造り替える? “庭じまい”する? 古い庭のリフォームについて

古い庭は樹木や植栽の剪定、草取りや害虫の防除など、管理するだけでも大変な労力と少なからぬ出費がかかります。近年では、荒れ果てた庭が将来の「負の遺産」にならないように…、と「墓じまい」になぞらえて「庭じまい」という言葉も聞かれるようになりました。 そこで今回は、せっかくの大切な庭に新しい魅力を加え、どのようにリニューアルして活かしていけばいいのかを探っていこうと思います。


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庭のお手入れ、負担になっていませんか?


草取りや植木の管理に追われると、大切な財産である庭の良さが見えなくなります。リフォームで庭をよみがえらせることで、どんなことができるのか、どの程度の費用で実現可能か、今の暮らしと将来を見据えて考えてみませんか。

こんな古い庭の困り事、ありませんか?

庭石や植栽が整えられた立派な庭でも、現在の暮らし方や家族構成とマッチしなければ、せっかくの存在が活かされないこともあります。
たとえば…
「子どもたちが独立して夫婦だけになり、庭を維持していくのが難しくなった…」
「次々に生えてくる雑草の始末がとにかく大変…」
「小さな孫がいて危ないので池をなくしたい…」
「子どもの車を買い足すので、庭の一部をカーポートに変更したい…」
「日当たりの良い場所に布団を干せるようにしたい…」
ご家族によって様々な事情があり、その中から庭のリフォームのニーズが生まれてきています。

何のためのリフォーム&リノベーションなのか?

庭のリフォームを計画する際には、「どんな庭にしたいのか」を明確にしておくと庭づくりの方向性がしっかりしてきます。

■家の雰囲気を演出したい、現在の庭をもっと良くしたい
家はそのままでも、庭をリフォームして印象を変えると全体の雰囲気が変わって見えます。門から玄関へ続くアプローチは、敷石やレンガ、タイルなどで通路をつくり、カーブさせて奥行感を出すと空間の広がりを演出できます。

■ガーデニングにこだわりたい
レンガやタイルなどで仕切るだけでも、雰囲気のあるガーデニングスペースを演出できます。合わせてガーデニング用品や、土、肥料などの収納場所をつくっておきましょう。庭に水栓を設けると、植物の水やり以外にペットの足洗い場、子どもの水遊び、洗車などにも便利です。

■防犯対策を重視したい
玄関に近いところに大きな樹木が生い茂っていると、視線が遮られ不審者の存在に気付きにくくなります。見通しを良くしながらプライバシーを守るよう庭をリフォームすれば、空き巣などの被害に遭う可能性を減らせます。砂利を敷くのも効果的です。

■将来も含めてプランニング
現段階では小さなお子さんの遊び場として設計し、子どもの成長後には家庭菜園に変更するなど、将来の活用方法を同時に考えておくことで長く使える庭づくりができます。

■手入れのしやすさも重要です
庭はこまめなメンテナンスが必須です。せっかくきれいにリフォームしても手入れを怠ればすぐに荒れ庭になってしまいます。特に植物を植える場合は量や種類が手入れの負担にならないように留意しておきましょう。

リフォームに踏み切る前に考えておきたいこと

せっかく庭をリフォームしてもメンテナンスが大変だったり、使い勝手が悪くなったりすれば意味がありません。失敗しないために押さえておきたいポイントをご紹介します。

■予算は優先順位をつけて考える
リフォームを検討する際には、したいことに優先順位をつけて予算を検討しましょう。
庭のリフォームは、途中で規模を変更したり回数を分けたり、柔軟に対応することも可能です。

■素材選びはメンテナンスの手間・費用も忘れずに
庭の素材を決める際は、後のメンテナンスのことも考えておく必要があります。
たとえば、天然芝は定期的な芝刈りや肥料の散布、水やりなどのメンテナンスが欠かせません。人工芝なら初期費用はやや高いですがメンテナンスの手間・費用はほぼ不要です。芝生ではなく砂利やタイル敷きもあります。

■日当たりと方角をチェック
日当たりの具合によってガーデニングスペースを考えることが大切です。
日当たりがよい庭の南側は家庭菜園に、東側は午前中の日当たりがよいので半日日陰向きの植物栽培が向いています。西側は落葉樹などで夏場の西日対策も考えましょう。北側は日陰に強い植物を選んでください。

■除草シートで雑草対策を徹底
除草シートは、光を遮断し植物の発育を抑える効果があります。
人工芝や砂利、タイルなどの下に敷くことで草取りの手間を軽減できます。掃除の手が届きにくいウッドデッキの下に敷いておくこともおすすめです。

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古い庭を居心地の良い空間に造り替えよう。


庭を造り替えるといっても、その規模や内容は様々です。具体的な庭のリフォーム方法や、「庭じまい」についてもご紹介していきます。

庭のリフォームでできること

案外簡単にできるようなものから本格的なものまで、リフォーム例やポイントなどをご紹介します。

■砂利敷き
整地し除草シートを敷いて好みの砂利を敷きます。玉砂利なら和風、化粧砂利なら洋風に演出できます。形は「玉石」と「砕石」があります。複数の砂利を組み合わせることもできるので、庭のテイストや雰囲気に合わせて選べます。
庭に砂利を敷くと雑草対策になるうえ、歩くと音がするので防犯効果もあります。

■芝生貼り
芝生貼りは雑草対策としても有効です。見た目もすっきり洗練された感覚になります。さらに夏は太陽の照り返しを防ぎ、冬には寒さを和らげる効果もあります。

■ウッドデッキを設置
テーブルやチェアを置いてのんびりくつろげるウッドデッキも人気です。自然な風合いが魅力の天然木や、雨や汚れに強くメンテナンスの手間がかからない人工樹脂製があります。

