屋根リフォームの目安となる時期は?
屋根のリフォームでは、一般的に塗装の塗り替えが行われます。リフォームが必要となる時期は、屋根の種類や状態によって異なります。
屋根の種類
塗り替えが必要になる時期は、屋根の種類によって大きく異なります。
トタン屋根は、ほかの屋根に比べかなり早い段階で塗装が必要になります。新築後7年から10年程度経過した時期が目安です。
ストレート屋根も比較的早く、新築後8年から15年程度が目安です。
セメント瓦は、新築後10年から20年程度経過した時期が目安です。
ガルバリウム鋼板はセメント瓦と同じくらいかやや遅めで、新築後10年から25年程度経過した時期が目安です。
また、粘土瓦の場合にはかなり耐久性が高いため、新築後30年程度は塗装の必要はありません。30年以上経過しても問題ない場合が多いですが、状態によっては塗装が必要になることもあります。
また、2回目以降に塗装を行う時期は、塗料の耐用年数によって差があり、8年から15年程度経過したあたりの時期です。
屋根の状態
屋根の状態によっては、通常よりも早めにリフォームが必要になる場合もあります。
屋根材に色あせやコケ、カビ、サビ、塗膜のはがれなどの劣化が見られるようであれば早めに塗装を済ませておきましょう。
また、屋根の状態を確認するには実際に屋根の上に登らなければなりません。自分で確認するのは危険をともなうため、気になるようであれば専門業者に依頼しましょう。
築年数によっては新しい屋根材になることも
築年数が20年以上の住宅だと塗装よりも、屋根材を新しいものに替えた方が良い場合もあります。屋根材を新しくする際に、下に設置している防水シートや野路板などのメンテナンスも行えます。
屋根材を新しくする方法は主に「重ね葺き(かさねぶき)」と「葺き替え(ふきかえ)」の2種類です。
重ね葺きはカバー工法とも呼ばれ、既存の屋根材はそのまま残し、その上から新しい屋根材を設置する方法です。葺き替えは既存の屋根材を撤去して新しい屋根材に交換します。
屋根リフォームの費用相場
屋根のリフォームをするのにかかる費用の相場と工期の目安について見ていきましょう。
屋根塗装
屋根塗装にかかる費用は使用する塗料によって差があります。基本的に25万円から40万円程度と捉えておくと良いでしょう。
無機塗料やフッ素系塗料など、価格の高い塗料ほど耐久性も高めの傾向にあります。アクリル樹脂やウレタン樹脂塗料だと費用は安く済みますが、耐久性が弱いため次の塗装までの期間は短くなります。
工期は1週間から2週間程度です。
屋根の重ね葺き(カバー工法)
古い屋根材の場合には塗装だけでは劣化に対応するのが難しく、屋根の重ね葺きを検討することもあります。
重ね葺きなら、古い屋根材を撤去する必要はないため、解体費用や廃材処理費用などはかかりません。葺き替えと比べると、その分だけ費用を抑えられるのがメリットです。
重ね葺きの費用相場は50万円から120万円程度と捉えておくと良いでしょう。工期も4日から1週間程度と、比較的短期間で済みます。
ただし、屋根材の種類によっては重ね葺きが難しい場合があります。また、屋根全体が重くなるため、耐震性が弱くなる可能性も考えなくてはなりません。
屋根の葺き替え
屋根の葺き替えも、塗装では対応が難しい場合に行うリフォーム方法です。既存の屋根材を撤去するため、重ね葺き以上に大掛かりな工事になります。
葺き替えでかかる費用は屋根材の種類などによって差がありますが、70万円から140万円程度が相場です。
主に重ね葺きでの対応が難しい場合や、屋根材の下に設置されている防水シートなどの交換も行いたい場合に葺き替えを行います。工期の目安は1週間から10日程度です。
屋根リフォームを行う際に気をつけること
屋根リフォームを行う際には次のような点に注意しましょう。
塗料の耐用年数
