手洗いカウンターを設ける前に知っておきたいこと
手洗いカウンターがあることのメリット
■清潔なトイレ環境を保てる
トイレで用を足した後に、洗面所まで手を洗いに行くという場合、洗っていない手でドアノブや洗面所の水栓などを触る必要があります。一見きれいに見えていても、トイレを出た後の手には大腸菌などが付着しており。これによる感染が起きることも。また、ノロウイルスやロタウイルスなど感染性が高い菌に感染している場合はドアノブなどに付着した菌から、家族へ容易に感染が広がってしまいます。
■収納スペースが増える
手洗いカウンターの下は、ハンドソープや掃除用洗剤など、トイレットペーパーなどをストックするスペースとして活用することができます。トイレ内の収納は吊り下げ棚などのことが多いため、高所に手を上げて物を取るのが難しいという方も重宝します。
■来客に負担をかけない
訪問先でトイレを借りた後に洗面所で手を洗うのは、気兼ねがあるもの。また、貸す側も洗面所などのプライベートなスペースにお客様を入れるのは躊躇してしまうものです。トイレ内に手洗いカウンターがあることで、家族の方も訪問された方も気持ちよくトイレを利用することができます。
■インテリアとしても見栄えがする
近年の手洗いカウンターは、陶器製のものやステンレス製のボウルに加え、高級感のある木目のカウンターやタイル張りのものなど、デザインにこだわりのあるものが多く、トイレ空間を美しくコーディネートすることができます。また、カウンターの上に小物や花を飾ることによるアレンジも可能です。
トイレ・洗面所に手洗いカウンターを設ける際の注意点
トイレに手洗いカウンターをつける際には何点か注意しなくてはならない点があります。
■掃除の手間が増える
手洗い中には水がカウンター付近に飛び散りやすくなりますので、掃除をすべき箇所は増えてしまいます。また水が飛び跳ねますので、濡れたまま放置しておくと腐食やカビの原因となってしまうこともあります。
■使う方の身長に合わせる必要がある
カウンターの高さが高すぎるとご高齢の方やお子さんが使いにくく感じてしまいます。反対に低すぎると、高身長の方が手を洗いにくくなってしまいます。
■導線設計には特に注意が必要
手洗いカウンターの設置場所によっては、便器まで行き来がしづらくなったり、ドアの開け閉めが不便となることも。手洗いカウンター設置の際はまず、トイレを利用する際の動線を考えたうえで、十分なスペースがあるかを確認しておきましょう。
手洗いカウンターの選び方&施工方法
便利であるものの、設置場所や大きさ・高さなどに注意が必要な手洗いカウンター。ではその設置を検討する上で、どういった点を考慮して選べば良いのでしょうか。
手洗いカウンターの種類
■手洗い器のみの設置
トイレ内にスペースのゆとりがないという場合におすすめなのが、洗面ボウルを設置するもの。この対応には、据え置きのものに加え、コーナーに設置するもの、壁に据え付けるもの、埋め込むものなど種類も豊富です。また、ボウルとキャビネットを独立させたい方や、キャビネットとボウルで独自のレイアウトを楽しみたいという方にも向いています。
■キャビネットタイプ
キャビネットタイプは手洗い器の下がキャビネットになっており、洗剤や清掃用品を収納できるもの。手洗い器の下から床面までがキャビネットになっているものが、フルキャビネット(ベースキャビネット)タイプ。キャビネットが床面までないものは、フロートキャビネットと呼ばれます。
フロートキャビネットは、フルキャビネットと比べて設置面積が少なく住むため、やや狭い間取りのトイレにも設けることができます。
■カウンタータイプ
手洗い器の下にキャビネットがなく、一枚の板の上に手洗い器とアメニティなどを置くのがカウンタータイプ。収納場所はキャビネットタイプと比べて少ないものの、掃除などが簡便にできるのが特徴です。
手洗いカウンターの設置に必要な広さ
手洗いカウンターをトイレ内に設け、快適に使うためにはある程度のスペースが必要です。設置を検討する際に住まいのトイレの大まかな寸法と適したカウンターのタイプを確認しておきましょう。
■0.4〜0.5坪程度のトイレ
0.5坪(約1.65㎡)以下のトイレは分譲マンションなどに多いもの。トイレを設けるのに最低限のスペースとなっているので、あまり大型のカウンターを設けると使いづらくなってしまいます。この寸法のトイレであれば、カウンターの奥行きは25cm以下のものがおすすめです。
トイレの便座の真横、もしくはコーナースペースに手洗いのための場所が来るため、設置に適している手洗いカウンターは、手洗い器のみのものやカウンタータイプとなります。
■0.75坪程度のトイレ
0.75坪(約2.48㎡)以上のトイレであれば、ある程度余裕を持って手洗いカウンターを設置することが可能で、奥行きが35cm 以上ある商品を選んでも、問題なく使うことができ、また豊富なデザインから選ぶことができます。設置に適しているものは、フルキャビネットタイプですが、それ以外のタイプを選んで、コーディネートすることもできます。
リフォーム事例&気になる設置予算は?
