マンションのお風呂リフォームにかかる費用と9つのポイントを紹介!

毎日の疲れをリフレッシュしてくれるお風呂ですが、長年使っていると劣化が気になったり、機能に不満が出てきたりするのではないでしょうか。マンションのお風呂の場合、どのようなリフォームが可能で、費用はどの程度かかるのかなど、リフォームで注目すべきポイントを解説します。


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【お風呂のタイプ別】マンションリフォームの費用

お風呂は、大きく分けて壁や床、浴槽などを別々に組み合わせて作り上げる在来浴室と、パーツがセットになっており、現場で組み立てを行うユニットバス(システムバス)の2タイプがあります。

マンションの場合、大半はユニットバスが採用されています。そのため、マンションのお風呂をリフォームする場合、一部分だけをリフォームするのではなく、ユニットバスを交換するという方法が一般的です。ではマンションのお風呂をリフォームするときの各費用について紹介していきます。

リフォームにかかる全体の費用

リフォームにかかる費用は、工事の内容によって異なります。浴槽を入れ替えるだけのリフォームであれば、30万円から40万円程度が相場ですが、ユニットバスの場合はほぼ不可能です。

ユニットバスを交換の場合、全体費用は、おおよそ100万円以下ですが、製品のグレードによっては、100万円以上かかることもあります。

タイプ1.在来浴室へのリフォーム

現在、ユニットバスが取り付けられている場合でも、在来浴室へのリフォームは可能です。ただし、防水などの工事から始める必要があるため、完全にオーダーメイドとなり、費用は相談次第です。

在来浴室は材料や広さ、浴槽タイプなどが自由に選択・組み合わせができますが、こだわりが強くなるほど、費用や工期がかかるリフォームとなります。

タイプ2.在来浴室からユニットバス

年数の経過しているマンションの中には、在来浴室が取り付けられている場合もあります。在来浴室は経年劣化すると水漏れなどを起こすため、水回りのトラブルからリフォームを検討している人も多いです。

在来浴室からユニットバスへリフォームする場合、リフォーム費用にあわせて床や壁の修繕費用がかかります。価格はおおよそ80万円から300万円程度が目安で、1~3週間ほどの工期がかかります。

タイプ3.ユニットバスからユニットバス

現在ユニットバスの場合、同じメーカーの同じ規格サイズのユニットバスへの交換が選ばれることが多くなります。この場合、工事は簡単で、費用は素材やオプションによっても異なりますが、取り付費用など諸々を合わせて50万円から100万円程度が相場です。

ユニットバスは、材質によって保温性の高さや掃除のしやすさ、機能性が変わります。また、さまざまなオプションを選ぶことができるようになっていますので、優先する希望を明らかにしておくことで、予算内で満足いくリフォームが可能です。

タイプ4.ユニットバスの入れ替え

ユニットバスの場合、異なるメーカーや規格のユニットバスへ入れ替えることも可能です。ただし、あわせて配管や配線の工事などが必要になるため、同メーカー同規格のものに交換するよりも費用や工期はかかります。

ユニットバスの入れ替えの相場は、40万円程度からですが、環境によって費用が変わります。既存のユニットバスの解体に4万円から8万円程度、給排水・配管の工事に5万円から9万円程度、電気の配線工事に3万円から5万円程度、ユニットバスの取り付けに8万円から13万円程度の費用が必要になるでしょう。

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費用を抑える!利用可能な補助金・減税の相場

お風呂のリフォームによって、補助金や減税などを受けられる場合もあります。それぞれ条件などが設定されていますので、リフォームを予定している場合には事前に内容を確認しておきましょう。

介護保険

同居する家族が要支援・要介護認定を受けており、手すりの設置や段差の解消といったバリアフリーのためのリフォームを行う場合、工事費用の7~9割が補助されます。上限は20万円で、当人の所得状況によって変わります。

長期優良住宅化リフォーム推進事業

条件を満たす耐震や省エネ性能向上のためのリフォームの場合、100万円から250万円を上限に、工事費用の3分の1以内の額の補助金が受けられます。

各自治体による補助金

国の補助金以外にも、各自治体がリフォームに関する補助金を支給している場合もあります。対象や補助率、募集期間などはそれぞれ異なります。活用できるものがあればぜひ利用してみてください。

リフォーム減税

お風呂のリフォームは、省エネやバリアフリー、長期優良住宅化のリフォームに該当する場合、リフォーム減税の対象になります。

利用できる減税制度は、ローン利用に関わらず対象となる投資型減税と、5年以上のローンを利用した場合が対象となるローン型減税、10年以上のローンの場合に対象となる住宅ローン減税の3種類です。いずれも、所得税からの控除になります。適用条件などを確認してぜひ活用しましょう。

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お風呂のリフォーム前に確認すべき9つのポイント!

