お風呂のドアは15〜25年程度で交換が必要
お風呂のドアの劣化、気づいていますか?
浴室のドアは、浴室で発生した湿気や熱を脱衣所などに逃さないという役割を持っています。そのためドアが劣化すると、脱衣所や他の居室に水が漏れたり、室内の湿度が上がり結露につながったりとさまざまな影響が出てきます。
また、浴室のドアのパッキンやノブが壊れてしまった場合、スムーズにドアの開閉ができずに、閉じ込め事故につながることもあります。
なお、メーカーによって若干異なるものの、浴室ドアの耐久年数は15〜25年とされています。これは使用回数や使用方法によっても異なるため、10年を超えたドアはこまめにチェックして不具合がないかを確かめておきましょう。
こんな兆候が見えたら、お風呂のドアの交換のサイン
浴室のドアにおいて劣化が多く見られる箇所は、パッキン部分。常に湿度や石鹸や洗剤に晒されているため、カビが生じやすく、また劣化が起こりやすいだけでなく、埃なども溜まりやすくなっています。
また、浴室のドアがアクリルなどの場合は、アクリル部分に傷がついていたり、変色していたりといった場合も汚れが取れにくくなったり、破損しやすくなるため交換のサインと言えるでしょう
さらに、ドアのノブや故障している場合も、交換・リフォームを検討するべきタイミングであると思われます。
浴室のドアの種類について
浴室のドアにはいくつかの種類があります。交換やリフォームを考える際には、使い勝手を見ながらドアを選んでみましょう。
■引き戸
左右にスライドする形の引き戸のメリットは開閉にそれほど多くのスペースを必要としないため、浴室の外の脱衣所にスペースがない場合などに便利に使えます。
ただし既存の浴室ドアが、開き戸や折れ戸の場合はやや大掛かりなリフォームが必要になることがあります。
■折れ戸
浴室のドアとしては最もポピュラーなのが折れ戸。
引き戸よりも左右のスペースが必要でなく、開き戸のように開閉のための奥行きが必要ないという点が魅力です。ただし開閉にはやや力が必要で高齢の方には不向き。また構造上やや故障しやすくなっている点が難点です。
■開き戸
ドアノブなどで手前、もしくは奥に開閉するのが開き戸。
開閉にやや大きなスペースが必要で、また入浴中の方が浴室内で体調を崩してしまった場合など、浴室側に開く開き戸の場合は、ドアが開けられなくなってしまい救助に時間がかかる可能性があるなどのデメリットもあります。
浴槽ドアの選び方とリフォーム方法のご紹介
浴室ドアの選び方
浴室のドアを選ぶ際は①使いやすさと②安全性を念頭に置くようにしましょう。
■高齢の方や小さなお子さんがいるご家庭は、引き戸・折れ戸
高齢の方や小さなお子さんの小さい力でも開けるドアを選ぶなら、引き戸が最適。
また、チャイルドロックの機能をつけて安全性を高めるなら折れ戸も選択肢に入ってきます。引き戸や折れ戸は外部から開閉しやすいため、万一浴室の中に閉じ込められたり、トラブルがあった場合も対処しやすいのが利点です。
■掃除のしやすさで選ぶなら 引き戸・折れ戸
レールの上をスライドさせる引き戸は比較的お掃除がしやすく、衛生面でも安心。折れ戸も比較的掃除がしやすいのですが、折りたたむ部分の下部などにやはり石鹸カスや埃が溜まりやすい傾向があります。
■スペースの有効活用で選ぶなら 折れ戸・引き戸
浴室に続くランドリーや脱衣所がそれほど広くない場合は、扉1枚分のスペースで開閉できる折れ戸が最適。引き戸もスペース的には優れているのですが、扉を引き込むだけの余裕の確保や新規に設置する場合の壁面工事の手間などを考えると折れ戸のほうがやや優れていると言えます。
■開閉しやすさとデザインにこだわるなら 開き戸
十分に浴室内外に開閉スペースがある住まいであれば開き戸もおすすめです。アクリルだけでなくガラス製の美観に優れたものなどの選択肢もあり、ホテルライクな浴室を目指すという方であれば、開き戸を選ぶことでより理想に近い浴室が完成します。
浴室ドアの劣化具合に応じたリフォーム方法について
浴室のドアのリフォーム方法には大きく分けて3つのスタイルがあります。
■ドアのみを交換する
ドアを設置するドア枠などに劣化が見られず、また交換するドアと同じ製品、もしくは同じ規格の製品が存在する場合は、ドアのみの交換が可能です。
■ドアと外枠を交換する
ドアだけでなくドアの外枠にも劣化や腐食が見られる場合は、ドアと共に外枠も交換する必要が生じてきます。この場合は、ドアの外枠や周囲のタイルなどを一度撤去して再度作り直す必要があるためややコストと時間がかかるのが難点。さらに、ユニットバスの場合は施工自体が行えないことがほとんど。段差がなく美しく仕上がりますが、基本的にはカバー工法の採用をお勧めします。
■カバー工法でリフォームする
ドアの外枠はそのままに上から新しいドア枠を設置する方法をカバー工法と呼びます。
浴室ドアの交換方法としては一般的で、外枠やレールを取り外さないため費用を抑え、短期間で施工ができるのがポイント。また、ドアの規格が変わっていたり、既存のドアが廃盤になっている場合でも施工が可能です。ただし、カバー工法では、レールやドア枠部分に新規の枠をカバーしたことによる段差が生まれてしまうというデメリットもあります。
浴室ドアのリフォーム費用は?
浴室のドアの交換&リフォーム費用
浴室のドアの交換はドアの種類や工法によって、費用が異なります。
■ドアのみを交換する場合
引き戸:8〜10万円
折れ戸:3〜6万円
開き戸:3〜5万円
■カバー工法で交換する場合
引き戸:15万円〜
折れ戸:8万円〜
開き戸:8万円〜
場合によっては浴室全体をリフォームする方が効率的なことも
15〜25年で耐久年数を迎えるという浴室のドア。
これだけの年数を使用している場合ドアだけでなく、浴室そのものにも劣化が見られるようになっていることが考えられます。浴室のドアのリフォームを行なった後に、浴室全体のフォームを行うなど、別個に施工を行うのはあまり効率的な手段とは言えません。
もし、浴室ドアの劣化に気づいた際はリフォーム会社に相談し、浴室そのものの状態もチェックしてもらうようにしましょう。
まとめ
重要な役割を果たしているのに、普段その機能や劣化具合に目の向きにくい浴室ドア。
快適な住まいをつくるためにも、定期的に状態をチェックしてあげてください。
また劣化などが見られた際に、DIYで修理・交換しようとするのはできれば避けたほうが良いでしょう。ドアの交換だけといっても、外枠の状態の確認や枠の歪みの補正など、意外と見るべき・修理すべき箇所は多いものです。
ナサホームでは、浴室全体のリフォームはもちろん、ドアの交換に関しても数多くの実績を持っておりますので、ドアの不具合や劣化にお気づきの際はお気軽にご相談ください。