リフォーム瑕疵(かし)保険とは。6つのしくみと加入会社を紹介

リフォームを行う際に、保険があることをご存じでしょうか。リフォームを依頼する依頼主ではなく、リフォーム会社が加入するものです。どのリフォーム会社でも加入できるものではないため、信頼できる業者選びの一つの指針にもなるでしょう。 この記事では、リフォーム瑕疵(かし)保険とはなにか、仕組みや保証対象、保険料の負担についても紹介しています。


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【基礎知識】リフォーム瑕疵(かし)保険とは

リフォーム瑕疵保険(かし)保険とは、保険に加入しているリフォーム会社がリフォームを行った部分について保証するものです。この保険に加入していれば、リフォームを行った部分に瑕疵(欠陥)が見つかったとき、やり直すための工事費用をまかなえます。

依頼主にとっては、万一やり直すことになった際に費用を負担することなく、無償で直してもらえる点がメリットです。※ただし、保険金支払限度額があります

また、建築士による検査があるため、リフォーム工事の内容がチェックできる点も安心できる部分ではないでしょうか。

リフォーム瑕疵保険の詳しい内容や仕組みについては、次の項目で紹介していきます。

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【6つのしくみ】リフォーム瑕疵(かし)保険のシステム

ここでは、リフォーム瑕疵保険の仕組みについて見ていきましょう。

保証の対象となるリフォーム工事の種類や支払対象の金額算出方法などを含め、リフォーム瑕疵保険を活用するやり方について紹介します。

1.保険法人による検査がある

リフォーム瑕疵保険は保証と検査がセットになった保険で、加入と同時に検査を受けることが可能になります。

検査を行うのは、リフォーム会社が加入する保険法人が派遣した第三者検査員(建築士)です。施工中や工事完了後に検査します。施工業者ではない第三者が行うため、公正な判断受けられるメリットがあります。

2.保険対象になるリフォーム工事

リフォーム瑕疵保険の保証対象となるリフォーム工事は、どのようなものが当てはまるのでしょうか。

基本的には、既存住宅の一部、既存住宅と一体になっている設備に対する改修もしくは設置工事が保証対象に該当します。解体や撤去、庭工事・外構工事などは対象外です。

保険金の支払い対象範囲は、瑕疵があった部分だけでなく瑕疵によって損害・損傷を受けた住宅部分にも適用され、保険金支払限度額は最大1,000万円です。※増築特約を付けた場合、特約対象部分の支払限度額は2,000万円です

また、保険期間は施工場所によって異なります。

・基礎柱、梁などの住宅の構造や耐久力に関わる部分
・屋根や窓など雨水の侵入を防止する部分

これらの保険期間は5年間、それ以外の部分は1年間です。

保険の種類によっては、増築特約として基礎を新設して行う増改築部分について10年間の保証を受けられるものもあります。

3.保険金の支払い対象の費用

保険金の支払い対象となるものは、以下のとおりです。

・補修工事費用
・調査費用
・依頼主の転居や仮住まいにかかる費用 など

依頼主に支払われる金額は、以下の計算式によって算出されます。

・保険金支払額=(補修費・調査費-10万円)×80%

また、万一リフォーム会社が倒産した場合でも100%支払われるのも特徴で、もしもに備えて安心してリフォームをしたい方におすすめです。

リフォーム瑕疵保険にかかる保険料は、リフォームにかかる工事費用によって異なります。60万円の工事では約3万円、200万円の工事では約5万円が相場です。※保険料の詳細は、加入する際にリフォーム会社に確認してください

建築士資格を持つ検査員によるチェックを受けられる点を考慮すると、非常に手頃な価格ではないでしょうか。

4.保険加入者は「リフォーム会社」

リフォーム瑕疵保険の加入者はリフォーム会社であり、リフォームの依頼主ではありません。ただし、保険料の負担は依頼主の場合が多い傾向にあります。※保険料負担について詳しくは次の項目を参照ください

