ほっと癒される空間、和風&洋風それぞれの坪庭づくりのポイント

家を建てるなら「庭付き一戸建て」は多くの方が思い描くことでしょう。でも日本の住宅事情では庭を造ればその分、建物が狭くなってしまいがち。 そこで、注目を集めているのが「坪庭」です。 緑のある癒しの空間としても素敵な暮らしを演出してくれます。今回の記事では、和風だけでなく、住まいに合わせたモダンな洋風の坪庭についても解説してまいります。


この記事は約7分で読み終わります。

リフォームで坪庭を作ろう


そもそも「坪庭」とは、壁や塀、垣根で囲われた小さな庭のこと。
神社仏閣、武家の屋敷にある日本庭園で培われた美意識を、一般民家に活かして採光や通気のための空間として設けられた庭でした。
それが坪庭として現代の住まいにも受け継がれています。あなたならどんな坪庭にするのか、アイデアを膨らませてみましょう。

坪庭がもたらしてくれる癒し

住まいに「癒し」が必要なことは誰もが願うことでしょう。様々な研究から自然を感じる環境、特に森林に癒し効果があることはわかっていますから、住まいに取り入れるのなら「庭」ということになります。中でも「坪庭」が注目されており、家の中に作ることで様々な癒し効果が期待されているのです。
どこか懐かしい和風のしっとりとした落ち着いた雰囲気。一方、スタイリッシュで、気持ちをリフレッシュさせてくれるモダンな洋風など。いずれも身近に自然を感じさせてくれる癒しの空間となり、日常に潤いを与えてくれます。

住まいの中に坪庭があることのメリット

明かりを取り入れられる
住まいの構造上、日差しが入りにくい場合など、自然光の明かりをもたらす効果があります。坪庭を囲むように部屋を配置すれば、それぞれの部屋に明かりを取り入れることができ、採光手段としてかなり有効だといえます。

通気性が向上する
坪庭を作ることで風の通り道ができます。通気性がアップして住まいの大敵となる湿気をためにくくするのです。

部屋が広く見えて開放感が生まれる
狭い部屋や窓のない部屋でも坪庭に面することで、部屋の延長として坪庭が目に入って視覚的な広がりをもたらします。窮屈さを感じさせず開放感を演出できます。

景色をカスタマイズできる  
重要な基礎作りはプロに任せて、後々、自分の好みに合ったイメージに変えていくなど、庭づくりが楽しめます。四季折々の草木や花などをDIYで植え、季節が移り変わっていく様子が家の中で見られるのです。

坪庭を作る場所はどこがいい?

坪庭の広さは、その名の通り1坪・畳2枚分程度。広くても3坪ほどの6畳間ぐらいの庭です。住まいの中で、どのような場所に作ればいいのでしょうか
・玄関
狭く暗い玄関に坪庭を設ければ、自然光が入って風も通り、明るく開放的な空間に様変わり。玄関扉を開いた正面に坪庭があれば、奥行き感を演出し、緑も見えるので来客にも爽やかな印象を与えるでしょう。
・寝室
住宅密集地で、これまでカーテンを開けられなかった寝室に坪庭があれば、毎朝明るい日差しと、みずみずしい緑で気持ち良く目覚めることができるでしょう。
・リビング
家族が集うリビングの一角に坪庭があれば、家族みんなの癒しの空間になるでしょう。樹木をあまりたくさん植えずにすっきりとした余白のあるデザインがおすすめです。
・階段や廊下
スケルトン階段なら、その階段下に。また、敷地形状に合わせて廊下の横や奥に坪庭を設けてみましょう。視線が坪庭に向かって抜けた開放感が生まれます。
・浴室
浴槽に浸かった際に窓の位置や大きさによって、坪庭がどう見えるかがポイント。窓が上部にあれば葉の形や枝ぶりを楽しめる樹木を選びましょう。浴室の壁一面をガラス貼りにすれば露天風呂のような感覚を楽しめそうです。

目次へ

和風? それとも洋風? あなたのお好みの坪庭は?


坪庭を作るなら、和風か洋風のどちらか、2択になるでしょう。それぞれのポイントを紹介します。

和風の坪庭づくりを成功させるポイント

■枯山水を真似る
石や砂などを使い、自然の山や川を表す枯山水を参考にするといいでしょう。庭石はたくさん使うのではなく、海に浮かぶ島のようにポツンと1つだけ置いてみます。
その周りは川の流れや波のうねりを表す「砂紋」という線を砂利に描くのです。質素な中に美を見出す侘び寂びのイメージです。