手洗いカウンター設置の費用
手洗いカウンターを設置する場合、後付けをするか、既存の手洗い器の交換をするかで費用が異なってきます。
【後付けする場合】
■手洗い器のみを後付けする場合:8〜10万円程度
■壁に埋め込む、造り付けるカウンターを設置する場合:10〜15万円程度
■カウンタータイプの手洗い器を設置する場合:10〜15万円程度
■キャビネット型の手洗い器を設置する場合:12〜17万円程度
【既存の手洗い器を交換する場合】
■手洗い器のみを交換する場合:3〜5万円程度
■壁に埋め込む、造り付けるカウンターを交換する場合:5〜7万円程度
■カウンタータイプの手洗い器を交換する場合:8〜10万円程度
■キャビネット型の手洗い器を交換する場合:8〜12万円程度
さらに、自動水栓を選んだり、カウンターの材質にこだわったり、パウダールームのような鏡を設置するなど、オプションを追加していくことでも費用は変動します。まずは、リフォーム会社に要望を伝え、カタログなどを見ながら一緒にトイレ空間をどのように変えていくかを検討したうえで、見積もりを依頼してみましょう。
ナサホームの手洗いカウンター施工事例
■省スペースな手洗いカウンター付トイレ施工事例
省スペースのカウンター付パナソニックのアラウーノS・専用手洗いタイプによるリフォームを実施。手洗カウンターの下にあるのは、配管スペースのボックスで、中には手洗い器の給水管と排水管が通っています。手洗器の後付けを行う際は、壁や床の中を給水管と配水管を通す必要があるのですが、この給排水管を目隠ししたボックスがあれば、1日で工事が可能になります。
■TOTO【ネオレスト】と高級感のある手洗いカウンター
既存のトイレはやや狭く、廊下の片隅に手洗い器があるというお住まいで、使い勝手にお悩みでした。 今回はトイレ空間を広げると共に、TOTOの「ネオレスト」によるリフォームを提案しました。タンクと便器が一体型で凹凸の少ない「ネオレスト」はお手入れも簡単。また、間取りに合わせて設置したセミオーダーの手洗いカウンターには、収納や温風乾燥を付けて使い勝手を向上しています。
■人造大理石の手洗いカウンター【キャパシア】でスタイリッシュなトイレ
さまざまなサイズや収納パターンが選べる手洗い器、「キャパシア」のフロートキャビネットによる施工事例。フロートキャビネットは、足元がスッキリとしているので空間を圧迫することなく手洗いカウンターを設置することができます。
■キャビネットカウンターを設置したタンクレストイレ
キャビネットカウンターを設置したタンクレストイレ【PanasonicアラウーノS】を用いたリフォーム事例です。手洗いカウンターはすっきりとした印象のキャビネットタイプを設置。小物を飾ってインテリアを楽しめるロングカウンターが魅力的な空間となりました。
まとめ
手洗いカウンター設置には、手洗い器のみの設置であっても、配水管の工事や内装工事が必要となることがあります。DIYなどで、手洗い器を設置してしまうと水漏れなどのトラブルにつながることもありますので、まずは経験豊富なリフォーム業者に、相談してみましょう。
こうしたリフォーム業者は、多くのメーカーのカウンターやオプションを取り扱っていますので、きっとみなさんのお好み通りのカスタマイズができるはず。
ナサホームでも数多くの実績で培った技術力で、皆様のトイレ空間を快適にするための手洗いカウンター設置の提案を行なっております。
快適で衛生的なトイレをお求めの際は、ぜひ私たちにお声がけください。