カーテンだけじゃない!ウィンドウトリートメントの役割とアイテムを知ろう
「ウィンドウトリートメント」はインテリアとしての要素に加え、機能性も大切です。
「ウィンドウトリートメント」の果たす役割
ウィンドウトリートメントは様々な機能的な役割を持っています。
■5つの役割
1 空間の演出・装飾
インテリアとして、お部屋の窓を素敵に演出してくれます。お部屋全体の印象を大きく左右するので種類や素材、色など様々な要素を考えて選びましょう。
2 明るさの調整(調光、遮光)
日中の日差しを和らげ、室内の明るさをコントロールできます。光を完全に遮ることも可能です。
3 プライバシーの保護・遮蔽
外からの視線を遮ることでプライバシーを守り、防犯に役立ちます。
4 断熱・保温
断熱効果の高いものを選ぶと、夏は外の熱気を遮り冬は室内の暖かさを保ちます。室温維持に役立ち、省エネ効果がアップします。
5 防音効果
音を吸収し響きにくくするので、外からの音を遮ります。逆に室内から外へ音が漏れるのを防ぐ効果もあります。
「ウィンドウトリートメント」の主なアイテム
ウィンドウトリートメントのポピュラーなアイテムをご紹介します。
■カーテン
色や柄が豊富で、遮光、防音など機能性に優れた製品も多く選択肢が広がります。
レースカーテンと厚地のドレープカーテンを組み合わせて付けるのが一般的。最近では、レースを室内側に付けるフロントレースと呼ばれる演出テクニックも注目されています。
■シェード
カーテンを折りたたんで上下に開閉するタイプがシェードです。窓の左右に場所を取らないので、見た目もすっきり。
■ロールスクリーン
スクリーン状の布をくるくる巻いて開閉します。使いやすくシンプルでスマートな印象になります。
■プリーツスクリーン
スクリーンを蛇腹式に折りたたんで上下に開閉します。
■ブラインド
アルミ製や木製などの素材感で、スタイリッシュな空間演出に向いています。一般的な横型のブラインドの他に、スラット(羽)が縦に付いているタイプもあります。
ウィンドウトリートメントのアイテムを選ぶコツとポイント
お部屋の雰囲気づくりや用途に合わせたアイテムを選んで、心地よい生活空間を演出しましょう。
押さえておきたいアイテムの選び方
■大きめのサンプルで選ぶ
柄物でも無地でも、できるだけ大きいサンプルで選ぶのがコツ。小さなサンプルは色が濃く見えがちです。できれば実際に取り付けるお部屋でサンプルを見るのが理想です。
■部屋との相性を考える
天井を高く見せるには縦縞を、広がりを感じさせるには小さい柄やパターン柄でナチュラルカラーや淡い色を選ぶと良いと言われています。
また、左右への開放感が欲しい場合は上下に開く横型ブラインドやロールスクリーン、上下の開放感を取りたい場合は左右に開閉するカーテンや縦型ブラインドがおすすめです。現在の部屋をどのような雰囲気にしたいのか、それに合うアイテムとの相性を知っておくことがポイントになるでしょう。
■機能性とデザイン性のバランス
お部屋に入る日差しや、冷暖房効果、外からの視線など、まず快適な住まいに関わる機能的な問題をしっかり押さえておきたいものです。そのうえで見た目に美しく素敵なインテリアとなる選び方を心がけましょう。
カーテンの部屋別コーディネートポイント
ウィンドウトリートメントの筆頭アイテムがカーテンです。家の中の場所によってコーディネートを決めていきましょう。
■リビング・ダイニング
リビングは全体の雰囲気や統一感がポイントです。お客様を招くことが多いのなら上質感をコンセプトに、家族が集う時間が長ければ省エネ性がポイントになります。
リラックスできる空間を演出するには、ナチュラルカラーや淡いトーンの色使いが効果的。ダイニングは暖色系を選ぶと、食欲も増し食事が楽しくなります。
■寝室
遮光性・遮音性に優れたカーテンで快眠に、断熱性に優れたカーテンなら窓際の冷え込みを防ぎ睡眠中も適温で過ごせます。
ブルーやグリーンの寒色系のカラーや控えめな柄は心を落ち着かせ快眠に誘う安らぎをもたらします。
■和室
和風柄やベージュ系の自然な色調が基本。ジャパンブルーと呼ばれる藍色も雰囲気作りには最適です。あるいは、洋風のモダンな柄も遊び心があっていいかもしれません。
■子ども部屋
明るい気分で過ごせるよう、はっきりとした色使いでわくわくする雰囲気づくりを。ポップなデザインのカーテンは元気感をアップさせます。
シェード、ロールスクリーン、ブラインドの選び方
それぞれのアイテムの特徴を活かしたウィンドウトリートメントを取り入れましょう。
■シェードの選び方
窓周りをすっきりさせ、縦長の小窓にも使いやすいのが特徴です。シェードはカーテンと同じ生地で作れるので、同じ部屋にカーテンをつけても統一感を出せます。
プレーンスタイルはひだが横一列に畳み込まれます。バルーンスタイルは丸みを帯びた形に畳み込まれクラシックで優雅な印象が生まれます。
