意外にも高ポテンシャル!納屋・倉庫リフォーム術

庭や耕作地周辺などに、放置されている納屋や倉庫。 こうしたものをお持ちの方の多くは、「取り壊すのもの面倒だけれど、かといって使い道はないし…」と、その対応に苦慮されているのではないでしょうか。 しかし最近では納屋や倉庫、蔵などをリフォーム&リノベーションして、住宅や店舗にするという方が増えているんです。 今回は、倉庫や納屋をリフォームして住む場合の、メリット&デメリットや活用法方のアイデアなどをお伝えします。


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皆さんの敷地にある倉庫や納屋、再活用してみませんか?

近年人気を集める納屋・倉庫リフォーム

庭の片隅で普段使わないものや家業で使った農機具などを収納していた納屋。
かつてはビジネスで使われていた倉庫。
色々な理由で使わなくなってしまった建物を持っている方は、一度リフォーム&リノベーションを検討してみては?
実は納屋や倉庫には意外にも、数多くの活用方法があるのです。

納屋・倉庫のリフォームでどんなことができる?

現在の納屋や倉庫のリノベーションは、住宅(離れ)や店舗として活用するのが主流。自宅の一室として利用する場合は、楽器屋やアトリエ、子どもの頃に憧れた秘密基地の再現などの趣味の部屋に、店舗では個人のオフィスはもちろん、アパレルショップやカフェ・レストランとしての利用している方も多くいらっしゃいます。
また、倉庫や納屋の造りによってもリフォーム&リノベーションの方向性は変わってきます。例えば土蔵のようにしっかりとした造りの建築であれば、その趣を生かして和の空間に、近代的なコンクリートの建築であれば、天井のモルタルや配管をむき出しにしてインダストリアルな雰囲気のスペースにするといったアレンジも可能です。

納屋・倉庫リフォームのメリット

納屋や倉庫を住宅・店舗にリフォームすることのメリットのひとつはその収納力。本来ものを保管する場所という役割をもった建物のため造り付けの棚などが残っている場合はこれを活かせば、ストックスペース豊富な店舗や趣味のアイテムをたくさん置ける部屋へと生まれ変わらせることができます。

もうひとつのメリットは空間を自由に使えること。倉庫などは多くの場合鉄骨造りになっており、スケルトンリフォームしやすくなっています。そのため思い通りの床面積や天井高が確保しやすく、比較的容易に思い通りの間取りが実現できます。

納屋・倉庫リフォームのデメリット

自由にリフォームできて、収納も多い納屋や倉庫ですが、利用に際してはいくつかのデメリットが存在します。
リフォームにおいて最も大きな問題となるのはやはり、水道やガスなどのインフラ。もともと住居などとしての利用が想定されていない倉庫や納屋にはこうした設備が備えられていることは少なく、新たに配管工事などが必要になることもあります。
また、断熱性や遮音性がそれほど考慮されていない建築物であれば、改めて断熱や防音のリフォームを行わなくてはなりません。

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倉庫&納屋のリフォームのポイント


では実際に倉庫や納屋をリフォームする場合、どのようなことに注意したら良いのでしょうか。

住居・店舗にする際に気をつけなければならないこととは

■水道・ガスの有無の確認
先述したように、水道やガスなどのインフラが整備されていない場合は、別途配管工事を行う必要があります。

■断熱性や防音性の確認
壁に断熱材が入っていない建物の場合は、住居や店舗とした際に住み心地が低下してしまいます。新たに断熱材や複層ガラスなどの工事が行えるかどうか確認しましょう。

■電気配線・ネット配線
倉庫や納屋には照明以外のコンセントがないなどの場合があります。これも電気配線工事を行わなくてはなりません。また、母屋などから離れすぎており、wifiの圏外となってしまっている場合は、インターネット回線工事も必要となってくるでしょう。

■通気や換気の確認
倉庫は住宅と違い、窓がない場合や極端に小さいものであることがあります。住まいや店舗として利用する際にはやはり、一定の通気や採光は必要になりますので、窓の拡張工事など検討しましょう。

リフォーム前に必ず確認したいこと

■リフォーム前の倉庫・納屋が建てられた時期の調査
倉庫や納屋の築年数が古い場合、1981年以前であれば現在の耐震基準に準拠していない建物の可能性があります。この場合は、リフォーム時に耐震補強工事を行う必要があります。

加えて、1989年以前に建てられたものであれば、建材としてアスベストが使われていることがあります。アスベストの粉塵は吸い込むことで「じん肺」と呼ばれる重篤な症状を引き起こすことがありますので、リフォーム前に必ず専門機関に依頼し、アスベスト使用の調査と撤去作業を行いましょう。ちなみに、アスベストの除去費用は1㎡あたり2〜9万円ほどです。

■固定資産税・都市計画税
建物の新築の時の使い道から別の使い道に変える場合は「用途変更」の確認申請が必要となります。今回のように倉庫や納屋を住居や店舗にリフォームして使う場合は用途変更に相当しますので、この用途変更の申請書類の用意と、関係省庁への提出を行ってください。また、この用途変更によって税務署は建物の評価を再計算し、その結果評価額が上がった場合は固定資産税や都市計画税が増額されることがあります。

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倉庫・納屋リフォームの費用は?

住宅として利用する場合


住宅として利用する場合のリフォーム費用は、リフォーム前の建物の状態によって大きく異なります。例えば100㎡程度の倉庫をリフォームする場合であれば…

■電気ガスなどが通っており、断熱・防音の必要がない場合:500万円程度
■断熱・防音の工事が別途で必要な場合:1,000万円程度
■電気ガス・断熱・防音の全ての工事が必要な場合:1,000万円〜

さらに、建物をスケルトンにするのか、間取りや内装にどの程度こだわるかによって費用はさらに変わってきます。上記を最低価格として捉え、リフォーム会社と相談して見積もりを算出してもらいましょう。

オフィスや店舗として利用する場合


基本的な断熱工事・インフラ工事にかかる費用は、住宅で利用する場合とそれほど変わりません。ただし、多くの人が利用する分、内装や調度品などこだわる必要があるため、リフォーム費用の相場は1,000〜2,000万円程度とやや高額になります。

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まとめ

納屋や倉庫のリフォームには平屋の住宅と同じ程度の費用がかかります。
また、用途変更申請などの法律上の手続きも必要など、クリアすべき課題は多いのですが、その分自由に思い通りの空間づくりが可能です。

ナサホームでは年間8,750件を超えるリフォーム・リノベーションを手がけており、その中でスケルトンリフォームや趣味の空間づくりの依頼も数多く手がけてまいりました。

ご自宅の敷地にある使っていない倉庫や納屋の活用にお悩みの際はぜひ私たちにご相談ください。納屋や倉庫の状態、お客様やご家族様のご要望を伺いながら、暮らしを楽しく便利にするリフォームプランを提案させていただきます。

なお、倉庫や納屋のリフォーム方法として人気の高い、インダストリアルなブルックリンスタイルなどのリフォームのコツもナサホームマガジンでご紹介しておりますので、ぜひ併せてご確認ください。

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