キッチンに最適なタイルとは?選び方&リフォーム方法の紹介

キッチンの壁や床の素材として人気に高いタイル。古い歴史を持つ素材ながら、その耐久性や自在にデザインのアレンジができる使い勝手の良さから今でも多くの方に親しまれています。では実際に、自宅のキッチンの壁や床をタイル製にする場合、どのような工事が必要で、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。また、タイル製のキッチンの壁や床を長持ちさせるためにはどのような点に気をつければ良いのでしょうか。


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キッチンにタイルがよく利用されている理由


タイルが初めて誕生したのは、紀元前3000年ごろのエジプトとされており、実に5000年以上の期間、建材や装飾材として使用され続けています。特に現代では、風呂場やトイレ、キッチンなど水廻りで見かけることが多いようです。ではその理由とは?

キッチンの壁や床をタイルにすると良い理由

■水に強い
タイルは焼き物であり、表面がガラス質の釉薬に覆われていることから、水をほとんど吸収しないのが特徴。そのため水がかかりやすい水場で使用しても、水分が内部に浸透しません。

■火や汚れにも強い
同様に焼き物という特徴から、耐火性も高く火を使うキッチンで使用しても、コンロの熱によって変形することがありません。さらに、表面の釉薬が油汚れや埃などを弾いてくれるため、汚れがつきにくく、毎日のお手入れも比較的簡単に行えます。

■耐久性が高く長持ちする
素材や施工方法によって異なるもののタイルの耐久年数は、 20〜30年以上。一般的な壁紙などと比べても長持ちしやすいのが魅力です。ただし、目地などの部分は劣化する可能性があるので10年程度のタイミングで専門家によるチェックを受けることをお奨めします。

■色味が豊富でデザインアレンジが自由にできる
タイルは色や柄を付けられたものが多く、これらを使って様々なデザインが再現可能。あらかじめプリントされたパターンを並べるのも、一色で壁を塗り上げるのも、タイルのピースをモザイクのように組み合わせることもできますので、世界に一つだけのキッチンの壁や床が出来上がります。

キッチンの壁や床をタイルにする際に気をつけたいこと

■目地は比較的汚れやすい
水や汚れに強いタイルですが、タイル同士を接合させる目地部分は汚れが溜まりやすいことがあります。日々の掃除では、この目地の部分を重点的に汚れを落とすようにしましょう。

■衝撃に弱い
タイルは焼き物ですので、衝撃によって割れたりかけたりすることがあります。キッチンに使う場合は、食器や調理器具を落下させたりぶつけたりしないよう気をつけましょう。

■費用がやや高くなる
タイルの種類やデザイン、施工する面積によっては思った以上に費用がかかってしまうことも。施工前にはタイルの単価や使う数量をしっかりと把握し、リフォーム会社から見積もりを提示してもらいましょう。

キッチンタイルの種類

キッチンに使用できるタイルにはいくつかの種類があります。それぞれデザインや機能性が異なりますので、使用する場所やキッチン設備の色合いと合わせて選んでみましょう。

■サブウェイタイル
海外の地下鉄構内にあるような長方形でシンプルな色味のタイルです。白やグレー、ブラックなどシックな色味が多く、システムキッチンや食器棚の色味と合わせやすいのが特徴です。

■ブリックタイル
レンガのような見た目のタイルで、無骨な印象が特徴。ホーローのような質感のキッチンやアンティーク調の家具と合わせやすいのが特徴です。ただし、ブリックタイルは釉薬がかかっていなことがあり、また表面が凹凸状になっているので、汚れが溜まりやすいのが難点です。

■モザイクタイル
一片が1cm〜5cmほどの小さいタイルです。様々な色味のものがあり、これを組み合わせることで数多くの表情を作り出すことができます。ただし難点としては、施工に技術が必要になる点、また目地の面が多くなるためやや汚れが目立ちやすくなるということが挙げられますが、デザインにこだわりをもつ方であれば是非挑戦していただきたい素材です。

■デザインタイル
デザインタイルはタイルそのものに絵画のようなあしらいが施されているものを指します。
無地の淡い色のタイルの中にアクセントとして使ったり、いくつかを組み合わせてボーダーのようなラインを作ると空間にメリハリが生まれます。

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タイルを使ったキッチンをつくるためには?

