家を長持ちさせる、外壁塗装リフォーム

雨や風だけでなく、汚れなどからも住まいを守る住まいの外壁。 家を建てた当初は、美観が維持されているのですが、数年も経つと次第に汚れが気になってきます。 家の汚れは見た目だけでなく、外壁の劣化やひび割れ、塗料の機能低下に繋がってしまいます。付着した汚れは外壁掃除などで落とすことも可能ですが、塗料の劣化や剥離などは新たに塗装をし直す必要があります。


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外壁塗装の塗り替え時期とチェックポイント


外壁塗装は、住まいの壁や内部構造を水や汚れから守る役割を果たしていますが、その塗装も年数が経つと次第に劣化していきます。この塗装の劣化を引き起こす原因と、塗り替えの目安についてまずは知っておきましょう。

外壁の塗装が劣化する要因

■雨や風
雨に含まれる大気中の砂や埃、化学物質などは外壁に付着しても蒸発せずに残り、塗料を劣化させていきます。また雨の水分が元で生えるカビやコケなども、外壁塗装劣化の原因。さらに台風などの風による飛来物も塗装面、外壁にダメージを与えます。

■日光による紫外線や熱
外壁塗装を劣化させる大きな原因のもうひとつは紫外線。
紫外線は塗装に使われる樹脂を徐々に劣化させ、色褪せやコーキングの剥がれを起こしてしまいます。特に直射日光が当たりやすい南側や西側の壁は劣化が顕著にみられます。他にも照りつけのきつい南側の壁は夏の日差しなどでも、塗装が火ぶくれのようになって劣化することがあります。

外壁塗装の目安は建ててから10年

一般的に欧米などでの外壁塗装の塗り替え目安は30年ほどとされていますが、高温多湿で、湿気や日光の直射がきつい日本では10年程度で塗り替えが必要とされています。また、塗装と同じくサイディングボードなども10年程度で防水性能が低下すると言われていますので、併せてリフォーム業者などによる調査を受けてみることをおすすめします。

塗装にみられる劣化の状態と塗り直しが必要となるポイント

実際に外壁の塗装面に下記のような状態が見られる場合は、再塗装のサイン。

■色褪せ
外壁の塗装が塗った当初と比べ、色褪せている場合。これは紫外線や酸素によって、塗料の中の成分が変質している状態です。

■チョーキング
塗装表面を触ったときにチョークのような粉がつくのはチョーキング。これも紫外線によって塗料の中の顔料が表面に浮き上がっている状態です。

■剥がれ
外壁の塗装が浮いて剥がれているのは経年劣化が主原因。ただし、初回の塗装時に下処理がうまくできていない場合にも起こります。

■ひび割れ(クラック)
外壁面に見られる小さな亀裂であれば経過観察で問題ありませんが、ひび割れの幅が0.3mmを超えるようであれば再塗装や補修が必要となります。

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それぞれ機能が違う塗料、その選び方は?


外壁に用いらえる塗料は、経年劣化しいずれは塗り替えが必要になるのですが、正しい塗料を選ぶことでその期間を伸ばすことも可能です。ここでは数ある塗料の中から代表的なものをご紹介します。

主な塗料の種類

■アクリル系塗料:耐久年数5年程度/外壁塗装の予算約60万円(30坪)
原料にアクリル樹脂を使用している塗料でかつては外壁塗装の主流でした。比較的安価ではありますが、そのぶん耐久性が低いのが難点。頻繁に塗り替えたり、新築後の建築木材が動く時期においてクラックが生じることが予想される場合に、塗り替えを前提として使用されることがあります。

■ウレタン系塗料:耐久年数7〜10年程度/外壁塗装の予算約65万円(30坪)
主原料に柔らかいウレタンを使った塗料で、塗装時の伸びがよく、またひび割れにも強いのが特徴。凹凸のある壁や金属、モルタルなど塗装する外壁をあまり選ばない点も魅力ですが、やはり耐久年数はそれほど高くありません。

