上品で高耐久! 住まいのイメージが変わる洋瓦で屋根をリフォーム!

住まいの外観イメージは、屋根の瓦で大きく変わるもの。 そこで人気を集めいているのが「洋瓦」です。カラフルな色合いの製品が多いこともあり、「個性的な家にしたい」「外国風の洒落た雰囲気にしたい」というご要望があるのなら洋瓦へのリフォームを検討されてみてはいかがでしょうか。 今回は洋瓦へのリフォームについて詳しくご紹介してまいります。


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洋瓦の基礎知識


洋瓦にはどのような種類や特徴があるのでしょうか。まずは洋瓦の基礎知識から見ていきましょう。

洋瓦とは?

洋瓦は、文字通り、海外の住宅で用いられていた屋根材のことです。
洋瓦の日本での歴史は、江戸時代末期にフランス人により日本国内で製造されるようになりました。現在では、日本国内でも多く使用されており、生産もされています。

洋瓦の形状と材質の種類

■洋瓦の形状による種類
・F形瓦
フランス発祥で、凹凸の少ない平たい形が特徴の「F形瓦」。平板瓦(へいばんがわら)と呼ぶ場合もあります。
洋瓦の代表的な形状で、洋風住宅だけでなく和風住宅にも使用されるほど、汎用性の高い瓦です。
・S形瓦
発祥はスペインで、形状の断面がS字になっているところから「S形瓦」と呼ばれていいます。
凹凸が明瞭で、丸みがあるので立体感を演出し、かつ高級感のある屋根に仕上がります。
また、S形瓦の進化形で、断面がMのような波形の「M形瓦」もあります。
・混ぜ葺き仕様
複数の色の瓦を混ぜながら施工する「混ぜ葺き」という手法があります。屋根に表情が出て人気ですが、やりすぎると派手になり、逆に単調な繰り返しとなってしまうことも。
そこで、1枚の瓦に数種類の色を焼き付けてわざと色ムラを作った「混ぜ葺き仕様」の瓦だと、混ぜ葺きで施工したように見えるのです。

■洋瓦の材質による種類
・粘土瓦
粘土を高温で焼いて作った洋瓦です。
耐久性が高く、40〜50年はもつと言われており、塗装の必要が無くメンテナンスフリーの瓦です。
・金属瓦
ガルバリウムやステンレスなど金属製の洋瓦です。
錆に強く、耐久性があり、軽いので地震にも強く人気が高まっています。
15〜20年に1度の塗装メンテナンスが必要です。

・セメント瓦、モニエル瓦
セメントで作ったのがセメント瓦で、セメントに川砂を混ぜて作るのがモニエル瓦。
かつては多くの住宅の屋根に使われていましたが、重くて地震に弱いことから現在はどちらも生産されていません。

洋瓦のメリット・デメリット

■メリット
・耐久性に優れ、寿命が長い
粘土瓦などは寿命が長く、基本的に塗装によるメンテナンスも不要。腐食、色落ちも少なく、美しい外観を長い期間保つことができるので経済的です。
・通気性が良い
S形瓦だと、瓦と屋根板の間に空気層ができて空気が流れやすくなります。すると湿気がたまりにくいので瓦の下にある屋根板の劣化を防ぎ、暑い夏も太陽の熱を屋根裏に伝わりにくくします。
・色が豊富
カラーバリエーションが豊富です。オレンジやピンク、グリーンなど、明るい雰囲気にしたい、個性を出したい場合は最適です。

■デメリット
・初期費用が高く、維持コストも検討
S形瓦は施工が難しいためリフォームの初期費用は高額になりがちです。
再塗装が必要な金属瓦は、足場代等を含めた再塗装代といった維持コストも考えておく必要があります。

