いまさら聞けない!? リフォームとリノベーションの違いって?

最近、さまざまなメディアで「リノベーション」という言葉を見かけませんか。なんとなくかっこよくておしゃれなイメージがあります。 リフォームと同じような意味合いで使われることも多いようですが、意外とその違いは知られていません。 今回の記事では、リフォームとリノベーションの違いをきちんと把握して、どちらがご自分の理想の住まいを実現させるのに向いているかを考えてみませんか。


この記事は約7分で読み終わります。

まずは、リフォームとリノベションの意味を知っておこう!


それなりに区別できる意味合いがありますから見ていきましょう。

リフォームとは?

・そもそも言葉の意味は?
英語の「reform」は「改革、改善、改正」を意味し、日本語で言う「キッチンをリフォームする」などの意味で英語の場合は使われることはありません。社会や制度を改革するという表現のときに使われるようです。
つまり、私たちが一般的に建物や住まいの改修・修繕で使うリフォームは和製英語なのです。

・一般的に「元の状態に戻す」ことがリフォーム
それでは私たちがよく使う「リフォーム」はどのように理解しておけばいいのでしょうか。
それは、経年により汚れたり、壊れたり、古くなった部分を直したり、交換したりして、新築時の状態に戻すことを言います。
例えば、賃貸のマンションやアパートの場合、入居者が退去した後、キッチンやトイレなどの設備や壁紙などの内装を新しいものに替えます。原状回復するわけですが、これがリフォームとなります。

リノベーションとは?

・そもそも言葉の意味は?
英語で「renovation」は、「刷新、改築、改修」などの意味があり、これは私たちが抱く意味合いと同じ表現で使われています。

・「新たな価値を加える」ことがリノベーション
建築用語のリノベーションは、住まいの性能や快適性を新築のときよりも向上させ、価値を高めることを言います。
例えば耐久性や耐震性を高めるために躯体・構造や壁を改修、補強したり、家族が増えたので仕切り壁を設けて部屋を増やしたり、逆に仕切り壁をなくして広々としたリビングダイニングキッチンにしたり……。
経年した住まいを、家族のライフスタイルや生活環境に合わせて間取りや内外装を刷新して、快適に暮らせる現代的な住まいに再生させるのがリノベーションなのです。

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では双方の違いはどこにあるの?


リフォームとリノベーションは混同してしまいがちですが、工事の規模や設置する設備の性能に違いがあるなど、どのような違いや差があるのでしょうか。

リフォームとリノベーションの違いとは?

双方の違いを見ながら、それぞれのメリットとでデメリットも把握して、検討材料にしてください。

■住まいのデザイン性が違う
先ほども触れましたがリフォームの基本は、マイナスからゼロの状態に戻すこと。
壁紙を張り替える、システムキッチンを交換するといったデザイン性を伴わない性能・機能の更新がメインとなるので、言わば既存の間取りに自分たちの暮らしを合わせていきます。
リノベーションは、プラスαを施して新たな機能や価値を向上させること。
住まいの空間を自分好みに変えるのがメインとなるので、自分たちが快適に心地よく暮らせるように高いデザイン性で間取りのほうを変えてしまうのがリノベーションなのです。

■施工の規模・工期が違う
リフォームの施工と言えば、外壁の塗り替えやフローリングの張り替え、ユニットバス設備の交換等々。工期も数日から1〜2週間程度でしょうか。
一方、リノベーションは、ガス、水道、電気などの配管の変更・新設から、壁の撤去まで大規模となります。
最近では一戸建てなら壁だけでなく屋根も取り除いて、建物の躯体・構造のみのスケルトン状態にしてから間取りを変更するなどのフルリノベーションも増えています。

工期はマンションなら2~3ヵ月、一戸建てなら3~4ヵ月が目安です。

■居住設備の性能が違う
リフォームは、住まいの設備が新しくきれいなることですが、リノベーションでは刷新し現状よりも高い性能にします。
例えばキッチンの横にパントリーを設置したり、トイレ内に手洗いカウンターを付けたり。さらに浴室に新たにエアコンや浴室乾燥機、テレビを設けるのもリノベーション。完成後はガラリと暮らしの快適性がアップすることでしょう。