■サンルームを設置
庭の日当たりの良い場所にサンルームを設置すると、雨の日でも気軽に洗濯物を干すことができます。共働きのご家庭などには特にうれしいリフォームです。

「庭じまい」という選択肢も視野に入れて

将来の維持管理などの面を思うと、思い切って庭をなくしてしまうほうがいいかも……という考え方もあります。それがいわゆる「庭じまい」です。
本来の「庭じまい」とは、庭の不要な庭木や庭石を取り除いたうえで、「手入れが楽で、きれいな状態を保てるようにする」という意味合いがあります。
たとえば、庭の一部をコンクリートにして残り部分は人工芝にすると見た目もすっきり、雑草も生えず手入れの楽な庭になります。メンテナンス性を一番に考えたリフォームが「庭じまい」なのです。

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古い庭のリフォーム・庭じまいに必要な費用って?


古い庭をリフォームするためには、「撤去」「処分」「施工」の3つの作業が必要です。

古い庭の「撤去」「処分」の費用

■植木の伐採・抜根
せっかく育った植木ですが、庭のスペースを広げるには伐採と抜根が必要です。庭のリフォームにあたっては、とても重要な作業となります。10万~20万円以上が目安です。
【伐採作業の費用目安】
・低木(高さ0~3m未満):0.4万~0.7万円
・中木(高さ3~5m未満):1万~1.5万円
・高木(高さ5~7m未満):2万~3.5万円
※7m以上の高さになると見積のうえ、価格提示となることが多いようです。

【抜根作業の費用目安】
・1本1万円~
※幹の太さによって作業量が異なるため、見積のうえ価格提示となることが多いようです。

■庭石の撤去
庭石の撤去費用は、その重さや規模によって違い、大きな石は撤去費用がかかるのでそのまま再利用する方法もあります。
・1 kg あたり30円から40円程度が相場。
全体で10万~20万円は見ておいたほうが良いでしょう。
※クレーンなどの重機使用、運び出しのトラックまで距離がある場合などは追加料金が発生することもあります。

■庭池の埋立
庭池を埋めて更地に戻す工事の場合、費用は20万円前後が目安です。

■経年劣化の改善
長い年月を経た場合、地盤の沈下などで排水が流れにくくなったりする不具合も出ます。経年劣化のリフォームは費用が高額になるので、予算に余裕があれば検討されることをおすすめします。

庭のリフォーム「施工」の費用

庭リフォームの「施工」費用は、その内容や規模によって数万~100万円以上と幅広くなります。
目安としてはコンクリートでの整地・整備や、砂利の敷き詰め、芝生貼り付けは、一般的な庭の広さであれば50万円を超えることはないでしょう。
面積が広くて荒れている庭を整備する場合などは100万円を超えてくるでしょう。

■庭の整地
土中の木の根や小石、雑草などをきれいに取り除き、水平に土をならして庭の土台を作ります。
・整地費用:0.2万~0.6万円/㎡

■砂利敷き
砂利敷きは整地作業後、防草シートを敷いた上に施工します。庭に使用する砂利は「化粧砂利」と呼ばれるタイプが多く、歩くたびに音が鳴るので防犯効果もあります。
・砂利敷き費用:0.3万~0.9万円/㎡

■芝生貼り(天然芝・人工芝)
芝生は「天然芝」と「人工芝」があり、天然芝は比較的安価、人工芝はやや高くなります。ただし天然芝は芝刈りや雑草処理など定期的なメンテナンスが必要です。
・天然芝の芝生貼り費用:0.4万~0.8万円/㎡
・人工芝の芝生貼り費用:0.5万~1.3万円/㎡

■庭木の剪定
小さな庭なら植木の剪定は50万円以下で済むことが一般的です。
・剪定(庭木):0.1万~1.7万円/本 ※低木・中木・高木によって異なります
・剪定(植え込みや生垣):0.1万~0.15万円/㎡
・生垣の植木:1.5万~2万円/㎡

■ウッドデッキの設置
素材は「天然木」と「人工木」。天然木は自然な風合いが魅力で、人工木は劣化や害虫に強いほか掃除がしやすく管理が楽です。
・天然木:40万~60万円
・人工木:30万~50万円

■サンルームの設置
日光を取り込むガラス張りのサンルームは、洗濯物干しや子どもの遊び場、趣味の部屋など、用途に応じて様々な使い方ができるのが魅力です。
・サンルーム設置:80万~150万円
※換気扇などの設備や内装仕上げ、広さやデザイン性にもこだわると200万〜300万円以上かかることもあります。

ナサホームの施工事例

ナサホームは庭のリフォーム実績も豊富です。

■和風の庭を洋風にリフォーム

古家のリノベーションに合わせて庭もリフォーム。門回りや塀の交換、カーポートの新設、ガーデニングを楽しめる花壇を随所に配置するなど大規模な工事で、和風のイメージを芝生や乱形石を用いて洋風に一新しました。

・この施工事例はこちらからご覧いただけます。

■開放感に溢れたデッキテラスのある庭

デッキテラスで広々とした開放感のある空間を実現。リビングの窓を開けると、ひと続きになっているウッドデッキにつながります。夜はライトアップして、また違う落ち着いた雰囲気を楽しめるようにプランニングしています。

・この施工事例はこちらからご覧いただけます。

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まとめ

リフォームで庭をよみがえらせると、大切な財産である庭の良さがもう一度見えてくるのではないでしょうか。
庭に新しい魅力を加え、どうリニューアルしていくか、そのための考え方や具体的な方法などを、ナサホームは皆さまとご一緒に考えていきたいと思います。ぜひお気軽にご相談ください。