塗装を行うのであれば塗料選びが重要です。費用をできるだけ安く済ませたいと考えるあまり、塗料の特徴や耐用年数をあまり考慮せず、安さだけで選んでしまう方もいるかもしれません。
しかし、安い塗料の多くは耐用年数が短いため早く劣化してしまいます。1回の塗装でかかる費用はたしかに安く済みますが、その分だけ塗装の頻度が高くなる点に注意しましょう。頻繁に塗装をすることで、かえってコストが割高になってしまうこともあります。
長期的に見て費用を抑えたいのであれば、フッ素系塗料や無機塗料など、品質が高く耐用年数が長めの塗料を選んだ方が良いでしょう。
適切な屋根リフォームを選択する
屋根リフォームの方法は、これまで紹介したとおり、塗装や葺き直し、葺き替えなどさまざまな方法があります。基本的には経過年数や劣化具合を見て、適切なリフォーム方法を選びましょう。
しかし、状況によってはそれで上手くいかない場合もあるため注意が必要です。
たとえば、数年後に建て替えを予定しているような場合と、あと数十年程度は住み続ける予定がある場合では事情が違ってきます。
建て替えを予定しているならそれまでの期間だけしのげれば良いため、安価な塗料で問題ありませんが、今後も数十年住む予定なら、高くても耐用年数の長い塗料を選んだほうが良いでしょう。
屋根材を新しくする場合も、建て替えを予定している場合には安く済む重ね葺きがおすすめです。できるだけ長く住みたい場合には、古い屋根材を撤去できて、防水シートも交換できるように葺き替えを選ぶのが良いでしょう。
実績のある業者に依頼する
屋根リフォームを行っている業者は数多くありますが、適切な費用や施工内容でリフォームをするには、業者選びが重要です。
屋根リフォーム関連では悪徳業者に引っかかってしまう方も少なくありません。悪徳業者は突然自宅を訪問してくることが多いため、そのような業者に不安を煽られても即決するのは避けましょう。
悪徳業者でなくても、実績が乏しい業者を選んでしまうと、屋根の状態やライフプランに合ったリフォームが難しい場合もあります。費用に関しても業者によって差が大きいです。
業者を選ぶ際には、良さそうなところを見つけたら即決するのではなく、複数の業者に見積をお願いしたうえで、安心して任せられる業者を選びましょう。
ナサホームは、創業以来約62,000件、年間約7,750件のリフォームを受けてきたリフォーム専門会社です。屋根のリフォーム事例の実績も豊富なため、安心してお任せください。
ナサホームの屋根リフォーム事例
ナサホームの屋根リフォームの事例を紹介します。ぜひリフォームをする際の参考にしてください。
耐久性の高い屋根で安心な住まいに
経年劣化での色褪せを綺麗にするために、外壁と屋根の施工を行った事例です。
耐久性を高めるため、外壁には無機塗料を、屋根には金属屋根のガルテクトを採用。見栄えだけでなく、今後も安心してお住まいいただけるようになりました。
耐久性が高い無機塗料の外壁と、金属屋根のガルテクトをかぶせ葺き
耐震性の高い瓦屋根で丈夫な住まいに
築30年の木造住宅で、雨漏りをするということで屋根の葺き替え工事を行った事例です。リフォーム前は瓦屋根でズレや割れなどがあったという状態で、葺き替え後の屋根材は軽量で耐震性・断熱効果のあるKMEWのROOGA鉄平です。
屋根だけでなく外壁のリフォームも行い、工期は1ヶ月となりました。
まとめ
屋根リフォームを行う時期の目安は、屋根材の種類によって異なります。トタン屋根などは早い場合で新築後7年程度ですが、瓦屋根など耐久性の高い屋根材なら30年以上保ちます。
リフォームの方法は、通常は塗装の塗り替えで済みますが、屋根材が古くなると重ね葺きや葺き直しなどでの対応が必要です。今後その住宅にどの程度住む予定なのか、よく考慮したうえで屋根のリフォーム方法を選ぶようにしましょう。