素材・材質から選ぶ、屋根リフォーム

住まいのリフォームというと、どうしても室内や住まいの躯体のことばかりを考えてしまいがちですが、家を雨風から守る屋根も日々傷んだり、劣化しています。住まいやお庭と比べて、直接目にする機会のない屋根はリフォームのタイミングがなかなかわからないものです。 今回は、そんな屋根のリフォームに際して、どういった場合・どのようなタイミングでリフォームするのが良いか、また近年利用されることが多くなってきている、耐久性や耐候性に優れた屋根材などを紹介します。 屋根のトラブルでお困りの際にぜひご確認ください。


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屋根のリフォームってどうすればいいの?

屋根のリフォームのご相談で多いのは、屋根にトラブルが発見された時。
すでになんらかのお困りごと抱えている方だけでなく、まだまだ「屋根の修繕は必要ない」という方も一度屋根の状態をご確認することをおすすめします。

屋根に起こりやすいトラブル

屋根のトラブルとして起こりやすいものとしてあげられるのは、瓦や屋根材の落下。台風などの影響で屋根瓦が落ちそうになっていたり、すでに落下している場合はすぐに対処が必要です。
また、屋根に苔が生えていたりサビが浮いていたりといった劣化もよく寄せられるお悩みです。2階のベランダに出た際や、植木の剪定などで脚立に登った際にこうしたトラブルに気づかれる方もいるようです。
さらに屋根材の剥離や劣化を放置すると、屋根材の隙間やひび割れなどから雨水が住まいの中へと侵入してしまい、雨漏りを起こしてしまうことも。このようなケースでは屋根に加え、天井のリフォームが必要となることもあります。

屋根の劣化具合を確認してみよう

定期的に屋根の劣化具合を確認しておくと、屋根に深刻な問題が起きる前にリフォームを行うことができます。とはいえ、屋根にみなさんが乗って劣化具合をチェックするのはとても危険なため、リフォーム業者などにチェックをお願いしてみましょう。タイミングとしては築10年ほど経ったタイミングや、大きな台風や豪雨の前。台風や長雨のシーズンに屋根の補修をするのは雨のために作業が進まなかったり、雨水の侵入を許してしまうことになるので避けるほうが無難です。できれば、雨の少ない冬場や春先などに状態確認とリフォームを行うことが望ましいといえます。

屋根や住まいに合わせた屋根のリフォーム方法

屋根に劣化や不具合が生じた場合、利用している屋根材や住まいの形によって補修方法やリフォームが異なります。

■瓦の補修
瓦屋根の住まいの場合は、破損したりひび割れた瓦の補修・交換をする形となります。
瓦の補修は1枚5,000円程度。交換は1万円程度の費用感となります。

■漆喰の塗り替え・補修
瓦屋根で漆喰を利用している場合、漆喰がひび割れてそこから雨水が浸入することがあります。こうした場合は漆喰のひびに合わせて新たに塗り直しを行います。
漆喰の補修は1㎡あたり5,000円ほど、ただし足場を組む必要がある場合はさらにコストがかかります。

■スレート材の補修
屋根の素材として、スレート材を使っている場合も瓦と同じく、ひびなどの補修や破損したスレート材の交換を行うことで対処が可能です。
スレート屋根のひび割れ穂補修は1m2あたり5,000円程度、スレート材を交換する場合は1m当たり1万円程度が必要です。

■棟板金の補修・交換
屋根最も高い位置につけられる屋根部材の棟板金。これが錆びていたり、破損している場合は補修や交換が必要となります。
棟板金の補修・交換などは1mあたり、5,000円程度で行えます。

■全面塗装
屋根にシリコン塗料などの塗装を施している屋根の塗り替えを行う作業です。
屋根の全面塗装を行う場合の費用は、30坪程度の住まいであれば50〜70万円程度となります。

■カバー工法
既存の屋根の上に防水シートをかぶせ、新しい材料を重ねる工法です。スレート屋根やトタンなどの材質の屋根材の場合に施工が可能で、反対に凹凸の多い瓦屋根の施工はできません。
同じく30坪程度のすまいの屋根をカバー工法でリフォームする場合は100〜150万円程度の費用が必要です。

■葺き替え
地震などで、屋根材や瓦の大多数が被害を受けている場合は葺き替えや屋根材自体の変更リフォームが必要となります。
屋根全体を吹き替える場合は、30坪の住まいで200〜250万円程度。ただし選ぶ素材によって費用は大きく異なります。