■シリコン系塗料:耐久年数10〜15年程度/外壁塗装の予算約70万円(30坪)
シリコン(ケイ素)樹脂を主原料としており、汚れや紫外線にも比較的強く、コストパフォーマンスに優れており、現在外壁用の塗料としては最も使用される場の多い塗料です。耐久年数もそれなりにあり、何より各メーカーから数多くの製品が発売されているため、塗料の色合いや性能を比較しながら選べるのも魅力的です。

■フッ素系塗料:耐久年数15年程度/外壁塗装の予算約80万円(30坪)
気温の変化に強いフッ素系塗料は、外壁よりもさらに耐候性が必要とされる屋根に使われることが多い塗料。雨に含まれる酸や油、紫外線に対しても強く、耐久年数も高いのですが、その反面、外壁などの広範囲に使った場合コストが高くなってしまいます。

■ラジカル系塗料:耐久年数8〜15年程度/外壁塗装の予算約75万円(30坪)
2012年に新たに開発・販売された塗料で、塗装面の皮膜の劣化を効果的に防ぐ成分を含んでいます。特にチョーキングが起きにくいのが特徴で、フッ素系塗料に並ぶ耐久年数と、シリコン塗料に並ぶ低価格とコストパフォーマンスもよく人気が高まっています。

■セラミック系塗料:耐久年数10〜25年程度/外壁塗装の予算約100万円(30坪)
セラミックを配合した塗料で、特徴としては配合する素材によって様々な効果が期待できる点にあります。耐久年数も高いのですが、断熱・遮熱効果や意匠性など求める効果に応じて、正しい知識の元で塗料を選ばなければならないのが難点です。

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外的塗装を依頼する際に気をつけたいポイント


外壁塗装を行う際には、ただ塗料を塗ればいいというわけではなく、外壁の状態を見極め、下地処理を行った上で正しい塗料を選ぶ必要があります。皆さんが外壁塗装を依頼される際に、特に注意したいポイントについて簡単にまとめました。

外壁塗装を依頼する際に注意すべき点

■DIYは避ける
外壁塗装は高い足場を組むこともある危険な作業。費用を抑えようとしてDIYで行おうとすると、思わぬ怪我に繋がることも。また、住まいに合わせた適切な塗料を選ぶことも簡単ではありませんので、できれば業者に依頼するようにしましょう。

■塗装前の準備をしっかりと行ってくれる業者を選ぶ
外壁塗装を依頼する際にはまず、見積もりの価格とともに作業内容をチェックしましょう。外壁塗装の前には高圧の水流を使った外壁の洗浄、傷んだ外壁の除去、下地処理、足場組み、養生など数多くの工程が必要になります。
これを十分に行わずに塗装を行うと、耐久年数より早い段階で塗装が劣化したり剥がれてしまうという悪影響が生じることがあります。

■塗料は価格ではなく機能で選ぶ
出来るだけ安価に塗装を済ませたいというのは誰しもが思うことですが、安価すぎる塗料には、頻繁な塗り直しを前提としているものも多く、長期的に見ると却って高くついてしまうこともあります。

■予算に余裕があれば屋根などの塗装も一緒に行う
外壁だけの塗装を依頼するよりも屋根や雨どい、手すりなどを一緒に塗装してしまうと、それぞれ別に行うよりも費用を安く抑えることができます。リフォーム会社に現場調査を依頼して劣化している箇所を見つけたら、外壁と併せて塗装を依頼してみるのも良い方法です。

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まとめ

一口に外壁塗装とっても、外壁の状態チェックから下地の処理、足場組み、適切な塗料選びに、均一な塗面の構築など、幅広い手間と知識、技術が必要となってきます。
こうした作業はやはりDIYよりも信頼の置ける業者に頼むのが、安全で確実な方法。ナサホームでは、外壁・屋根の塗り替えに関するご依頼をこれまで数多く承ってきました。

外壁リフォームの事例に関しても当社の施工事例ページで公開しておりますので、ぜひご確認いただきお気軽にご相談ください。