カビや結露を防ぎ清潔に! サッシの上手なお手入れ&選び方

「アルミサッシは結露しやすい」ということをご存じの方も多いでしょう。実際冬場、大きな水滴がいっぱいついているのも目にします。結露が多いとカビが生えたり劣化が早まったりする心配も。そこで今回の記事では窓サッシに注目して上手なお手入れや選び方について考えてみました。


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窓サッシの基礎知識


まず窓サッシの役割から材質の種類について調べてみました。

窓サッシの役割

住宅の外壁の窓は家の中に光や風を取り込むだけでなく、雨や強風、熱や音の侵入を防ぐ大事な役割を持っています。サッシはその窓の重要な部材です。
そこで防風性能や気密性能、防火性能に加え、さらに省エネ基準も設けられています。国が認定する「長期優良住宅」や「住宅金融支援機構」の融資を受けるには、熱が伝わりにくい省エネタイプのサッシの取り付けが必要になっています。
窓サッシを省エネタイプにリフォームすると、断熱・遮熱性能が向上し生活環境がより快適になります。そのうえ冷暖房の効率が上がり電気代の節約になるとともに、結露・ダニ・カビの発生を抑えることにもなるのです。

窓サッシの種類と特徴

窓サッシは素材によって次のような種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。
<アルミサッシ>
加工しやすく、軽く、サビにくいメリットがあり、高度経済成長期に大量生産され、窓枠といえば「アルミサッシ」が代名詞のようになりました。
一方、デメリットは断熱性が劣る点。ヒートショックの原因になるとともに、結露しやすいためカビやダニの発生につながります。住宅の劣化や住む人の健康に影響を及ぼす可能性もあります。

<樹脂サッシ>
アルミサッシと比べ約1,400倍も熱を伝えにくい断熱素材です。さらに窓枠に中空層をつくることで断熱性を一層高めているのが最大のメリット。
また、素材の樹脂(塩化ビニル)は劣化や変色がしにくく、強くて長持ちします。カラーバリエーションも豊富で木目調の製品もあります。ただし高機能の分、アルミサッシに比べ価格が割高になります。

<アルミ樹脂複合サッシ>
室外側はアルミ、室内側は樹脂素材を使用することで、アルミサッシより断熱性が高く結露しにくいメリットがあります。
樹脂サッシと比べ価格が抑えられる点が評価されています。

<木製サッシ>
天然素材ならではの温もり感、住宅と調和したデザイン性がメリットです。断熱性も高く結露しにくいという特徴もあります。
しかし木材は風雨や紫外線に弱いので、3〜5年に1回ほど定期的に再塗装するなどのメンテナンスが必要です。また、アルミサッシや樹脂サッシよりも高価格となります。

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窓サッシのお手入れ方法&リフォーム方法


窓サッシの結露やカビ、紫外線に対応するためにはこまめなお手入れが欠かせません。経年劣化などが進行すれば窓のリフォームを行い、住宅の機能を保つことも必要です。

窓サッシを長く使い続けるためのメンテナンス

<窓サッシのお手入れの注意点>
お手入れの際は窓サッシの素材に注意しましょう。
・アルミサッシ:傷みにくい素材ですが、ブラシが硬いと細かなキズがつくので柔らかめのものを使うようにしましょう。
・樹脂サッシ:アルミサッシよりも傷つきやすいので、力を入れすぎないように。
・木製サッシ:水に弱いので水分が残らないよう、ていねいに拭き取ります。

<基本的なお手入れ方法>
1.ブラシで汚れを掃きます。
2.掃除機で汚れを吸い取ります(汚れがひどくない場合はここまででOK)。
3.汚れがひどいときは雑巾やメラミンスポンジでこすり洗い。
4.サッシの水分を拭き取ります。

<カビが発生したとき>
カビは通常の汚れより落ちにくいので、重曹とクエン酸を使うことをおすすめします。
1. 同量の重曹とクエン酸を適当な容器に入れスプーンなどで混ぜ合わせます。
2. 1.で混ぜた粉末をカビの部分に振りかけて水を加えると発泡します。
3. 約30分放置。重曹とクエン酸の働きでカビや汚れを浮かせます。
4. 浮いた汚れを雑巾やキッチンペーパーを使ってきれいに拭きます。
5. 乾いた雑巾やキッチンペーパーでサッシの水気を拭き取ります。

窓が破損したり劣化した窓サッシをリフォームする方法

「窓がガタつく、開閉がしにくい、鍵がかけにくい」などの症状は、窓サッシのリフォーム時期を知らせるサインです。

<窓サッシ交換のポイント>
・サッシの交換:
変更するサッシの材質によって工事の仕方や施工費が変わってきます。壁を壊さずに交換できれば、工期は1~2日で済みます。
防風や防音対策をする際は、場合によっては外壁を壊してサッシを新しく付け直します。この場合は2日以上の工期で本格的なリフォーム工事となります。

・ガラス部分のみの交換:
サッシ枠から窓ガラスを外し、ガラス部分のみを交換することもできます。断熱・遮熱・防音性能の優れた機能性ガラスへ交換すれば防犯対策や省エネにも効果があります。
ただし、サッシ交換のリフォームと比べると効果は限られ、またサッシが古い場合は希望のガラスに交換できないこともあります。

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窓サッシを新しくするのに必要な費用は?


既存の窓サッシの材質を変えての交換など、費用の相場をご紹介します。

窓サッシの設置・リフォームにかかる費用

窓サッシの交換は、主に「カバー工法」と「はつり工法」2つの工法があります。
カバー工法:既存サッシの上に新しいサッシをかぶせる工法です。窓のサイズは変えられませんが、工事が簡易で費用面も抑えられます。
はつり工法:既存の窓枠すべてを撤去して周囲の壁も壊して新しい窓枠を作り直す工法です。作業が大がかりになるため、日数も工事費もやや高額になりますが窓のサイズが変えられます。
窓、サッシの交換費用の相場は、窓ガラスの種類やサイズ、形状、工事の内容などで大きな幅がありますが、およその目安を見てみましょう。

<窓の費用相場>
上げ下げ窓:10万~18万円
引き違い窓:3万~50万円
天窓:15万~45万円
ルーバー窓:5万~15万円
出窓:20万~50万円

<素材別サッシ費用相場>
木製サッシ:5万~30円
樹脂製サッシ:6万~20万円
複合製サッシ:6万~15万円
アルミ製サッシ:3万~10万円

<工法別の費用相場>
カバー工法: 5万~20万円
はつり工法:10万~50万円

ナサホームの施工事例

ナサホームは窓サッシのリフォーム実績も豊富です。お客様ひとりひとりのご要望にていねいにお応えし、最適なご提案をさせていただきます。

■和室に調和する内窓をつくった例

施主様は複層ガラスで和室に調和する内窓をご希望でした。メーカーの仕様では複層ガラスを選ぶことができなかったので、後から和紙調のパネルを貼ることを提案し、ご希望に沿ったリフォームを実現しました。

この施工事例の詳細はこちら

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まとめ

窓サッシの結露やカビ対策のお手入れ法から、樹脂サッシへのリフォーム方法などをご紹介しました。窓のリフォームは現況や工事の種類、窓サイズなどで大きく費用が変わります。個別のご相談をご希望の方は、ぜひお気軽にナサホームにお声掛けください。お待ちしています。