■和の雰囲気のある植物を使う 
植木には和をイメージさせる植物を選びましょう。
マツ、イチイ、モミジ、ウメ、サクラ、アジサイ、シャクナゲ、ヤマブキ、ヤマボウシ等。剪定が簡単なのはキキョウ、キク、クリスマスローズ、スイレン、スズラン、ナデシコなど。下草にはナンテン、ムラサキシキブ等。高低差をつけたり、不規則に植えたりすると自然な雰囲気になります。
■水、石、砂を組み合わせる
和風の庭に豊かな表情を与えるのが水、石、砂です。水は手水鉢(ちょうずばち)、鹿威し(ししおどし)、石は灯籠、景石(観賞用の庭石)、苔むした石などは品格があります。砂では白と黒の玉砂利を使えば白黒の対比が美しい和風モダンなイメージになるでしょう。

洋風の坪庭づくりを成功させるポイント

■ウッドデッキやテラコッタタイル
ウッドデッキで仕上げるとモダンで洋風なイメージが出ます。また、舗装をレンガ敷き、テラコッタタイル敷きにしてもステキな洋風坪庭になるでしょう。

■レンガでプランターと素焼きのツボ
色むらのあるレンガでプランターを作って中低木を植え込みます。また、素焼きのツボを地面に半分まで埋めてハーブなどを植えても洋風スタイルを演出できます。

■ガラスや陶器などの水鉢
水鉢はシンプルな道具として坪庭には欲しいもの。自然石ではなくガラスや陶器などの色も美しいデザインの鉢を選んで、そこへ水草を植えてみましょう。ナチュラルかつ洗練された雰囲気が出ます。

坪庭を作るときの注意点

・植物は日当たりを考えて選定
坪庭は日当たりがよくないことが多く、植物を選ぶのなら日陰や半日陰を好む植物にしましょう。アオキ、シャガ、リュウノヒゲ、ハラン等々。逆に日当たりがいいと生育が早くなるので、剪定の回数も増えます。植物は日照条件に合わせて選ぶのがコツです。
・風通しをよくする
通気が悪いと地面がジメジメして、根腐れを起こしたり、枯れたりする原因になります。通風口はきちんと計画しておきましょう。
・水はけをよくする
水はけが悪いと水が溜まりやすくなり、カビや、苔が生えたりして手間がかかります。砂利などを敷いたり、排水ができるような工夫が必要です。後から改善するのは難しいので、事前にリフォーム会社と打ち合わせをしておきましょう。

目次へ

坪庭はどのくらいのリフォーム費用で作れる?


坪庭をリフォームで作る費用の相場やどのようなメンテナンスが必要かを見ていきましょう。

坪庭づくりに必要な費用や工期

◉整地
坪庭とはいえど、まずは地面を整える、整地が必要となります
2,000〜6,000円/1㎡・半日
◉天然芝、人工芝を張る場合
景観がよくなるので、芝が採用されるケースが多いです。
天然芝:6,000〜8,000円/1㎡・1日
人工芝:6,500〜13,000円/1㎡・1日
◉砂利を敷く
雑草が生えるのを防ぎ、歩くと音がするため防犯面でも役立つのが砂利です。
4,000〜9,000円/1㎡・1日
◉ウッドデッキ
小さなお子様がおられるご家庭では、遊び場としても利用できます。
約3坪:25万~40万円・1〜5日
◉タイル敷き
タイルテラスやタイルデッキとも呼ばれているタイルを敷く施工費の目安です。
2.5万〜3.5万円/1㎡・1日

坪庭のメンテナンス

植物も生き物ですから、季節を通したお手入れが必要です。

新芽が出るシーズンなので剪定と施肥が大切。

高温と乾燥から守るために適度な水やりと日陰を作ります。また雑草が生えやすい時季なので雑草抜きを怠ると害虫が発生することもあるので注意しましょう。

冬に備えて栄養補給を重視した肥料を与えます。落葉樹があればこまめな掃除も必要です。

寒さに弱い植物には、地表をウッドチップなどで覆ったり、麻袋などで覆う冬囲いなどを行いましょう。

日々の観察が大切
葉に斑点が付いている、見たことのない虫がいた。これは病気の兆候かもしれませんし、害虫が発生したのかもしれません。手遅れになって枯れてしまうことにならないよう、日々の観察が一番大切です。異常はすぐに専門会社に相談しましょう。

ナサホームの施工事例

■洋風の坪庭で癒しの空間

浴室と廊下から眺めることのできる坪庭は、自然の雰囲気を楽しめる癒しのスペースとなりました。
この施工事例の詳細はこちら

■坪庭を眺められる癒しの浴室空間

坪庭を眺めながら入浴が楽しめる、心から癒しを感じる空間へ。
この施工事例の詳細はこちら

目次へ

まとめ

都心に暮らしていると自然に触れていたい、身近に感じたいと強く思うことがあります。大きな庭は難しくても坪庭なら実現できるかもしれない。とお考えならまずはナサホームにご連絡ください。坪庭の実績も豊富ですから、最適な坪庭のプランのご提案させていただきます。