高コストパフォーマンスのコロニアル屋根でリフォームを

軽量で耐久性が高いと言われるコロニアル屋根。 現在屋根のリフォームを検討されている方の中には、新たに設ける屋根の素材にお悩みになっている方、もしくはコロニアル屋根を候補とされている方がいらっしゃるかもしれませんね。本記事では、素材としての「コロニアル屋根」の特徴から、その耐久性やどのような住まいに向いているのかなどを解説してまいります。


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コロニアル屋根とはどんな屋根材?

コロニアル屋根とは

コロニアル屋根は、「スレート材」と呼ばれる屋根材の一つで一枚の薄い板を何枚も重ねて屋根を構成するもの。素材として繊維質とセメントが使われており、軽量で比較的耐久性が高いというのが魅力です。
コロニアル屋根が普及し始めたのは、1995年の阪神淡路大震災でのこと。瓦屋根などが屋根から落下して怪我人などが出たことで従来の重い屋根材からより軽い屋根材に注目が集まったことがきっかけです。なお、スレート屋根の素材となる繊維質として、2000年以前はアスベストが使用されていましたが、現在では使用されていませんのでご安心を。

コロニアル屋根は軽いのが大きなメリットですが、耐久年数も20〜30年ほどと比較的長く、また広く使用されている屋根材であるため、多くの施工業者が扱えるというところも優れたポイントとして挙げられます。

コロニアル屋根はどのような住まいに向いている?

コロニアル屋根のメリットは軽量であることに加え、比較的高い耐久性とコストのバランスが取れている点。屋根の葺き替えではなく「カバー工法」によるリフォームなどを検討している場合や、リフォーム後のメンテナンコストを低く抑えたいという方におすすめです。

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あなたの住まいに合わせたコロニアル屋根の葺き方は?


屋根のリフォーム方法には大きく分けて、「葺き替え」と「カバー工法」の二つの方法が存在します。

葺き替え

葺き替えは屋根材をほぼ全て解体・撤去して、新しい屋根に交換することを指します。
この工法を選択する場合としては、屋根の上から確認できない屋根の下地が劣化したり腐食している場合や、屋根材のほとんどに経年劣化が見られる場合などが挙げられます。
吹き替えの場合、屋根材が全て入れ替わるので野地板や防水紙もふくめた経年劣化の見られる部分を全て新しくすることできるのがメリット。さらにカバー工法と比べて屋根が重くならないという点もメリットに挙げられます。反面デメリットとしては、屋根そのものの解体・撤去が必要になるため、コストや施工期間が長くなってしまう点などを考慮しておく必要があります。

■コロニアル屋根の葺き替え手順
コロニアル屋根へと葺き替える場合は、①既存の屋根を撤去、屋根瓦などの場合は1枚ずつ手作業で撤去します。さらに屋根材の下地や葺き土なども取り除いた上で、屋根の上を洗浄しておきます。②屋根材を撤去したら、屋根の下地をチェックしてたわみや歪み、腐食などの劣化部分があればこれを補修・調整していきます。③調整した屋根の下地の上に、合板などを使用して土台を作り、その上から防水紙(ルーフィングとも呼ばれます)を設置して、防水加工を行います。④軒先に水切り材などを取り付け、防水紙の下に水が染み込まないよう水の流れ道(雨仕舞)を作ります。⑤屋根にコロニアルの屋根材を葺いて作業は完了です。

カバー工法

カバー工法は既存の屋根を撤去することなく、その上に新しい屋根材を覆うように施工する方法を指します。カバー方法を用いる際は、雨漏りなどによって屋根の下地が傷んでおらず屋根材のみの刷新が必要という場合に利用されることが多く、メリットとしては屋根材の解体・撤去費用が不要となるためコストが抑えられます。また屋根が二重になることから断熱性や遮音性が高くなるという点が挙げられます。
デメリットとしては屋根の下地に劣化が起こっている場合にはその補修ができないという点、また屋根材が二重になってしまうことで屋根全体の重量がやや重くなってしまう点などが挙げられます。

■コロニアル屋根のカバー工法の手順
既存のスレート材の屋根の上に、カバー工法によってコロニアル屋根を重ねる場合はまず、①既存の棟板金、貫板を撤去し屋根をフラットな状態に戻します。②その上で、既存の屋根の表面、軒先から棟方向に向けて、粘着性のあるルーフィングを設置します。③ルーフィングが屋根全体に貼り終わったらその上からコロニアル屋根の屋根材を置いていきます。④最後に棟板金を取り付ける貫板を打ち込み、棟板金を仕上げたら完成です。

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リフォーム費用と屋根のメンテナンスについて

コロニアル屋根の耐久性とメンテナンス方法

コロニアル屋根のリフォームを行った後、その屋根をできるだけ長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。頻繁に行う必要はありませんが、台風などの災害後にはリフォーム会社などに依頼をして、屋根に傷が生じていないか、金具などの剥離がないかを確認してもらいましょう。
また、屋根は大きな傷がなくとも風や雨などによって次第に劣化していきます。コロニアル屋根の耐久年数はおおよそ20〜30年と言われていますので、施工後10年ごとに、表面の再塗装を検討してみましょう。さらに30年目には、屋根材の劣化状況を見ながら再度の葺き替え・もしくはカバー工法での屋根のリフォームを検討してください。

葺き替え・カバー工法にかかる費用

屋根のリフォームは面積によって大きく費用が変わってきますが、一般的な費用の目安としては以下の通り。

■吹き替えの場合
既存の屋根材の撤去:3,000~4,000円/㎡
下地工事:2,000~3,500円/㎡
防水工事:1,000~3,500円/㎡
軒先水切りなどの役物工事:軒先水切り1,000~3,000円/㎡
屋根材&施工費用:5,000~10,000円/㎡

さらにこちらに足場代や廃材の処分費用が必要になります。
■カバー工法の場合
防水工事:1,000~3,500円/㎡
軒先水切りなどの役物工事:軒先水切り1,000~3,000円/㎡
屋根材&施工費用:5,000~10,000円/㎡

さらにこちらに足場代や廃材の処分費用が必要になります。

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まとめ

軽くてローコスト、さらに耐候性もあるコロニアル屋根。人気が高い屋根材ですのでナサホームでも数多くのリフォームを手掛けています。またコロニアル屋根以外にも、屋根のリフォームに使用できる屋根材に関しては、ナサホームマガジンで詳しくご案内しておりますのでぜひご確認ください、「どの素材にしたら良いのかわからない」という場合も、ご相談いただければ皆様の住まいの屋根の状況を確認した上で、ナサホームのスタッフが最適な屋根材や施工方法について提案させていただきます。

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