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比較してみよう屋根リフォームの材質

屋根の不具合が軽度な場合は、補修や一部の交換のみで対処が可能ですが、大幅な劣化が見られる場合は、カバー工法や葺き替えによる屋根の大幅なリフォームが必要となります。こうした大幅なリフォームで利用される屋根の材質には、下記のような代表的な種類が存在します。リフォームを依頼される際はそれぞれの素材のメリット・デメリットを把握した上で、リフォーム業者に相談してみましょう。

粘土瓦

粘土を焼いで作った瓦で最もオーソドックスなもの。メリットとしては見た目が美しく、耐久年数が50年ほどと高く、断熱性・防音性に優れており、塗装などの必要もない点。デメリットとしては、瓦そのものの価格が高いことと、重量のある材質のため住まいの耐震性が低下する恐れがあるという点が挙げられます。

セメント瓦

コンクリート瓦やモニエル瓦とも呼ばれるもので、コンクリートを使って作られた瓦です。
粘土瓦よりもデザイン性の自由度が高く、耐熱・防音性もあるのですが、その分耐久性が低く、重量も重いのが難点です。現在ではほとんど生産されていないため、リフォーム用の素材として選ばれることはまずないでしょう。

アスファルトシングル

ガラス繊維にアスファルトを塗って染み込ませ、表面に石を塗布した特殊な屋根材。
軽量で、割れることがなく、表面のデザインも多彩なのが特徴です。デメリットとしては、台風などで剥離することが多く、カビや苔が生えやすい点となります。

化粧スレート

葺き替えやカバー工法などで最もよく使われるのが化粧スレート。セメントを素材とした板状の材質で、取り扱い業者も多くまた比較的安価で、耐震性に優れている点が挙げられます。その反面、瓦よりも耐久性が低く、耐久年数も25年ほど、仕上げにシリコン塗料などによる塗装が必要となることなどがデメリットとして挙げられます。

天然スレート

天然石を板状に加工した材質で、美観に優れているのが特徴。
ただし、天然石のため重量があり、価格も化粧スレートより高くなる傾向があります。屋根の美観に特にこだわりのある方におすすめの材質です。

ガルバリウム鋼板

ガルテクトなどの商品名で販売されていることも多いガルバリウム鋼板は、アルミニウムと亜鉛の合金にシリコンメッキ加工をしたもの。金属を使った屋根材の中では最も人気の高い材質です。耐久年数は30年ほど、軽量で比較的安価なのに防水性が高く、錆びにくいのが特徴のカバー工法に対応でき、複雑な形状の屋根であってもある程度は施工可能と、対応力の広さが魅力。デメリットとしては防音性がそれほど高くない点と、塗装が必要な点などが挙げられます。

トタン

亜鉛をメッキ加工した金属の屋根材。安価で軽いためかつての文化住宅などに多く使われていましたが、耐久年数が10年ほどしかなく、防音・断熱性も低いため近年ではほとんど使われなくなりました。

銅板

社寺などの建築に使われることが多い、銅板。耐久年数は60年をゆうに超え、錆びることで独特の色合いが誕生します。さらに軽量で耐震性も高いのですが、なにより値段が高いのが難点。さらに、施工には特殊な技術が必要です。

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失敗しない屋根リフォームのコツ

様々な屋根材の材質や工法がある屋根の補修・リフォームは、DIYで行えることはほどんどなく、リフォーム・建築業者に依頼して施工を行う必要があります。
失敗しない屋根リフォームを行うためには、誠実な業者を選ぶのが肝心です。
屋根リフォームの場合、防水・塗装・板金・大工など各種の技術を持った職人の仕事が不可欠ですので、こうした人材を一手に揃えられるリフォーム会社に依頼するのがもっとも手堅い方法です。

また、業者を選ぶ際は、相談した上で現地調査を含めた見積もりを取り、その価格が適正かどうかを判断しましょう。また、Webサイトなどに施工事例をしっかりと掲載している企業もおすすめです。

ナサホームの屋根リフォーム施工事例

■耐久性が高い無機塗料の外壁と、金属屋根のガルテクトをかぶせ葺き

屋根の見栄えを変えたいというお客様のご要望に応え、美観に加え耐久性の高いガルテクトの屋根材使ったかぶせ葺き(カバー工法)によるリフォームを行いました。ガルテクトと外壁には無機塗料を提案。お客様にも「安心して住める住まいができた」とお喜びいただいております。

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