断熱性だけじゃない!?エコガラスを使った窓リフォームの魅力

住宅の快適性を大きく左右するのは「窓」。夏の暑さや冬の寒さの多くは窓を伝わって室内に入ってきており、この熱気・冷気の侵入に加え、室内の暖気や冷気も窓を伝わって外に逃げていきます。そのため冷暖房効率の悪化にも直結します。こうした窓における断熱の問題から注目されているのが「エコガラス」です。このガラスは、断熱性の向上はもちろん、省エネ・結露対策・遮熱効果など、住まいの質を底上げする多彩な機能を備えています。本記事では、エコガラスの基本知識とメリット・デメリット、実際の窓リフォーム方法、そして導入費用と補助金制度までを解説してまいります。


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エコガラスを使った窓で得られるメリットとは?


広告やCMなどで、断熱効果が高いガラスとして紹介されることが多いエコガラス。実際にこのガラスはどのような仕組みになっているのでしょうか。

エコガラスの基本効果

エコガラスとは、幾つものガラスの層からなる「複層ガラス」の一種で、ガラスの内側に「Low-E(金属膜)」と呼ばれる特殊コーティングを施した高性能な製品です。Low-E膜には赤外線を反射・吸収する働きがあり、夏は外からの熱を遮断、冬は室内の暖気を逃がさないように作用します。 これにより、冷暖房効率が格段にアップするだけでなく、光熱費の削減やCO₂排出削減にも貢献してくれるのです。こうした性能から、国土交通省でも省エネ住宅推進のため、エコガラスを使用したリフォームなどを推奨しており、住宅性能評価の重要な指標のひとつともされています。

メリット

◼️高い断熱性
エコガラスは、冬は室内の暖気を逃さず、夏は外の熱を遮断。冷暖房費削減に大きく寄与します。

◼️結露の軽減
エコガラスを使用した窓ガラスは、ガラス面の温度が下がりにくいため、冬場の結露を抑制し、カビやダニ、さらにはこれらか生じるアレルギー症状の発生を防いでくれます。

◼️紫外線カット
赤外線だけでなく、紫外線も遮る効果があるエコガラスの窓は、家具や床の色あせを防ぐ効果があり、インテリアの寿命を延ばす効果が期待できます。

◼️快適な室内環境野実現
窓ガラスそのものが、熱や冷気によって温度変化することで生じる、窓際特有の不快な冷え込みや熱気。エコガラスはこうした現象も和らげげてくれるため、居心地の良い住空間が実現します。

注意点・デメリット

このようにさまざまなメリットを享受することができるエコガラスですが、決して万能というわけではありません。
窓ガラスとして導入する際に、留意しなくてはいけない点としては、ガラス性能が高い分、一般的な単板ガラスに比べて価格は割高となってしまうこと。
エコガラスを使用した窓の場合、施工費込みで数十万円単位の投資が必要になるケースもあります。また、既存のサッシや建物構造によってはガラス交換だけでは対応できず、窓枠全体の交換が必要になるケースもあります。

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エコガラスを使った窓リフォームの方法は?


では、実際にエコガラスを使用して窓をリフォームする場合、どのような手順で施工が行われるのでしょうか。

リフォームの手法

エコガラスを導入するリフォームにはいくつかの方法があります。

1) ガラス交換タイプ
既存のサッシはそのままに、ガラス部分だけをエコガラスに交換する方法です。
この方法であれば、比較的コストを抑えられますが、サッシ性能が低い場合(アルミサッシなどを用いている場合)は十分な効果が発揮できないこともあります。

2) サッシごと交換
窓枠ごと新しい高断熱サッシ+エコガラスに取り替える方法です。
前述したガラスのみの交換と比べて費用は高くなりますが、断熱効果は最も高く、気密性も改善されます。

3) 内窓(インナーサッシ)設置
既存の窓の内側にもうひとつ窓を追加し、二重窓とする方法です。エコガラスを内窓に使えば、高い断熱性の恩恵を受けられるだけでなく、遮音性・結露防止の効果がさらに高まります。ただし、上述した2つの交換方法と比べて、最もコストが高くなる施工方法となります。施工の流れとしては、まず既存窓の撤去またはガラスを取り外し、次にサッシやガラスの設置、最後に仕上げと調整作業を行います。

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エコガラスの導入に必要な費用は?


エコガラスのメリットデメリット、そしてリフォームの方法いついて紹介してまいりました。次は、いよいよ最も多くの方が気にされているであろう、エコガラスを使用した場合のリフォーム費用についてお伝えしていきます。

導入費用の目安

エコガラスを使用したリフォームが、前述した施工方法によって費用は大きく変わります。
おおよその費用の目安は以下の通り。

◼️ガラス交換のみ:1枚あたり2万〜5万円(窓サイズや仕様による)
◼️サッシごと交換:1窓あたり15万〜30万円程度
◼️内窓設置:1窓あたり5万〜15万円程度

窓1枚の交換であればそれほどコスト面で問題はなさそうですが、一軒家などの窓を全てエコガラスに交換するとなると、家全体で10〜20カ所の窓をリフォームする必要が生じます。この場合、トータルで数十万〜数百万円規模になることも珍しくありません。
エコガラスを導入する場合は、寝室やリビング、こども部屋など、家族の皆様が長い時間を過ごすことが多い部屋のみにリフォームを限定するなど、優先順位をつけた計画が必要となってきます。

補助金の活用

エコガラスを利用したリフォームは費用が高額になる分、補助金をうまく活用することが推奨されます。2025年度であれば国の住宅省エネ化推進事業として、エコガラスを含む断熱窓リフォームに対して補助金が用意されています。

補助金の対象は工事費用の一部であり、窓の大きさやリフォーム方法に応じて金額が異なります。たとえば、1窓あたり数千円〜数万円規模の補助が受けられ、複数の窓を同時に交換すると補助額も増えます。自治体独自の補助金と併用できる場合もあるため、事前に確認しておくことをお勧めします。

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まとめ

エコガラスは、単なる断熱ガラスではなく、結露防止・紫外線カット・遮熱性など、暮らしに直結する多彩なメリットをもっています。もちろん費用は通常のガラスより高くなりますが、冷暖房費の削減や快適性の向上、建物価値の向上を考えれば長期的に十分なリターンが期待できます。導入方法も、ガラス交換・サッシ交換・内窓設置と複数の選択肢があり、住まいの状況や予算に合わせて柔軟に選べます。さらに補助金制度を利用すれば、費用負担を抑えつつ導入が可能です。
これまで断熱のための窓のリフォームを数多く手掛けてきたナサホームでは、施主様のご要望に応じて、リフォーム施工はもちろん、ご家族様のライフスタイルに応じたリフォーム箇所の選定、リフォーム計画のお手伝いなどもいたしております。
これから窓リフォームを検討している方は、ナサホームのお問い合わせフォームよりお気軽にご相談いただき、断熱性能だけでなくトータルで住まいの快適性を高めてくれる「エコガラス」を候補に入れてみてはいかがでしょうか。

またナサホームでは、エコガラスを活用したリフォーム以外にも、さまざまな断熱リフォームを手掛けております。下記のナサホームマガジンも合わせてご確認いただき、断熱リフォーム計画の参考としていただけますと幸いです。

参考:ナサホームマガジン

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