10年、20年先を見据えて行う実家リフォームのすすめ

長年両親と一緒に住み暮らした実家。 4〜50代の方の中にはご両親の高齢化などによって、この実家のリフォームを検討されている方も多いのではないでしょうか。 実家のリフォームを行う際にはいくつか注意すべき点が存在します。 二世帯にすべきなのか、さらに将来的にはどのように建物を生かしていくべきなのか、事例と共にご案内していきます。 現在、ご両親と実家に住んでいる方はもちろん、就職や進学を期に地元を離れ、遠方に暮らしていたものの、地元へのUターンを考えている方にとっても有用な情報をお届けしてまいります。


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ご実家のリフォームは将来を見据えて

実家のリフォームを行う際に最も多いのは高齢化によるリフォーム。バリアフリーなどの対策のほかに、高齢のご家族を他のご家族が見守りやすい二世帯住宅なども人気です。また、近年ではさらにその先、10年、20年後を見据えた住まいの運用を考える方もいらっしゃるようです。

バリアフリーリフォーム

高齢のご家族を抱えるご家庭で一番多いのがバリアフリー対策のリフォーム。
ご両親と一緒にご実家に住んでサポートをされる子ども世代のお客様から、多くご依頼をいただいております。主に玄関や階段、居室の間の段差を解消したり、廊下やトイレ、お風呂に手すりを設置したり、浴室にヒートショック防止のためのヒーターを設置するなどの方法が一般的です。バリアフリーリフォームは政府や自治体からの補助金を利用することができ、コスト的にも抑えられるのが魅力です。

バリアフリーリフォームに関する詳しいご紹介はこちら

二世帯住宅

親と子の二世代が、一緒の住まいの中に暮らす二世帯住宅。
親世代、子世代のライフスタイルを重視しながら、互いに気持ちよく暮らすために、それぞれの世帯用のキッチンや居間、玄関を用意したり、住まいを2つのブロックに分け、それぞれの居住スペースにするなどの方法があります。
二世帯住宅のメリットとしては、第一に光熱費や住まいの維持費・生活費などが抑えられる点、第二に家事や住まいの中の仕事を親子世代で分担することで、家事や育児の手間が省けるという点、そして最後に高齢の親世代の近くに住んでその生活をサポートできるという点にあります。
実家を二世帯住宅にリフォームする場合は、それぞれの世帯が独立して暮らす部屋と、共同で使う部屋をどのように設けるかがポイント。
小さなお子様がいる世帯であれば、リビングなどを共用にすると、子供の面倒が見やすいですし、高齢の方がいる世帯では玄関や浴室を一緒にすることで、毎日顔を合わせその暮らしの面倒を見ることができます。
また、祖父・親・孫などの三世代が同居する住宅で、キッチン・浴室・トイレ・玄関のうち2設備以上が、世帯別に用意されている場合は、リフォーム費用もしくはリフォームローンの減税対象となります。

将来的に賃貸を併用する場合

実家をリフォームすることは、快適な暮らしが実現するたけでなく、住まいの資産価値の向上にもつながります。将来的にリフォームした家に住まなくなった場合、もしくは独立型の二世帯住宅の居室に人が住まなく場合には、その住まい・スペースを賃貸にするという選択肢もあります。
リフォームによって、耐震や断熱の対策を行い、外壁なども綺麗にしておくことで賃貸にした際に借り手が見つかりやすくなります。
また、賃貸ではなく売却する場合も、売却が有利になります。

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ナサホームの実家リフォームビフォーアフター

二世帯住宅のポイント&事例

■キッチン・リビング
親子世代が顔を合わせる機会となる食事。二世帯住宅においては食事を一緒にとるかどうかはリフォーム時の大きなポイントとなります。
比較的、家の中にいる時間の長い家族でれば、キッチンやリビングを共有するのも良い手段。一方共働きであったり、食事の時間が世帯間で大きく異なっている場合はそれぞれ用意したほうがいいでしょう。またキッチンを共有する場合も、片方の世帯にミニキッチンを用意するなど、ちょっとした調理やお茶の準備などはできるようにしておくと便利です。