リフォーム瑕疵保険に加入しておくことは、万一の際に補修工事費用を保険でまかなえるという点で、リフォーム会社にもメリットがあります。また、加入していることで顧客からの安心感や信頼が得られるのも利点のひとつといえるでしょう。

ただし、依頼するリフォーム会社が「住宅瑕疵担保責任保険法人」に登録されていなければ、この保険に加入できません。登録されるためには、建築業の許可を受けているもしくは継続して3年以上リフォーム工事業を営み、直近3年間に5件以上の実績が必要です。

万一、保険加入しているリフォーム会社が倒産してしまったのに、瑕疵が見つかった場合は、依頼主に保険料が支払われ、補修ができます。ただしこのケースでは、依頼主が直接保険法人へ保険料を請求する必要がある点に注意しておきましょう。

5.保険料負担は依頼主の場合が多い

リフォーム瑕疵保険の保険料は、リフォーム会社と依頼主のどちらが支払わなければならないという決まりはありません。また、加入そのものが任意であるため、リフォーム会社に支払いの義務がないのも特徴です。

依頼主の希望があれば、依頼主が保険料を負担する形で加入するパターンが多い傾向にあります。

6.保険を利用する方法

リフォーム瑕疵保険を利用するには、リフォームを依頼する会社に「リフォーム瑕疵保険に加入したい」と伝える必要があります。

保険金の支払対象や限度額、保証期間などの契約内容を確認し、納得できるものであれば加入契約を行いましょう。リフォーム会社が加入手続きをします。

工事完了後(必要があれば施工中)に検査員のチェックを受け、問題がなければ保証書の発行申請を行ってください。保証書を受け取ったら、保証期間内は必ず保管しておく必要があります。

また、増築特約を付与するかなど、詳しい条件に関しては加入契約を締結する前にしっかりと確認しておくことが重要です。

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リフォーム瑕疵(かし)保険に加入している会社の調べ方

リフォーム会社のすべてがリフォーム瑕疵保険に加入しているわけではありません。ここでは、実際にリフォーム瑕疵保険に加入している会社の調べ方について紹介します。

加入事業者はネットで調べられる

リフォーム瑕疵保険に加入している業者は、ネットで調べることができます。「住宅かし保険登録事業者等の検索サイト」を活用すれば、全国各地の業者の中から瑕疵保険に加入している企業を探すことが可能です。

登録事業者として認められている業者であっても、保険事故となる欠陥リフォームを多数起こしていると登録が抹消される場合があります。そのため、長期にわたって加入している業者は、ほとんど事故なくリフォームを行っていると判断できるため、信頼できる業者の証明にもなるでしょう。

リフォーム登録事業者の会社

リフォーム瑕疵保険に登録している業者に、安心してリフォーム施工を依頼したいとお考えなら、実績のある当社ナサホームにお任せください。「株式会社住宅あんしん保証」と「株式会社日本住宅保証検査機構」に加入できる事業者に登録しているため、リフォーム瑕疵保険への加入希望も承ります。

ナサホームには20年以上の実績があり、年間約9,200件の施工によって裏付けされた確かな経験と技術力に自信を持っております。マンション・戸建てを問わず、関西・名古屋でリフォームをご検討の際には、ナサホームにお問合せください。

また、ナサホームのウェブサイトでは、過去に施工したリフォーム事例を写真付きで紹介しているほか、かんたんお見積りを行うこともできます。無料のオンラインリフォーム相談も行っているため、リフォームを行うか未定の場合でもご利用いただけます。

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依頼前に疑問や不安を解消したい、今すぐに依頼は行わないものの将来的なリフォームの必要性について確認したいなどの場合にも、ぜひお気軽にご相談ください。

また、ショールームの案内も掲載しておりますので、そちらもあわせてご参照ください。

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まとめ

リフォームは、普段生活している住空間をより快適にするものです。「もしも、施工不良があって安心して生活できなかったら」と考えると、とても不安でしょう。

リフォーム瑕疵保険などへの加入を検討し、万一に備えるだけでなく、安心して施工を任せられる業者選びの指標の一つとして活用してみてはいかがでしょうか。