フラットキッチンの魅力とは?
フラットキッチンの定義
フラットキッチンとは、キッチンの周辺に目隠しのない平ら(フラット)なものを指し、中でも天板が全て平らになっているタイプを「フルフラットキッチン」と呼びます。特にアイランドキッチンや対面型のキッチンに使用されることが多いのが特徴です。
また、こうした天板がフラットになっておらず、立ち上がりと呼ばれる20cmほどの壁が設けられているものは立ち上がりキッチンと呼ばれています。
フラットキッチンのメリット
■空間が広がる
天板が平らなフラットキッチンは、キッチンからダイニング・リビングまでの見通しがよく、空間に広がりを感じられるのがポイント。
■掃除がしやすくなる
天板やコンロ周辺までが平らなフルフラットキッチンは、掃除のしやすさも抜群。凹凸がないため拭き掃除もしやすく、隙間に油汚れなどが残りにくいため、キッチン全体を清潔に保つことができます。
■作業がしやすくなる
天板が平らなことで、キッチンスペースのどこでも作業がしやすく、お料理や片付けが捗るのもフラットキッチンの魅力。作業スペースを広く使えるため、家族やお子さんが料理や片付けを手伝う場合や、パーティーなど大人数で作業を行う場合にも快適に使えます。
フラットキッチンのデメリット
■天板以外の周辺の壁などが汚れやすい
フラットキッチン以外のキッチンユニットではコンロや水栓の奥に、「立ち上がり」と呼ばれる壁が設けられていることが多く、この立ち上がりが油や水跳ねを防いでくれるのですが、フラットキッチンの場合はこの立ち上がりがない分、汚れが拡散しやすいのがデメリット。天板上は掃除が簡単なのですが、周囲の外などに汚れが飛んでいないかなどを調理後などに確かめる必要があります。
■調理の様子やキッチン内が丸見えになってしまう
キッチンの立ち上がりはまた、程よい目隠しとしての役割を果たしてくれます。
フラットキッチンの場合は、使いかけている調味料のボトルや、掃除途中の様子などあまり見せたくないものも見えてしまうため、お客さまを招く際などは特に掃除に力を入れなくてはならないといった悩みを抱える方もいらっしゃいます。
フラットキッチンを使いやすくするためのポイント
いくつかデメリットはあるものの、それを差し引いてもフラットキッチンは魅力的なもの。以下では使いやすく快適なフラットキッチンを実現する場合に考慮したいポイントを解説してまいります。
フラットキッチンを作る際の考慮点
■立ち上がりがない分、収納には特に力を入れて!
せっかくのフラットな天板なのですから、できる限り余計なものは置きたくないもの。
シンク周りであれば、洗剤やスポンジをシンク内に収めることができる水切りのある棚を設けたり、背面の壁を使った棚を造作することで、コップや調味料をきれいに陳列しつつすぐに使えるように工夫するなど、キッチンの収納はしっかりと考慮してみましょう。
また、お料理好きで鍋やフライパンの多い方であれば、キャビネットの収納力もたっぷりあるものを選びましょう。
■意外と重要なコンセントの位置決め
ミキサー、フードプロセッサー、オーブン、トースター、炊飯器、コーヒーメーカーなど、キッチンでは多くの家電製品を使用します。その際コンセントが家事動線と被っていると、コードにつまずいたり。引っかかったりといった、思わぬ事故を招くことも。
電源を確保するスペースと共に、快適にキッチンの背面と調理スペースを行き来できるように設計しましょう。
■油跳ねに気を使うなら、レンジフードは強力なものを!
調理中の油は、煙にも含まれます。きれいなキッチンを保つのであれば、強力な吸引力で煙と油をしっかりと排出してくれるレンジフードを選びましょう。
■料理中の手元を明るく照らす照明計画を立てよう
アイランドタイプのフラットキッチンでは、照明の位置次第で手元が暗くなってしまうことも。素材の色味が調理中に確認できないと、料理も作りづらくなってしまいますから、アイランドキッチンの天板上にランプを下げたり、手元灯を設置するなど照明にも気をつけてみましょう。
フラットキッチンの間取りのポイント
以前はフラットキッチンは、アイランドタイプがほとんどでしたが、最近では間取りに合わせて選べるレイアウトが増えてきました。
■アイランド型
キッチンが独立しておりどの壁にも付いていないものを指します。
回遊がしやすく、大人数でも作業しやすくコミュニケーションをとるのに便利です。反面汚れが拡散しやすく、また他のタイプと比べて動線を確保するための広いスペースが必要となります。
■I型
キッチンの奥か左右のいずれかの面が壁に面しているのがI型です。
省スペースで設置でき、家事動線も横移動だけで済むため作業効率が高いのがポイント。ただし、見た目や間取りの自由さの点では、アイランドキッチンに一歩譲ります。
■L型
キッチンの奥と、左右どちらかの面が壁に設置しているのがL型。
一人でも、複数人でも作業が行える使い勝手の良さと、キッチン自体を大きくできるため収納力に優れるのがポイント。反面、L字のコーナー部分には奥行きがあるため、小柄な方は手が届きにくいなどのデメリットがあります。
気になるリフォーム費用はどのくらい?
立ち上がり型とフラットキッチン、どちらがいいの?
立ち上がりのあるキッチンとフラットキッチン、いずれかが優れているというわけではありません。あえて、使い勝手において向いているか、向いていないを決めるのであれば、こまめに掃除が行える方で、手の込んだ料理を行い、さらにパーティなど大人数の方が利用するのであればフラットキッチンがおすすめ。
料理中に頻繁に使うものは手の届く範囲に置いておきたい、キッチンやダイニングはもっぱら家族で使うという方であれば、立ち上がりのあるキッチンがおすすめと言えるかもしれません。
フラットキッチンにリフォームする際の費用
フルフラットなキッチンにリフォームする場合の費用としては
■組み立て設置:9〜15万円
■配管工事:5〜8万円
■電気工事:5〜8万円
■既存のキッチンの解体撤去:〜10万円
■壁の解体撤去:10万円〜
これに壁紙やフローリングなどの刷新などを行うと30〜60万円ほどの費用が必要なります。もちろん、キッチンユニットグレードが高くなる場合は、さらに費用が大きくなります。まずはリフォーム会社に相談の上、製品を選んで見積もりを取るようにしましょう。
ナサホームの施工事例
■お洒落な飾り棚が印象的なフラット対面キッチン
キッチンは壁付けからリビングを見渡せるフラット対面型へとリフォームしました。収納量のあるカップボードやお洒落な造作の飾り棚を設置し、デザイン性のあるシンプルテイストなキッチン空間に仕上がりました。
■おしゃれなグースネック水栓を取り付けたフラット対面型キッチン
キッチンはデザイン性・機能性に優れた、LIXILシエラを採用。対面型キッチンで、リビングに広がりを持たせています。おしゃれなグースネック水栓もアクセントに。
まとめ
おしゃれで使い勝手の良いフラットキッチンですが、その反面いくつか注意しなくてはならない点もあります。作ってしまった後で「こんなはずではなかった」と後悔しないように、まずは事前にしっかりとリフォーム計画を立てましょう。
ナサホームでは、お客様のお悩みに耳を傾けながら共に考えるリフォームを行なってまいります。キッチの形状だけでなく使い勝手や動線設計に至るまで、なんでもご相談ください。