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洋瓦の葺き替え方法について


洋瓦への葺き替えのリフォーム方法や、他の屋根材についても知っておきましょう。

洋瓦以外の瓦材との比較

洋瓦以外の瓦材にも良さがありますので、比較しながら検討してみるのもいいかと思います。
・和瓦(日本瓦、粘土瓦)
粘土で成型し乾燥した後、1,000度~1,250度で焼いた屋根材。和風住宅によく合います。陶器なので耐久性も高いのですが、重たいので耐震性は低いといえます。
また、和瓦の表面に釉薬を使用したのが「釉薬瓦」といい、その釉薬の成分によって青色や黄色などに色合いが変化します。
一方、釉薬を使用せず蒸す作業を加えて造るのが「いぶし瓦」。多くの人が和瓦をイメージするいぶし銀の色合いは、独特の風格を醸し出しています。
・スレート瓦
スレート瓦で最も普及しているのがセメントと繊維で加工された化粧スレートです。5mm程度の薄さで軽いので耐震性に優れています。
色のバリエーションが豊富で、施工が簡単なため、安価です。しかし、薄いゆえに割れやすい欠点があります。
・シングル瓦
正確にはアスファルトシングルという屋根材です。ガラス繊維の基材に砂粒で表面を着色。防水性・防音性が高く、軽量のため耐震性に優れ、ひび割れもほとんどありません。加工がしやく安価ですが、カビやコケが発生しやすく、強風ではがれやすい弱点があります。

洋瓦の葺き替え方法

洋瓦に葺き替えるのは難異様に思われますが、実は瓦でも和瓦でも施工方法はほぼ同じなのです。

従来の瓦を取り外し、撤去

瓦の下から出てきたは葺き土、防水紙、桟木(さんぎ)を撤去、清掃

野地板(木製の構造用合板)を張る

野地板の上に防水シート(ルーフィング)を敷く

防水シートの上に桟木(瓦を引っ掛ける木材)を設置

洋瓦を屋根上に搬入し洋瓦を固定して仕上げる
(粘土で瓦を固定させるのを「土葺き工法」、桟木に引っ掛けるのを「から葺き工法」という)

・工期の目安(職人4人の場合)
和瓦→洋瓦 4日~6日
和瓦→ガルバリウム鋼板 2日~4日

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洋瓦の屋根を長続きさせるために


家屋を守る大切な屋根。長持ちさせるにはメンテナンスも必要です。その張り替え費用、メンテナンスについてもまとめてみました。

洋瓦への葺き替え費用の相場

一般的な戸建て住宅の屋根面積は80㎡〜120㎡。計算しやすいように平均値として100㎡とした場合、屋根材の種類別での葺き替え費用と付随する施工費用の相場です。
和瓦→洋瓦(8,000~2万円/㎡):80万〜200万円
足場代:1,000~1,300円/㎡
撤去・処分費:3,000~5,000円/㎡
下地板補修:3,000~4,500円/㎡
防水シート:1,000~1,500円/㎡
合計:155万〜340万円(足場は外周36mの2階建てを想定)

和瓦→ガルバリウム鋼板(5,000~10,000円/㎡):50万〜100万円
上記の施工内容での合計:125万〜240万円

洋瓦の種類別のメンテナンスについて

台風や強風による飛来物で破損することも想定されます。メンテナンスフリーだとしても、長持ちさせるために定期的な点検は必要です。また、瓦だけでなく屋根の部位もメンテナンスが必要なことを知っておきましょう。

・洋瓦(塗装不要)
耐用年数:40〜50年
点検時期:10~20年
補修費の目安:8,000~1.5万円/㎡

・棟瓦(むながわら:屋根の頂上に使用される瓦)
点検時期:10~15年
補修費の目安:8,500~1.9万円/㎡

・漆喰(棟瓦を守るために塗り込んでいる材料)
点検時期:7~10年
補修費の目安:5,000~7,000円/㎡

・ガルバリウム鋼板
耐用年数:25〜35年
点検時期:15~20年
補修費の目安:5,000~1万円/㎡

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まとめ

洋瓦は見た目のオシャレさ以上に、耐久性やメンテナンス面でも優れた屋根材といえます。材質や形状によりさまざまな種類がありますが、いずれにしろ住まいの外観を華やかで個性的な表情を演出し、イメージを一新させる魅力があります。洋瓦への葺き替えを検討されたいのなら、ぜひナサホームへご相談ください。ご要望と住まいの現況に合わせたプランをご提案させていただきます。