キッチンの換気扇・レンジフードのリフォームタイミングは?
毎日使うキッチンの換気扇やレンジフードは、どのくらいの期間使用したら、またどういった故障が見られたら、リフォームをすべきなのでしょうか?
換気扇とレンジフードの違い
■換気扇の特徴
換気扇はプロペラを使い室内の空気を屋外へと排出する機能を持った設備です。
換気扇の場合は、キッチンなどの壁に直接取り付けられており、室内と室外を直接つないでいるのが特徴と言えるでしょう。このようにシンプルな構造のため、安価なのがメリットです。その一方で、外気の影響を受けやすく、場合によっては外気の悪い空気が室内に入ってきたり、住まいの気密性が低くなってしまったりといったデメリットもあります。
■レンジフードの特徴
レンジフードはその名の通りフードのついた換気設備で、換気扇とは違い吸い込んだ空気を、ダクトを通じて外に排出する機構を持っています。また、換気扇羽がプロペラであるのに対し、レンジフードは縦長の板が筒状に付けられたシロッコファンやターボファンと呼ばれる羽がついています。このため、外気の影響を受けにくく、換気時の音も静か、さらにお手入れの手間も換気扇よりかからない点がメリットと言えます。デメリットとしては、設備が換気扇より大きく高価な点が挙げられます。
換気扇・レンジフードのリフォームのタイミングは?
換気扇やレンジフードは、最低でも3ヶ月に1回程度は、お掃除が必要です。
定期的にメンテナンスをしていれば、それほど問題はありませんが、お手入れを怠っていると、故障につながってしまうこともあります。以下のような故障が見られる場合はリフォームを検討しましょう。また、換気扇やレンジフードの耐用年数を超えている場合もリフォームをおすすめいたします。
■換気扇・レンジフードの耐用年数
換気扇とレンジフードの耐用年数はいずれも10〜15年とされています。
この期間を過ぎると、経年劣化による故障が発生する可能性が高くなり、またメーカーサイドでも修理に必要な部品の在庫がなくなってくるタイミングとなりますので、耐用年数を超えてから深刻な故障が起こった場合は、交換リフォームを行いましょう。
ただし、購入から日が浅く保証期間中に故障したのであれば、メーカーで無償修理・交換に応じてくれることもありますので、こうした場合はまずメーカーに問い合わせをしましょう。
■リフォームを検討すべき故障の種類
・異音がする
換気扇やレンジフードをつけた際に「キュルキュル」「カラカラ」と音がするのは、ファンの固定具の緩みやモーターが不具合を起こしているのが原因です。使用し続けると回転が止まってしまうことがあります。
・換気の効率が著しく下がった:
スイッチをつけても空気を全く吸わない、換気できないという場合はモーターなどの劣化や故障が緩がられます。そのまま使い続けることで、排出できなかった煙や油分などが住まいの内装を汚してしまう可能性があります。
・焦げ臭い匂いがする
換気扇やレンジフードをつけた時に、室内の空気とは関係なく焦げ臭い匂いがする場合は、ファン周辺についている油汚れや埃が焦げたり、燃えていたりしている可能性があります。すぐに使用を止め。掃除を行いそれでも症状が解決しない場合は交換しましょう。
・電源が入らない
電気は通じているのにスイッチを入れてもファンが回転しない、全く作動しないという場合は、換気扇・レンジフードの寿命か配線などの接触不良が疑われます。
キッチンの換気扇・レンジフードの交換リフォームについて
換気扇・レンジフードの選び方
リフォームを行う場合は、既存の換気扇やレンジフードの入れ替えが基本となりますが、現在の設備に不満を感じているという場合は設備の変更を検討してみるのも良い方法です。
■ファンの形状で選ぶ
レンジフードに使用されているシロッコファンの魅力は可動音が静かで、効率の良い換気ができる点。ターボファンはシロッコファンよりも羽の枚数が少なく、またより高い換気性能を持っています。ただしターボファンを採用している製品はお多くないため、選択肢が狭くなってしまいます。
