電子錠もカードキーも、玄関の防犯力を高める鍵交換のすすめ

住まいのIT化や防犯意識の高まりから、玄関のドアによりセキュリティの高い電子錠をつけたいと思われる方が増えてきているようです。また、各自治体の警察局でも、こうした電子錠など設置に加え、1ドア2ロック(1つの玄関に2つ以上の鍵)を推奨しています。 では、こうした安全性の高い玄関の鍵は、簡単に後付けできるのでしょうか。 今回は電子錠やカードキー、タッチレスキーなど玄関で使える鍵の基本的な情報とともにリフォームによって後付けする方法やその際の注意点などを詳しくご紹介してまいります。


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玄関の鍵の交換・増設は防犯性能向上の第一歩


外部から住まいの中への不法な侵入の経路となる玄関。現在ではピッキングや錠前壊しなどの犯罪手口も巧妙化・多様化してきていますので、昔ながらのディスクシリンダーキーなどを使ったロックは、もはや安全とは言えません。これは都市部だけでなく、地方などでも同じ。では、防犯性を高める鍵にはどのようなものがあるのでしょうか。

防犯性の高い鍵&防犯性の低い鍵

■防犯性の低い鍵
防犯性の低い鍵としては、ディスクシリンダー、ロータリーディスクシリンダー、ピンシリンダーなどが挙げられます。これらは鍵穴の形が「く」の字になっており、鍵もギザギザとした形状になっているのが特徴です。これらの鍵は、比較的簡単にピッキングで解錠されてしまう危険性があります。

■防犯性のやや高い鍵
こうしたピッキングに弱い鍵に代わるものとして登場してきたのがディンプルシリンダーやマグネットタンブラー、ウェーブキーシリンダーといったもの。これらは鍵穴が真っ直ぐな形状をしており、鍵も真っ直ぐで中央付近に溝や窪みが掘られています。これらはピッキングなどに強く、解錠に時間がかかるため安全性は高いと言えます。

■ピッキングそのものができない鍵
ディンプルシリンダーなどのピッキングに強い鍵も、時間はかかるものの解錠されてしまう可能性があります。また鍵が盗難されてしまうと、すぐに解錠されてしまいます。
こうしたピッキングそのものができないロック方法として近年人気が高まっているのが、カードやスマートフォンで解錠できるものや、暗号や指紋認証などを行う電子錠や電気錠。なお、電子錠は電池で稼働するものを指し、電気状は電源を動力源としているものを指します。

電子錠・電気錠が人気の理由

こうした電子錠・電気状が人気の理由としては以下のようなポイントが挙げられます。

■ピッキングされる可能性がなく、防犯性が高い
電子錠や電気錠には鍵穴がないためピッキングされる可能性は低くなります。

■鍵の盗難や紛失のリスクが低くなる
暗証番号や指紋認証式の場合は物理的な鍵を持ち歩く必要がありませんので、盗難や紛失のリスクはなくなります。カードキーの場合は紛失や盗難の恐れがありますが、カードの再発行が可能で、紛失したカードは使用不可となるため、万一の場合でも錠前を交換しなくて済みます。

■スペアキーなどの複製が不要にな
これも暗証番号や指紋認証の場合ですが、スペアキーが不要となるため管理の手間が省けます。

■締め忘れがない
電子錠・電気錠は、オートロック機能がついているものがほとんどですので、お出かけの際に鍵の締め忘れの不安がなくなります。

■(暗証番号式の場合)暗証番号を任意で変更できる
暗証番号式のものは、任意のタイミングで番号を変更することで、番号の情報が漏れるリスクを低減し、セキュリティを高めることができます。

電子錠・電気錠にもデメリットがある

ただし、こうした電子錠や電気錠にも注意すべき点が存在します。
■鍵を持ち歩く必要があるものもある
カードキーやリモコン式の電子錠・電気錠は、鍵となるカード・リモコンを持ち歩く必要があります。

