インナーガレージとは?
インナーガレージとはビルトインガレージとも呼ばれるもので、住まいの一部に車庫を組み込んだ形態のものを指します。インナーガレージはその構造上、住まいの出入り口以外に、シャッターやドアの設置が必要になります。
インナーガレージのメリットとデメリット
■高い防犯性
建物の1階などに車庫を収納し、シャッターを下ろしてしまうため、野天のガレージやカーポートなどよりも防犯性が高く、車上荒らしや車両窃盗に遭う確率が低下します。
■雨に濡れずに車と自宅内を行き来できる
インナーガレージと居住スペースは繋がっているため、雨の日でもガレージ内まで車を入れてしまえばそこから自宅内までは、屋外を通らず行き来することができます。また、雨だけでなく、大量の荷物を買い出す場合や、お年寄り・お子さんのいるご家庭でも安全に、快適に住まいと車の間の移動ができます。
■ガレージを趣味のスペースに
車いじりやアウトドアが趣味の方であれば、インナーガレージはまたとない趣味の空間に。また、車の駐車していない時間帯は、子どたちの遊び場として使うこともできます。
■ショールームのような使い方も
インナーガレージと住まいの間をアクリルやガラスで区切れば、まるでショールームのような空間が出来上がります。自分の車に愛着があり、いつでもみていたいという方に人気の仕様です。
■実は税金面でも有利に?
インナーガレージの面積が建物の延床面積の1/5以下の場合、固定資産税が安くなる可能性があります。
インナーガレージのデメリット
■あまりに大きいインナーガレージの場合は固定資産税が上がることも
建物の延床面積の1/5以下の場合は、固定資産税が優遇されますが、反対に言えば、それ以上の面積をインナーガレージが占める場合は固定資産税が追加されてしまいます。
■建物1階の使用できる面積が下がる
1階の多くの面積をガレージとして使用するため実際の居住スペースは2階以上となるため、家族の多い方などは家族コンセンサスが必要となります。
■ガレージ内に侵入された場合は、大きな死角に
万一何かの理由で、外部からの侵入者がガレージ内に入ってしまった場合、ガレージ内は侵入者が身を隠すための暗がりや物陰が多いため、防犯上の問題が発生してしまうことも。
インナーガレージを造る&増設する際の条件とは?
インナーガレージを実現するための条件
「インナーガレージを作るのであれば新築時」と思われがちですが、リフォームでもインナーガレージを作り出すことは可能です。方法として挙げられるのは…
■建物の1階の間取りを変更してガレージにする
リフォームでインナーガレージを実現する際、もっとも簡便に行えるのが自宅の1階の1部をガレージにする方法。現状の部屋を解体し、コンクリート土間に変え、ガレージシャッターなどを取り付けることで、インナーガレージが完成します。
■庭の一部を利用して、住まいと一体になったガレージを増設する
1階に間取りを変更できる部屋がないという場合は、庭の一部をガレージにし住まいと一体化させてしまうという方法もあります。この場合、土間づくりやシャッターの設置に加え、外壁工事が必要になります。また、ガレージを設ける場合、建築基準法関連法規に抵触しない範囲でしか工事ができません。
■スケルトンリフォームで住まい全体の間取りを変える
現状の部屋を間取り変更するのではなく、住まい全体をリフォームするタイミングであれば、インナーガレージの仕様も比較的自由なものに。スケルトンリフォームにすることで、家族の居住スペースなども考えながら、ガレージづくりくぉ行うことができます。
スケルトンリフォームとは?という方は、ナサホームマガジンの過去の記事を併せてご確認ください。
目的別のインナーガレージのスタイル
■愛車を守り、いつまでもきれいなままで維持したいなら
大切な愛車をしっかりと守るのであれば、ガレージの3方向を壁とし、出入り口には防犯性の高い電動シャッターを設けましょう。またガレージ内で洗車をするという場合は、水道を引くのをお忘れなく。車いじりが好きな方やアウトドア趣味の方は合わせて工具や自転車用の収納フックを設けるなど、納屋的な使い方をするということも考えられます。
■趣味を思いっきり楽しむなら
ガレージを広めに取り、自動車だけでなく小さな書斎や趣味のスペースをつくるのもおすすめです。この場合は多くの時間をガレージ内で過ごすため、エアコンなどを合わせて設置すると快適に過ごせます。
■住まいに高低差があるなら
斜面に住まいがある場合など、特殊な立地の住まいの場合で、地下からも屋外に出られるという場合は、地下空間にガレージを設けるということも可能です。この場合、建築コストを抑えたインナーガレージの造作が期待できます。
ナサホームのインナガレージ作成事例
■いつでも愛車を眺められるインナーガレージ
店舗スペースであった部分をインナーガレージに改装しました。大きな窓を設けているので、廊下側から愛車を眺めることができます。
■店舗付き中古住宅を、憧れのガレージハウスへ
店舗付き中古住宅を、憧れのガレージハウスへ店舗付きの中古物件の全面改装工事を承りました。店舗だったスペースをインナーガレージにして、ご主人様の趣味であるバイクをリビングからも眺めることができるようガラス扉で仕切りました。
後悔しないためのインナーガレージのプランニング
インナーガレージのリフォームに必要な費用
■1階の間取りを変更してインナーガレージを増設する場合
既存の部屋を撤去してガレージにする場合の費用は、200〜400万円ほど。
さらに土間のコンクリートを敷設する費用として、1㎡あたり1〜1.5万円ほどの費用が必要となります。また、この方法の場合ほとんどのケースで、基礎を掘削する必要があるため事前に構造計算が必要になります。
■庭の一部をガレージにし住まいと一体にする場合
庭の一部にガレージを設け、外壁工事をして住まいとつなげつつ隣接させる場合の費用は150〜400万円ほど。こちらも土間のコンクリートを敷設する費用として、1㎡あたり1〜1.5万円ほどの費用が必要となります。
■スケルトンリフォームを行う場合
スケルトンリフォームは住まい全体のリフォームとなるため、費用としては800〜2500万円ほどの費用が必要となります。
上記の費用は概算となります。住まいの状況や面積、ガレージの設備によって費用は大きく異なってきますので、まずはリフォーム会社に相談の上見積もりを取るようにしましょう。
インナーガレージを作る上で注意したいポイント
インナーガレージを作る際には事前のプランニングが重要。施工の前にまずは、どういった設備が必要なのかをしっかりと計画しておきましょう。
■居住性を意識する
水道やエアコン、電動シャッターなど、ガレージ内でどのように時間を過ごすのかを考えた上で必要な設備を用意しましょう。
■屋内への動線を考慮する
屋内からガレージへは直線で移動できるようにしましょう。またウォークインクローゼットや洗面所とガレージをつなげるのもおすすめです。
■内装は手入れのしやすいものを
ガレージ内には排気ガスなどが溜まったり、洗車の時に砂や泥が飛んだりといったように意外と汚れやすいもの。内装に使う素材や床材としては水に強く、気軽に洗えるものを選ぶようにしましょう。
まとめ
自動車好きの方や多趣味の方におすすめしたいインナーガレージ。
「大掛かりな工事になって費用が嵩むのでは…」と思われるかもしれませんが工夫次第で、費用を抑えた施工も可能です。ナサホームではこれまで、いくつものインナーガレージのご依頼に対応してまいりました。その経験をもとに、皆様の住まいに合わせた提案を展開してまいりますので、まずはお気軽にご連絡・ご相談くださいませ。