換気扇のプロペラファンの魅力は、価格の安さと風量の高さです。ただし、稼働音も大きくレンジフードとは排気方法も異なるため、追加の工事も多くレンジフードから換気扇へ変更することは、あまりおすすめできません。
■フードの形状で選ぶ
換気扇の形状はほぼ同じものとなりますが、レンジフードにはいくつかの種類が存在します。
・ブーツ型
最も一般的なレンジフードで、その名の通りブーツのような形状をしています。やや大型なので、それほどスペースが取れない、あるいは天井が低いという場合は以下に紹介するタイプに変更してもよいかもしれません。
・スリム型
平たくすっきりとした形のレンジフードです。ブーツ型のレンジフードが大きすぎて圧迫感があるという方や、掃除の時にブーツ型のレンジフードの中まで手が入らないという方はこちらを選ぶと良いでしょう。
・フラット型
スリム型よりもさらに上部がすっきりとした形のレンジフードです。デザイン的にもすっきりしているのですが、上記のタイプよりも頻繁にメンテナンスや掃除の必要があるのが懸念点と言えます。
・ファルコン型
手前が高く、奥に進むにつれて低くなるデザインのレンジフードで、こちらもスペースを取りづらいキッチンに採用されることが多いタイプです。
換気扇・レンジフードのリフォーム手順
■現場確認と計測
リフォーム前の準備として、レンジフードを設置する幅と深さを計測し、排気ダクト位置がしっかりと合うか、また配線がスムーズに引けるかどうかを確認し、周囲に埃や汚れが飛び散らないようにマスキングテープとビニールシートで養生します。
■既存の換気扇・レンジフードの取り外し
設置位置に問題がないようであれば、まずコンセントプラグを抜いて電源を遮断した上で換気扇・レンジフードのカバーを取り外します。つぎに本体を固定している金具を取り外し、換気扇・レンジフード本体を取り外します。
■掃除
本体を外した後の下地にこびりついた油汚れや埃をきれいに掃除します。
■換気扇本体の設置
まずは、新しい換気扇・レンジフードを仮設置して位置を確認します。
ビスやネジで壁面もしくは天井に問題なく固定できるように位置を微調整したうえで、換気ダクトを接続。その後電気配線を接続します。
■本体の固定
仮設置した換気扇・レンジフードをビスやネジで水平を保つように固定し、養生を外します。
■最終動作確認
通電確認を行い、吸引力や換気能力に問題がなく、また異音などが発生していないか入念にチェックしたら取り付け完了です。
換気扇・レンジフードの交換費用と注意点
換気扇・レンジフードの交換費用
換気扇・レンジフードの交換・リフォーム費用は、作業費のみであれば約3万〜3万5千円。プロペラファン(換気扇)からシロッコファンのレンジフードに変更する場合の費用は約2万円程度となります。
さらに、換気扇・レジフードの価格が2万円〜10万円程度となりますので、総額5万〜15万円程度で交換リフォームが行えます。
換気扇・レンジフードのDIYは避けた方が無難
換気扇やレンジフードは、一見するとDIYで交換できそうな設備ですが、キッチンの高所で重い本体を抱えて作業する必要があり、また電気の配線やダクトの接続、さらにそれらが隙間なくしっかりと、水平に設置していく必要があります。
施工に慣れていない方が、ご自身で作業されると、本体の落下による内装の破損や、作業をされる方の思わぬ怪我につながってしまうこともありますので、自信がない場合は無理をせず、ナサホームなどのリフォーム会社に施工をご依頼ください。
まとめ
キッチンの中でもコンロやシンクと並んで重要な換気扇やレンジフード。住まいの空気をきれいに保ち、内装を油汚れや煙かの汚れから守ってくれる大切な設備です。
換気扇やレンジフードは定期的に掃除を欠かさないよう心がけることで、長く衛生的に使用することができますが、それでも故障や不具合が発生した時は、お気軽にナサホームにご連絡を。これまで数多くのキッチン、水廻りのリフォームを手掛けてきた私たちが皆さまのご要望をお伺いしながら、快適な換気扇・レンジフードのあるキッチンを提案いたします。