次にお風呂のリフォームを成功させるために、チェックしておきたい9つのポイントを紹介します。

①予算提示をする

お風呂はグレードも、オプションの種類も豊富にあります。大体の予算を提示すれば、業者側が可能なプランを提示してくれるのが一般的ですので、まずリフォームに費やす予算を決めておき、業者に提示しましょう。

また、オプションを調整することで、希望する予算内でおさめるという方法も選択できます。

②実績の多いリフォーム業者に依頼する

リフォームを依頼する場合は、実績の多いリフォーム会社を選ぶのがおすすめです。実績の多い会社なら、材料の仕入れが有利で、安価な価格でリフォームを提供してくれることも多くあるからです。

また、リフォームに必要な部品やお風呂の大きさを把握しているため、ムダな材料費をかけずに工事ができる傾向があります。

③着工間近に追加などの変更を出さないようにする

リフォーム着工直前に予定の変更を行うと、余分な追加料金が発生することがあります。また、変更によりリフォームの完成が遅れてしまうことにもなりかねませんので、事前に納得できるまでしっかりと計画を立て、後から変更のないよう注意してください。

④集合住宅の管理規約・使用細則を確認する

マンションなど集合住宅の場合、専有部分であってもリフォームについて制限や規約が設けられている場合がほとんどです。お風呂のリフォームは水回りに変更を加えることになりますので、まずは希望のリフォームが規約に触れていないかを確認した後にリフォーム計画を進めましょう。

⑤移動ができないこともある

お風呂の位置を移動させるには、換気ダクトや排水管の工事が必要になります。築年数が古い場合や、床下や共用部分の構造によってはそもそも移動ができない場合もあります。

場合によっては水漏れなどのトラブルに発展することもありますので、浴槽の位置変更をともなう大きなリフォームを考えている場合には、業者とよく相談してください。

⑥ジェットバスは承認が必要な場合もある

リフォームにあたり、リラクゼーションができるジェットバスを導入したいとお考えの方もいるかもしれません。

しかし、ジェットバスは振動や騒音を発生させ、近隣住民の迷惑となることがあるため、注意が必要です。設置を考えている場合には、規約や環境を十分に確認し、承認が必要な場合にはきちんと対処した上でリフォームを行ってください。

⑦マンションのフロアに注意する

お風呂のリフォームには、ユニットバス本体を含め、さまざまな資材の搬入が必要になります。エレベーターのないマンションの上階では、運搬が手作業になるため、別途追加費用をリフォーム料金に上乗せされることがあります。

また、マンションの通路が狭い場合には、希望するユニットバスの運び入れ自体が難しく、希望する方法でリフォームできない場合もありますので、細心の注意を払ってください。

⑧マンションの築年数をチェックする

築年数が経過しているマンションの場合、鉄製の排水管を使用しているケースがあります。鉄は錆びやすく水漏れしやすいので、リフォーム前にメンテナンスが必要となるケースも少なくありません。事前に排水管の状態をチェックしておくことが大切です。

また、マンションが大規模修繕を予定している場合、その内容についても確認しておいてください。リフォーム後に排水管交換の予定が入っていると、再工事が必要となるケースもあります。

⑨浴室の広さを確認する

ユニットバスは規格品ですが、浴室のサイズによっては、ユニットバスの規格に合わない場合があります。また、在来浴室からユニットバスへ交換したい場合や、浴室内に柱がある場合も合わない可能性がありますので、リフォーム方法や内容を再検討する必要も想定しておきましょう。

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まとめ

マンションのお風呂のリフォームには集合住宅であることの制限もありますが、さまざまな選択肢が用意されています。納得のいくリフォームのために、費用や注意点をよく確認しながら、リフォーム計画を立てましょう。