご依頼ください。
リフォーム工法別の費用
また、サッシの交換リフォームの場合、作業日数・作業費用も必要となってきます。なお、サッシ交換の方法としてはサッシを外して付け替えるはつり工法と、既存の枠の上から新しい枠を被せるカバー工法の2通りがあります。リフォーム価格を抑えるのであれば、カバー工法、より高い断熱性能の獲得やデザインの一新を考えるのであればはつり工法の採用がおすすめです。
◼︎作業費
カバー工法工事:掃き出し窓の場合1窓あたり30万〜40万円ほど
はつり工法工事:掃き出し窓の場合1窓あたり30万〜60万円ほど
まとめ
住まいの快適性を大きく左右する「窓」。特に寒暖差が激しい日本の気候では、断熱性・結露対策・耐久性といった要素を総合的に見て選ぶことが大切です。今回はアルミ樹脂複合サッシを中心にお話をしてまいりましたが、窓全体のリフォームや機能性アップをご検討中であれば、ぜひナサホームマガジンで特集しております、窓リフォームの記事も併せてご覧ください。
参考:ナサホームマガジン
「窓」断熱で省エネリフォーム!結露を防ぎ、空調の効果もUP!!