リフォームのメリット
● 施工規模が小さく工事期間は短い
● 施工規模が小さいので費用を抑えやすい
●新築状態に戻すので 完成をイメージしやすい
リフォームのデメリット
◎ 設計の自由度が低くデザイン性に制限がある
◎ 住宅性能は元の状態なので向上はあまり期待できない
◎ 部分的な修繕なので、未修繕の箇所との差が気になる

リノベーションのメリット
●ライフスタイルに合わせた自由な間取り
●住まいのあらゆる部分に自分の好みを反映させやすい
●物件の選択肢が広がり、新築よりもコストが安くなる場合も
リノベーションのデメリット
◎施工規模が大きいので工事期間は長く、仮住まいが必要
◎施工規模が大きいので高額になりやすい
◎解体して発覚する瑕疵(かし)による想定外の補修費の発生

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リフォームとリノベーション、費用面で見るとどう違うの?

気になる、どのくらいの費用が違うのかも見てみましょう。

リフォーム・リノベーションそれぞれの施工にかかる費用は?

■リフォームの費用相場
施工費用については、リフォームに多い水回りの設備、内装の相場をご紹介します。グレード、スタイルによって費用は変わります。

〔キッチン〕
・IHコンロへの交換:10万〜35万
・システムキッチン(I型壁付)の交換:40万~80万円
・システムキッチン(壁付→対面型)の交換 75万~200万円
・キッチン全体のリフォーム:80万~400万円

〔浴室〕
・バスタブの交換:14万~20万円
・システムバスの交換:50万~110万円
・浴室全体のリフォーム:50万~200万円

〔洗面所〕
・洗面台の交換:15万~50万円
・洗面所全体のリフォーム 20~100万円

〔トイレ〕
・温水洗浄便座の設置 :8万~16万円
・タンクレストイレへの交換:30万~50万円
・トイレ全体のリフォーム:20万~100万円

〔壁〕
・壁紙(量産型タイプのクロス)の張り替え:6万~30万円(800~1,000円/㎡)
・珪藻土のクロスに張り替え:18万~45万円(2,400~1,500円/㎡)
〔床〕
・畳の交換:6万~12万円
・フローリングの張り替え:10万~20万円
・畳からフローリングへの交換:15万~60万円(1.5万~1.9万円/㎡)

■リノベーションの費用相場
〔住まい〕
・一戸建て1㎡あたり: 5万~30万円
・マンション1㎡あたり:5万~20万円
・増築:300万~2,000万円
・減築:800万~2,600万円
・二世帯住宅化:800万~2,500万円

〔間取り〕
・2室を1室にまとめる:50万~80万円
・和室から洋室への改修:50万~200万円
・リビングの改修:200万~400万円
・廊下の改修:20万~100万円
・間仕切り壁の設置:8万~25万円
・間仕切り壁の撤去:7万~23万円(補修含む)

〔床〕
・床暖房の設置:50万~150万円
・段差の解消:8万~20万円
〔基礎・増築〕
・耐震補強(金物の使用):20万~60万円
・耐震補強(基礎からの工事):100万~200万円

もう一つ、建て替えについても押さえておこう

経年した一戸建ての場合、リフォームやリノベーションの他に「建て替え」という選択肢があります。これで悩まれる方も多いのです。

■建て替えのメリット
・新築するのと同じなので一から理想の間取りに変更できる
・築年数を重ねて低くなった耐震化、 断熱化、バリアフリー化、省エネルギー化などの基本性能は、リノベーションするよりも建て替えのほうが向上する場合がある。

■建て替えたほうがいい場合
・将来、子や孫に譲渡したい場合。
・耐震補強や断熱化、シロアリ対策を強化したい場合。
・間取りやバリアフリー化なども見直したい場合。
・リノベーションの見積金額と比べるとあまり差がない場合。

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まとめ

リフォームとリノベーションの違いがわかってくると、ご自身のイメージする家づくりはどちらに向いているのか、さらには建て直しという選択肢も出てきます。ポイントは「家族の成長を考えながら、今後、どのように暮らしたいのか」をしっかりと確認することです。いずれも人生で大きな決断の一つとなりますから、悩まれる時は豊富な実績のあるナサホームまでご相談ください。ご家族様それぞれの要望をお伺いし、さらに現在の住まいの状況を確認しながら、理想の住まい作りをお手伝いいたします。