シェードは和室にもマッチします。淡いブラウンやグリーンなどナチュラルなイメージでまとめるとよいでしょう。
■ロールスクリーンの選び方
遮光生地や遮熱生地、また水廻りに使える生地もあるので、様々な場所で重宝します。生地がロール状に巻き上げられ、コンパクトですっきりした印象になります。
廊下、階段などの小さな窓や玄関ホールの窓にもおすすめ。キッチンの窓に使うのもおしゃれです。
■ブラインドの選び方
カジュアルでスタイリッシュな印象を作ることができます。大きな窓のある開放的なリビングには縦型ブラインドもおすすめです。
アルミブラインドは水や汚れに強く清潔さを保ちやすいので、シンクまわりや勝手口、バスルームにもおすすめです。
ウッドブラインドは落ち着いた高級感とクラシカルな印象が人気です。書斎にもよく合います。
カーテンレール取り付けはプロに依頼したほうが良い理由
カーテンレールも一般的な「機能性レール」だけでなく、「装飾レール」に変えると一気におしゃれ度がアップします。
ただしカーテンレールの取り付けは、素人DIYはおすすめしません。それはなぜかというと……、
■カーテンの重さで落下の危険
カーテンレールは壁の中にある芯材(下地材・柱)に確実に取り付ける必要があります。壁面の石膏ボードに取り付けてしまうと、カーテンの重さに耐えきれずレールが落下する可能性があるので要注意です。
■位置がずれる、斜めになる、見た目が悪い
カーテンレールの取り付け位置がずれると、斜めになったり、壁のエアコンに当たってしまうなど失敗の原因に。取り付けにはプロの手を借りる方が安心です。
ウィンドウトリートメントのリフォーム費用について
ウィンドウトリートメントにかかる費用の一例をご参考までに紹介します。
カーテンを取り付ける場合の費用相場
カーテンの生地や大きさ、さらに既製かオーダーかによって価格がかなり変わってきます。
■カーテン本体価格の相場
・窓の下部分が床まである掃き出し窓用(幅200cm×丈200cm)
オーダーカーテン:1万円~20万円
既製品:0.4万円~1.5万円
・腰高窓用(幅200cm×丈125cm)
オーダーカーテン:0.8万~17万円
既製品:0.3万~1.1万円
レースカーテンをセットする場合は上記相場の1.4〜1.7倍くらいはイメージしておきましょう。
■カーテンレールの価格の相場
機能性レール(幅2m・ダブル):0.3万〜1万円
装飾カーテンレール(幅2m):0.6万〜10万円
■カーテン取り付け費用の相場(4LDK、窓数10か所を想定)
取り付けにかかる費用としておおまかな内訳の例を挙げておきます。
・採寸:0.5万円(1式)
・ダブルレール(幅2m):1万円×10個=10万円
・ふさかけ:700円×20個=1.4万円
・取付工事:2万円(1式)
・カーテン吊り込み:500円×10か所=0.5万円
合計:14.4万円
これに加えてカーテンをオーダーと既製品を混ぜた本体価格の場合。
・掃出窓用のオーダーカーテン:2万円×2セット=4万円
・掃出窓用の既製カーテン:0.8万円×1セット=0.8万円
・腰高窓用のオーダーカーテン:1.9万円×2セット=3.8万円
・腰高窓の既製カーテン:0.6万円×5セット=3万円
合計:11.6万円
カーテン取り付け費合計+本体価格合計=総合計26万円
4LDKで窓数10か所の予算はおおよそ20万~50万円ぐらいを見込めばよいでしょう。
シェード、ロールスクリーン、ブラインドの費用相場
カーテン以外のシェードやロールスクリーン、ブラインドなどの相場です。
■シェード
・1万~3万円(オーダー)、0.8万~2万円(既製)
掃き出し窓などサイズが大きいと値段が高く、小窓用などは安くなります。
■ロールスクリーン
・シングル:0.4万~3万円(オーダー)、0.3万~2万円(既製)
・ダブル:1.5万~4万円(オーダー)、1万~2万円(既製)
■ブラインド
・横型ブラインド:0.6万~3万円(オーダー)、0.5万~2万円(既製)
・縦型ブラインド:1.5万~5万円(オーダー)、1万~3万円(既製)
ブラインドはアルミ製の方が安く、木製の方が高めです。
ナサホーム リフォーム施工事例
ウィンドウトリートメントを施したナサホームの施工事例をご紹介します。こちらも参考になさってください。
■障子を取り払ってカーテンの映える洋室に
明るい内装でさらに採光の効率を向上させ、光と木の温もりに包まれたナチュラルな空間になりました。
■窓に縦型ブラインドを取り付けたプラン
窓に縦型ブラインドを取り付け、内部のプライバシーを守りつつ採風と採光に考慮して、湿気のこもりやすい浴室・脱衣室を快適な空間にリフォームしました。
まとめ
窓周りの演出はカーテンだけでなく、様々なアイテムを取り入れることでより楽しく快適な暮らしを作ってくれます。ぜひプロのアドバイスを交えてプランニングされることをおすすめします。ナサホームもぜひお手伝いさせてください。