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古いお風呂はどんな危険がある?老朽化によるリスク
まずは、古いお風呂のリスクによって起こりやすいトラブルについて紹介します。心当たりがないかチェックしましょう。
温度差でヒートショックが起こることがある
古いお風呂は、家の中でも外壁と接する場所にあることが多いため、冬場は外気と同じくらい寒いということがあります。
また、床に断熱材が入っておらずタイル地になっているお風呂であれば、足からも冷たさが伝わってきます。
暖かいお湯を張った浴槽の中と、冷たい浴室との間では、極端な温度差が生じます。そのときに起こりやすいのが「ヒートショック」です。
ヒートショックは、急激な寒暖差によって体に負担がかかり、健康状態に影響を及ぼすことを指します。
10℃以上の温度差が生じると起こりやすいとされていて、寒さを感じやすい古いお風呂では特に気を付けなければなりません。
高齢者は転倒するリスクがある
高齢になると筋力が衰え、それまで平気だった場所でも転倒する恐れがあります。
古いお風呂でいえば、出入口付近の段差でつまずく、タイル地の床で滑る、また、浴槽が昔ながらのステンレス製であれば、ぬめりなどで滑りやすくなっていることもあります。
これらによって転倒した際、床やドアにぶつかってケガをする可能性があります。
柱や土台の腐食
古いお風呂は、モルタルの下地にタイルを貼る在来工法で設置されているのが一般的です。
この工法は防水効果が低いため、気づかぬうちに水漏れが発生したり、床下で湿気がこもったりするなどして、柱や土台が腐食している恐れがあります。
設備の老朽化や故障
使い方にもよりますが、お風呂の設備は20~30年くらいが交換の目安となっていて、それ以降は、設備に不具合や故障が起きる可能性が高まります。
また、水道管が劣化していると水漏れすることがあり、毎月の水道費にも影響する恐れがあります。
古いお風呂のリスクはリフォームで解消しましょう
古いお風呂のリスクをどのように解消すれば良いのか、ケース別に見ていきましょう。
ヒートショックのリスクには断熱工事
ヒートショックを防ぐには、お風呂の中で極端な温度差が発生しないようにする工夫が必要です。
最近のお風呂は、天井から壁、浴槽、床までがセットになっているユニットバスが主流で、より気密性が高いつくりになっています。周囲を断熱材で覆えば、外気の影響を受けにくくなります。
また、入浴する前に浴槽のふたを開けておけば、湯気で浴室全体が暖まり、ヒートショックを防ぐことにもつながります。ユニットバスの中には浴室暖房を付けられるものもあるので検討してみましょう。
もしお風呂に窓があるなら、サッシを樹脂製に変えたり、複層ガラスにしたり、内窓を増設したりすることで室温が下がるのを軽減できます。
古いお風呂の場合、脱衣所も寒い場合が多いので、同時にリフォームするのがおすすめです。洗濯物やタオルなど燃えやすいものが多いため、温風や電熱式の暖房を使うよりも、床暖房の設置を検討しましょう。
バリアフリー化で老後も安心のお風呂に
お風呂での転倒を防ぐためにも、リフォームの際にバリアフリー化もしておきたいところです。高齢者がいない場合でも、バリアフリー化によって万が一の事故を回避できます。
たとえば、手すりであれば比較的簡単に取り付けられます。出入口や浴槽周りに取り付けることで、倒れるのを防いだり、立ち上がるときの補助になったりするでしょう。
段差は2㎝以下になると、転倒のリスクが軽減するといわれています。あまりに低いと脱衣所が水浸しになるので、出入口には排水機能が必要です。
転倒したときにドアでケガをするリスクを防ぐには、ガラスの代わりにプラスチックや強化ガラスを使う方法があります。より簡単にドアを開けられるように、引き戸にしたり、折り畳み式にしたりするのも良いでしょう。
最近では、万が一のときでも脱衣所側から扉を外せるように、鍵を開けたり、つめを外したりできるドアもあります。スペースの都合などで引き戸や折り畳み式に変えられないときも安心です。
柱や土台の腐食もリフォームで部分工事可能
お風呂をリフォームするなら、柱や土台も補強しましょう。
水漏れや結露による腐食だけでなく、白アリによる被害が生じている恐れもあります。また、傷んでいる水道管や排水管も、同時に交換したいところです。
柱や下地は必ずしも大がかりな工事をしなければいけないわけではなく、傷んでいる箇所だけの交換や修理も可能です。
ユニットバスは防水性が高いので、適切に施工されていれば、リフォーム後は水漏れや結露による腐食などの心配を軽減できます。
老朽化した設備はリフォームで一新しよう
最近のユニットバスは、より快適に入浴できる機能が備わっています。暖房機能はもちろん、照明の明るさや色の調整機能や、浴槽で泡を発生させる機能などです。
また、追い焚き機能のある給湯器があれば、お風呂を沸かしてから時間が経ってしまってもリモコン操作だけで適温にできます。湯量の調節も難しくありませんから、「たっぷりの熱いお湯につかりたい」「ぬるめのお湯で半身浴をしたい」など、家族のニーズに合わせた入浴が可能です。
古いお風呂を快適にするリフォーム事例
最後に、ナサホームで手がけた古いお風呂のリフォーム事例を紹介します。
内窓設置で断熱効果をアップ
LDKを拡張するために、お風呂の場所を移動したリフォームです。
以前は、床がタイル貼りだったため寒さを感じやすいのが難点でしたが、壁・床・浴槽まで断熱材を施したユニットバスに交換することによって、快適に入浴できるようになりました。
また、採光や換気のために取り付けられた窓には、内窓を設置して外気の影響を受けるのを防ぎました。
床と手すりの施工で安全かつ快適な浴室へ
お風呂をユニットバスに交換したリフォームです。
以前はタイル床で、滑りやすく掃除も大変でしたが、新しいお風呂では水はけの良い床を採用し、どちらも改善しています。
また、浴槽の周りには手すりがふたつあり、浴槽内への出入りを補助してくれるので安心です。
家族みんなに優しい段差の少ないお風呂
こちらも、お風呂をユニットバスに交換したリフォームです。
出入口の段差は5mm以下になり、つまずきのリスクを軽減しています。さらに床も水はけを良くして、滑りにくいのが強みです。
天然石でラグジュアリーなバスタイム
ホテルのような浴室にしたいというご希望で、浴室の床や壁に天然石を施工したリフォームです。
浴室の壁材には樹脂やタイルが使用されることが一般的ですが、本物の石を使うことでゴージャスな高級感のある空間に変身しました。
古いお風呂のリフォームはナサホームにお任せください
ナサホームは、関西地区を中心にリフォーム実績が豊富なリフォーム専門会社です。
専門知識を有するスタッフが現地調査を行ったうえでリフォームプランを作成するため、お客様のご要望に応じた最適なお風呂リフォームを提案いたします。
これまで紹介したとおり、リスクの軽減をはじめさまざまなリフォームが可能です。
古いお風呂のリフォームをお考えの際は、ぜひご相談ください。
まとめ
古いお風呂には、ヒートショックや転倒、老朽化などのリスクがあるため、リフォームによる改善を検討すべきかもしれません。
リフォーム内容は、ユニットバスに交換するだけでなく、手すりを付けたり、水はけの良い床にしたり、断熱効果のある窓に取り替えたりするなど、方法はさまざまです。安心して入浴を楽しめるように、予算や希望に沿ったお風呂リフォームを考えてみましょう。