■認証しない場合がある
指紋認証などでは、お子さんが成長した場合などに指紋のサイズが変わるなどした場合、認証されない可能性があります。こうしたケースでは指紋の再登録が必要となります。また、手についた油分や水分によってもセンサーが反応しないことがあります。

■鍵の複製が高価な場合がある
リモコン式の電子・電気錠の場合、リモコンの複製は可能でありますが、高額になってしまうことがあります。

■電源が必要になる
電子錠・電気錠である以上、避けられないことですが電源がなければ動きません。
玄関で電源が取れる場合は電気錠が使用できますが、そうでない場合は電子錠となります。また電子錠の場合は定期的に電池の交換が必要です。

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人気の高い玄関の鍵の種類

タッチキー

■リモコンキー
リモコンを持っている状態でドアのボタンに触れることで施錠・解錠ができるもの。このタイプには後述のタッチレスでの対応が可能なものもあります。

■暗証番号
タッチパネルで事前に登録してある暗証番号を入力することで、施錠・解錠が可能となるタイプです。

■指紋認証
あらかじめ、使用者の指紋を登録しておき、ボタンにタッチすると指紋の照合が行われる生体認証タイプです。

タッチレスキー

ドアに触ることなく解錠できるのがタッチレスキーです。
■リモコンキー
リモコンで施錠・解錠を行えます。リモコンのボタンを押すものだけでなく、バッグなどにリモコンが入っていれば、ドアのセンサーの有効範囲に入るだけで解錠することができます。

■カードキー
カードをかざすことで施錠・解錠ができるタイプです。

■シールキー
ICチップが内蔵されたシールを使うもので、このシールをスマートフォンや身につけている小物に貼り付けると、貼り付けられたものが鍵として機能するようになります。

■スマートロック
スマートフォンのアプリ機能でドアの施錠・解錠が行えるタイプです。このタイプの場合は、ドアから遠く離れた場所でも施錠・解錠が行えます。

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鍵の取り付け方法と施工価格


施錠・解錠の仕方はそれぞれ違いますが、こうした電子錠・電気錠は住まいに後付けすることが可能です。

電気錠の取り付け方

家庭用の電源を利用する電気錠の場合、電気錠のシステム導入に加え、ドア本体と制御盤を繋ぐ工事が必要となることがあります。この場合既存のドアを電気錠に対応したものに交換する作業が必要になります。

電子錠の取り付け方

電池で稼働する電子錠は、多くの場合既存のドアに後付けすることが可能です。
ドアによって取り付け方は異なりますが、一般的なものとしてはドアに穴を開けて取り付けるもの。サムターンを交換するもの、寸法に合わせて両面テープで貼り付けるものがあります。特にドアに穴を開けて取り付けるものは、寸法があれば開戸でも引き戸でも取り付けが可能です。

電子錠の取り付け価格

比較的簡単に行うことができる電子錠の取り付けですが、玄関の鍵という住まいの防犯上最も大切な場所ですので、両面テープで貼り付けるような簡易的なもの以外は、DIYで行うのではなく、リフォーム業者に依頼して確実な施工をお願いするのが安心です。その際の費用は、ドアに穴を開けて取り付けるもので5万円〜。
なお、施錠・解錠方法によって、製品価格や施工価格は大きく異なります。指紋認証などの生体認証を行う場合は、50万円以上の費用となることもありますので、まずはリフォーム業者に連絡をとり、見積もりをお願いするようにしましょう。

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まとめ

住まいの防犯性を高めるために選んでおきたい電子錠や電気錠。
それぞれのメリットやデメリットなどを考慮しながら、使い勝手が良く安心できるものを選ぶのが肝心です。ナサホームでは、こうした電子錠への交換に加え、2ロックへの対応なども行っております。さらに、玄関ドアやその周辺のリフォームなどにも対応しておりますので、住まいの安全性を高めるためのトータルなリフォームを行うことが可能です。
過去の防犯対策に関する記事などを合わせてご確認いただき、ご興味を持たれましたらぜひナサホームまでご相談ください。

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