据え付けのエアコンを隠すには?
エアコンの存在感を消して、おしゃれな部屋に仕上げるにはどうすればいいでしょうか。
これからエアコンを新設するのであれば、室内機を壁や天井に埋め込むビルトインタイプがおすすめです。
すでに据え付けられたエアコンを目立たなくしたい場合は、プロの施工業者にリフォームを依頼する方法、隠すための商品を利用する方法があります。
エアコンを隠す方法って?
具体的に、エアコンを隠すにはどうすればいいのでしょうか。室内機・室外機と配管についてご説明します。
〈室内機・室外機を隠す方法〉
・布カバー
布製カバーで室内機を隠します。様々な柄や素材のものが販売されています。エアコン起動時には使えませんが、オフシーズン中にかけておけば、ホコリが溜まるのも防げます。
・木製カバー
室内機用・室外機用のどちらもバリエーションが豊富で、手軽に購入できます。設置後はそのままエアコンを使用できるという商品が多いです。
室外機カバーにはラック付きタイプなど、実用性の高いアイテムもあります。
・カッティングシート、リメイクシート
壁紙のようにカッティングシートやリメイクシートを張り付けるのもおすすめです。
木目調や石目調など、自由な色、模様が楽しめてお部屋の雰囲気も変わります。飽きれば簡単にはがせるのも魅力です。パネルを塞がないように張りましょう。
〈配管や電線を隠す方法〉
・化粧カバー
新しくエアコンを取り付けるのなら同時に配管や電線を化粧カバー(配管カバー)で隠すことができます。見た目が良くなるだけでなく、経年劣化も防げます。
後付けもできますが、既設の配管を傷つけてしまうリスクがあるので注意が必要です。
・装飾する
室内の配管はレースや造花など、室外の場合は板などの素材で装飾して配管類を隠してみましょう。
室外機などは装飾がファンに巻き込まれないように、また、コンセント付近であれば火災にならないように配慮が必要です。
・テープを巻く
専用のテープを配管に巻く方法もあります。
カラーバリエーションが豊富で手軽に購入できますが、巻き方には正しいやり方とコツがあるため、不慣れな方はプロにお願いしましょう。
ただし、化粧カバーに比べると劣化が早く、仕上がりの美しさも劣ります。
エアコンを隠すメリットとデメリット
■メリット
インテリアに馴染みにくいエアコンを隠せば、お部屋に統一感が生まれ、全体がうまくまとまった空間になります。
一方、室外機は、強い日差しに当たると熱を放出できず電力を多く消費し、雨や雪が室外機の中に入り込むと故障やサビの原因となります。
カバーを付けて隠すことで室外機の温度上昇を抑えられて余分な電力を消費せずに済みますし、大雨や積雪の対策になり、エアコンを長く使用できます。
■デメリット
目隠し設置時に室外機を無理に動かしたり、エアコン本体をつい傷つけたりしてしまうと、故障につながりかねません。
また、エアコン本体の清掃やフィルターの交換など、定期的なメンテナンスを行う度にエアコン隠しを外さなければいけないケースもあります。
リフォームで実現する目立たないエアコン
目立たないエアコンと言えば、天井の中に埋め込むビルトインエアコンがいち押しです。ビルトインエアコンはリフォームで後付けすることができます。
エアコンを隠すためのリフォーム
室内機も配管も、むき出しとなる通常のエアコンと比べて、壁や天井に埋め込むタイプのビルトインエアコンは、スペースを取らず圧迫感がないうえに配管も隠れるため、部屋をすっきりと見せることができます。
さらに、天井までの大きな窓を設置することや、壁一面を造り付け家具にすることも可能です。
また、通常の壁掛けエアコンを造り付け家具の中に設置する方法もあります。
配線を隠すためのリフォーム
エアコンの配管工事を行うとき、通常行われる露出配管に対して、隠蔽配管という方法があります。
露出配管とは、室内機の取り付け位置から室外に向けて一直線に壁に穴を開ける工法。隠蔽配管は、エアコンの配管を壁の中や天井裏、床下に隠し、外から見えないようにする工法です。
配管が見えないので部屋がすっきりしますが、非常に複雑な工事となり、エアコンの修理や買い替えが必要になったときには追加費用が発生します。また、次の点に注意しましょう。
〈隠蔽配管について〉
・新規設置の工事作業を行うには、費用と時間がかかる。
・加湿機能など、高機能を備えたエアコンには対応できない。
・配管が長く、曲がることも多いため、空調効率が落ちる場合もある。
・一戸建ての場合、害虫がわきやすくなる。
隠蔽配管を希望される場合は、設計図などを用意し、建物の構造をよく調べたうえ専門のリフォーム会社に依頼しましょう。
エアコンが目立たないすっきりとした空間を作るための予算はどのくらい必要?
リフォームでエアコンが目立たないようにするには、ビルトインエアコンを採用する、隠蔽配管工事で配管を隠す、住まいの雰囲気に合わせてルーバーや扉などの目隠しを造作するという選択肢が考えられます。それぞれ予算はどのくらいかかるのでしょうか。
ビルトインエアコン設置費用
ビルトインエアコンにするには、天井裏や壁の中の配管工事や補強工事などが必要となり、通常の壁掛けエアコンより設置費用が高くなるでしょう。
ビルトインエアコンの交換は、既存の機種とサイズが違う場合には多少工事が必要です。でも、互換性があるので既存配管を活用できることもあり、少しは費用を抑えられます。
元のエアコンと異なるメーカーのものを設置する場合は、配管を追加しなければいけないケースがあります。
〈新規で天井埋め込み型エアコンを取り付ける場合〉
・エアコン本体(14畳用):20万〜30万円
・室内機取付+室外機設置工事費:5万〜8万円
・天井開口費用:1万〜2万円
・配管施工費:4万〜6万円
・真空引き作業+冷媒充填:2万〜4万円
合計:30万〜50万円
◆配管内部を真空状態にする真空引き作業と冷媒充填はセットで行うことが多く、エアコンの効きをよくして寿命を長くする作業です
隠蔽配管工事の費用
隠蔽配管は、エアコンの取り付け費用とは別の工事代がかかります。また、既存の隠蔽配管を利用して新たにエアコンを設置する(買い替え)ときは、配管再利用のための洗浄が必要となります。
・エアコン(壁掛けタイプ)の取り付け:1.5万〜2万円
・既存取り外し・処分費:1万〜1.5万円
・隠蔽配管工事:2万〜3万円
・配管再利用時の洗浄:3万〜4万円
・配管の延長(3mの場合):1万〜1.5万円
合計:8.5万〜12万円
◆隠蔽配管は、露出配管よりも長い配管が必要となることがあり、延長料金が追加される場合が多いです。
エアコンの目隠しルーバーなどを造作する費用
エアコンにルーバー(格子)や扉付きの作り付け家具を取り付けて目隠ししたい場合、施工会社に造作を依頼するなら、⚫︎⚫︎万〜⚫︎⚫︎万円の費用を見込んでおきましょう。
部屋の雰囲気に合わせたデザインだけでなく、おしゃれかつ安全にエアコンの存在を緩和してくれます。
ほかに、エアコンの手前に垂れ壁をつくってエアコンを隠す方法もあります。
まとめ
気軽にDIYで取り組む方もいるエアコンの目隠し。仕上がり、エアコンの効き目、必要となる電気代、エアコン起動時の安全性などを考えると、プロに依頼するほうが安心できるうえに、理想の雰囲気に近づけそうです。どういう方法が最適かよくわからないという場合は、ぜひナサホームにご相談ください。ご自宅に最適な目隠しのプランをご提案させていただきます。