■浴室・トイレ
お風呂やトイレを共有のものにすると、水道代や光熱費の削減につながります。ただし入浴時間が大きく異なる場合は、別々にしたり片方の世帯はシャワーだけにするという方法もあります。

■玄関
玄関を共有するかどうかで二世帯住宅の間取りは大きく異なります。
分ける場合は、1階と2階にそれぞれ玄関をつくったり、玄関とは別の勝手口を用意するという方法もあります。

■ナサホームの施工事例

二世帯住宅のお家の全面改装のご依頼をいただきました。リビングや和室は広々とした空間に。また、お風呂はパナソニック製のユニットバスへ改装しました。
また浴室暖房乾燥機カワックの取り付けも行なっています。

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バリアフリー・介護のためのリフォームポイント&事例

■暮らしやすいスペースの確保
バリアフリー対策をする場合は、住まいの中の段差の解消や、水まわり・玄関・廊下などへの手すりの設置。滑りにくい浴室の床材などへの変更、ドアから引き戸への変更、トイレ・浴室の拡張などが挙げられます。

高齢者の事故は住まいの中で起きることが多いため、共に暮らすのであればバリアフリー対策は必須。また高齢のご両親が自立して暮らしている時はもちろん、介助・介護が必要になった場合にもゆとりあるスペースやフラットな床、手すりなどの設備が役になってきます。

■耐震・免震対策
ご実家の築年数が古い場合は、リフォームの際に合わせて耐震、免震などの対策を行っておきましょう。今後継続して住む場合も、賃貸や売却の際にも有用な手段です。

■ナサホーム の事例
キッチンのリフォーム

2世代で快適に過ごせる2世帯住宅へのリフォーム事例です。親子2人がキッチンに立っても動線がぶつからない、ゆったりとしたレイアウトを採用しています。
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浴室のリフォーム

浴室換気暖房乾燥機を設置したリフォーム事例です。
暖房機能を使用すれば、冬場でも適度な室温に保つことができます。

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耐震対策リフォーム

古民家のバリアフリー化と耐震補強を図るため、全面改装をした事例です。外壁の塗装やゆったりとした大空間の実現など、ゆとりある暮らしのための提案を行いました。

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実家リフォームの相場と贈与税について

二世帯住宅のリフォームの費用

二世帯住宅で、キッチンを新しくしたりリビング・ダイニングに大幅な改修を行う場合の費用は150万〜250万円ほど。水回りを改修し、寝室と浴室・トイレを近い位置にレイアウトし直すといった場合も、200〜300万円程度の費用が必要です。
さらに、世帯ごとに完全にプライバシーを保った空間を作る場合は、500〜1000万円程度の費用が必要になります。

バリアフリーリフォームの費用

玄関や居室間の段差を解消する場合は、1箇所1万円程度から、住まい全体でも30万円程度の費用が必要です。水回りや玄関、廊下に手すりを設置する場合は、1箇所につき1万円〜10万円程度。
浴室の床材変更は5〜20万円程度、廊下の拡張は50万円程度、トイレの拡張は10〜40万円、浴室の拡張は20〜200万円程度が一般的な予算間となります。

実家リフォームの際は贈与税に注意

子供世帯が二世帯住宅のリフォーム費用を出す場合、リフォームするご実家の名義が親の名前であると、リフォーム費用が贈与とみなされ、贈与税が課せられることがあります。これを避けるためには、実家を子どもに贈与し名義を変えておく必要があります。子供世帯が、ご実家のリフォームを検討する際は、必ず名義変更を行うようにしましょう。

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まとめ

将来を見据えて行う、実家のリフォーム。
ご家族の年齢や健康状態、構成だけでなく、リフォーム費用や税金など考慮しなくてはならないことは多岐に渡ります。
ご実家リフォームでお悩みの際は、まず信頼できるリフォーム業者に相談し、費用やリフォーム箇所の計画を練ることが大切です。

ナサホームでは大阪を中心に関西一円で数多くの、バリアフリー対策・二世帯住宅のリドームを手がけてまいりました。皆様のお困りごとに対して真摯に耳を傾け、これまでの経験・実績をもとに、最適な提案をいたしますので、ぜひご相談ください。