キッチンに使うタイルの選び方

タイルはデザイン以外にも材質などによってもいくつかの種類に分けられます。では、キッチンで使うタイルにはどのようなものを選べばよいのでしょうか。

■水に強い磁器やガラスのタイルを選ぶ
釉薬がかかっている磁器質のタイルやガラスタイルは水や汚れに強いので特にキッチンにはおすすめ。反対に陶器質のタイルの場合は釉薬が使われていないものが多く、水を吸いやすいのでキッチンにはやや不向きです。

■コストを下げるのであれば、シートタイプのタイルの使用も視野に
通常タイルは、壁面にモルタルを塗りその上にタイルを貼っていくのですが、シートタイプのタイルはいくつかのタイルが接合されて台紙に貼り付けられており、これを切り取って使用します。デザインの幅が狭まりますが、短時間でコストを抑えた施工が可能となります。

内装タイルって?

タイルには使う用途に応じていくつかの種類があります。これらの種類を間違えると充分な機能を果たせなくなることがありますので、タイル選びの際はデザインと合わせてその用途にも注目しましょう。

■内装タイル:建物の内装に使われるタイルのことで、陶器質・磁器質・ガラス質のものがある
■外装タイル:建物の外壁に使われるタイルで、磁器質やせっ器質(1200℃程度の高温で焼かれたタイル)が使われ、特に耐久性が高くなっている
■床タイル:摩擦に強いタイルで、陶器質やせっ器質のものが多い

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タイルを用いたキッチンを作るための費用はどのくらい?

キッチンの壁や床をタイルにする場合の予算

キッチンの壁や床をタイル張りにする場合の予算は、タイルのグレードによって大きく左右されますが、一般的なものの場合、1㎡あたり1〜3万円ほど。さらに工事費用が1㎡あたり1〜2万円ほど発生します。
やや費用は割高なように感じてしまいますが、プロの場合はあらかじめデザインを起こした上で、適切に施工してくれますので、タイルの配列に歪みが生じるなどということもほとんどなく、また目地の仕上げも美しいものとなります。
DIYで行うことも不可能ではありませんが、見た目の仕上がりにこだわるのであればまずはリフォーム会社に見積もりをとり、施工事例を見てから検討されることをおすすめします。

キッチンタイルのお手入れ方法

汚れに強いキッチンタイルとはいえ、日々のお手入れは不可欠です。
日常的な掃除の場合は固く絞った布などで表面を拭き取るだけで十分ですが、油汚れなどがついた場合は不織布のスポンジやメラミンフォームなどで拭き取るようにしましょう。
なお、目地に汚れが溜まっている場合は歯ブラシなどにクレンザーを付け、擦り取るようにすると汚れがきれいに落ちます。

ナサホームの施工事例

■白いタイル貼りのオーダーカウンターキッチン

存在感のある白いタイル貼りのカウンターキッチンがマッチしたオリジナル空間づくりをお手伝いいたしました。

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■レンガタイルが効いたアメリカンスタイルのキッチン空間

【大人の秘密基地、アメリカにあるお洒落なカフェ】をテーマに、質感や割付にこだわったレンガタイルをキッチン空間全体に取り入れて、施主様がお考えのイメージを具現化しました。

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■サブウェイタイルが印象的なオープンキッチン

キッチン周りの壁を撤去し、オープンキッチンへと変更したことでLDKと繋がる広く開放的な空間に仕上がりました。アクセントとしてサブウェイタイルを一部に施工、キッチンと統一感のある造作棚も設けました。

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まとめ

衛生的で耐久性も高く、美感にも優れたタイルですが、その選び方や施工には十分が知識と技術が必要となります。ナサホームではこれまで数多く手がけてまいりましたタイルキッチンの、施工技術と経験を活かして、皆様のご要望に沿ったキッチンのデザイン提案と、確かな施工が可能です。
色鮮やかで、個性的なタイルのキッチンをお求めであればぜひ私たちにご相談ください。