適切な塗料を選ぶ方法は?屋根の塗装リフォームについて

普段私たちが目にすることは少ないものの、住まいの中で最も多く日光の紫外線を浴びているのが屋根。当然、そこに使用されている屋根材には紫外線劣化や雨風の影響を防ぐ塗膜や塗装が施されていますが、これらも年月や風雨などによって少しずつ劣化していきます。 住まいを守る大切な屋根の機能を、維持するためには定期的な塗装のリフォームが必要。 今回はこうした屋根の再塗装について、ご紹介してまいります。


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屋根の塗料の塗り替えリフォームはどのタイミングで行えばいいの?

屋根の塗装の耐久年数は?

新築で住まいを購入した場合、すでに屋根材に塗膜が形成されています。
この塗膜のある屋根に以下のような異常が起きていれば、屋根塗装のサイン。

■屋根材が滑落するようになった
■屋根材にヒビが入ったり、色褪せ、白く粉を吹き始めた
■屋根材に苔やカビが生え始めた
■棟板金部分の釘が抜けたり、屋根材が浮いてきた
■漆喰部分などが割れたり、ヒビが入り始めた

ちなみに、屋根材として使われるスレート瓦の耐用年数は20~25年、セメント瓦は30〜40年、金属瓦は50年程度の耐用年数があると言われていますが、これは屋根の塗装をしっかりと行い続けた場合のもの。屋根の塗装自体は5〜10年周期が行う必要があります。
(日本瓦の場合は、耐性が非常に高いため塗装は必要ないとされています)。

屋根に使用される塗料の種類

屋根の塗装に使われる塗料にはいくつかの種類があり、それぞれ性能や耐久年数が異なっています。

■アクリル塗料
最も安価な塗料ですが耐久年数は5〜7年ほど。紫外線が多く降り注ぐ地域などでは、3年ほどで塗膜が劣化してしまうこともあります。

■ウレタン塗料
耐久年数は7〜8年ほど。光沢があるため美観にも優れています。ただしこちらも紫外線には弱く、日当たりの良い場所への施工は不向きです。

■シリコン塗料
コストパフォーマンスに優れた塗料で、耐久年数は10〜15年程度。紫外線に加え耐水・耐熱性も備えています。塗り面に硬い塗膜を作るので雨水による劣化も防いでくれます。

■フッ素系塗料
耐久年数は18年ほど。紫外線に強いだけでなく、雨水と一緒に屋根に落ちた埃などを流してくれるためメンテナンスの手間がかからないのも魅力です。

■無機塗料
セラミックスや珪素などの鉱物などを原料に使用した塗料でフッ素系塗料を超える20〜25年ほどの耐久年数を誇ります。耐水性・耐熱性も優れていますが、他の塗料と比べるとコスト面ではやや高くなってしまいます。

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屋根の塗り替え塗装の流れと、住まいに合わせた塗料の選び方


実際に劣化が始まってしまった屋根に再度塗膜を作るリフォームを行う場合、どのような施工になるのでしょうか。

屋根の塗料の塗り替え施工について

屋根の再塗装を行う場合、ただ単に劣化した屋根の上に再度塗料を塗り直せば良いというわけではありません。
まずは養生をした上で、電動サンダーなどを用いて既存の塗膜を剥がし、素地を作った上で塗装を行なっていく必要があります。また、塗膜が剥がれ始めた屋根は、欠損やひび割れ、雨漏りなどが発生している場合がありますので、場合によってはこれらの不具合を塗装前に確認した上で、補修が必要なこともあります。

遮熱性や耐久性ごとに見る、塗料の選び方

塗料の費用としては、アクリル塗料<ウレタン塗料<シリコン塗料<フッ素塗料<無機塗料となり、耐久年数もこれに準じます。
とにかく安く早く塗料を塗り直したいという場合は、アクリル塗料やウレタン塗料。
費用は抑えたいが、耐久性は落としたくない、また現在の住まいに10年は住み続けるというのであればシリコン塗料がおすすめです。
ある程度、日当たりの良い場所であれば、フッ素塗料の選択がおすすめ。
なおフッ素塗料は、種類によって遮熱性や耐候性に違いがありますので、リフォーム会社の担当と相談しながら、適切なものを選びましょう。
また、次の再塗装までの時間をできる限り長くし、かつ雨風や砂埃による汚れを防ぎたいというのであれば無機塗料を選びましょう。

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屋根の塗装をDIYで行わない方が良い理由


アクリル塗料やウレタン塗料を用いてDIYで屋根の塗り直しを行う場合、費用は格安に抑えることができます。しかし、アクリル塗料は耐候性が低い上に、屋根の塗装には、塗料の飛散を防ぐための養生や、安全確保のための足場組み、事前の素地作りや高圧洗浄、屋根材内部の下地の補修、下塗り材を用いた密着性の向上など、すべき作業が多岐にわたります。
また、塗料を塗る際も薄ければ十分な効果を発揮できず、厚すぎれば剥がれやトラブルにつながりやすくなってしまいます。こうした作業を行うか否かで、さらに5〜10年後に行うことになる再塗装のタイミングが変わることもあります。
屋根の塗装は品質だけでなく、怪我などのリスクも考え、DIYでではなく専門業者に依頼するようにしましょう。

屋根の塗装を行うにはどのくらいの費用が必要なの?

塗料の質によって大きく変わる屋根の塗装リフォーム。実際にどのくらいの費用が必要になるのでしょうか。

屋根の塗装塗り替えにかかる費用相場

アクリル塗料:1㎡あたり1500円程度、塗装費用は15万円〜
ウレタン塗料:1㎡あたり2000円前後、塗装費用は25万円〜
シリコン塗料:1㎡あたり2500円〜3500円程度、塗装費用は40万円〜
フッ素塗料:1㎡あたり5000円程度、塗装費用は60万円〜
無機塗料:1㎡あたり5000円〜6000円程度、塗装費用は70万円〜

これに加えて足場費用が必要となります。2階建ての戸建ての場合おおよそ12〜20万円程度の費用は必要となります。

ナサホームでの施工事例

■紫外線、断熱遮熱を考慮したお洒落な外観

紫外線を気にされているとのことだったため、外壁は紫外線に強いラジカル塗料、屋根は断熱遮熱塗料のGAINAを採用し、紫外線をカットできるお洒落な外観のリフォームを提案いたしました。

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■シリコン系樹脂塗料によるサイディング外壁塗装と屋根塗装

シーリング材が劣化してきているので、その補修と一緒に塗装も行いたいとご相談をいただきましたので、クラックの発生を抑える塗装の提案させていただきました。

この施工事例の詳細はこちら

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まとめ

5〜10年周期で塗り直しが必要になる屋根の塗装。
私たちの気がつかないところで、劣化などが進んでいることがありますので、まずは専門の業者に屋根の劣化の調査を依頼することから始めてみましょう。
ナサホームでは、屋根の塗装はもちろんこうした事前の調査なども合わせて行なっております、すでに劣化や破損にお気づきの際はもちろん、まずは状態を確かめたい場合などでもご相談くださいませ。