リラックスできて衛生的、「木の壁」をつかった内装リフォーム

壁紙や土壁、砂壁と並んで壁材としては比較的一般的な木の壁。 温もりある木目の壁紙は、住まいの空間をほっと落ち着ける上質なものに変えてくれます。では、この木の壁を住まいの内装に取り入れようと思った際にはどのよう点に注意すれば良いのでしょうか。木の壁が向いている部屋の種類や、壁の材質の選び方とそのメリット、リフォーム前に抑えておきたいチェックポイントなどを交えながら詳しく解説してまいります。


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木の壁の魅力とは

壁を木材にすることの魅力

木材を使った壁紙の最大の魅力は、室内の雰囲気をより品よくおしゃれに見せてくれること。木の壁を用いるといってもその使い方は実に多様で、お部屋の壁全体を木の板で作る場合もあれば、腰壁のように使って上部を塗り壁や壁紙などと切り替えるという方法も有用。また近年では、部屋のどちらか1方向の壁を木材のものにして、アクセントウォールのような効果を演出するというのも人気となっています。
また、木の壁は他の壁材にはない、いくつかの優れた機能を有しています。

■調湿効果
木材には調湿効果がありますので壁紙として使用することで、室内の湿度が高い時には余分な水分を壁が吸収して室内を快適に保ってくれます。また反対に、部屋の湿度が低い時には壁内の水分を放出してくれるのです。

■防音効果
専用の防音設備と比べれば機能は低いものの、木の壁には音の反響を抑える効果がありますので、静かに休息を取りたい寝室になどに使うのもおすすめ。ただし木の壁に強く物を当てた場合などは、かえって音が響いてしまうこともありますのでご注意を。

木材を用いた壁材の種類

木の壁にはその形状や木材の処理の仕方によっていくつかの種類が存在します。

■羽目板
無垢材を使用した長方形の板材です。杉や檜、タモ、松など木材そのもの風合いが楽しめるのが魅力です。また羽目板は一枚一枚の木目が異なるため組み合わせることで個性的で美しい模様を描き出すことができます。

■集合材
羽目板のように1枚の無垢材ではなく、複数の木材を接着剤などで組み合わせて1枚の板にしたものが集合材。無垢材にはない木目の表情が見られます。

■化粧合板
銘木と呼ばれる美しい木目の板を薄く削り、土台となる板に貼り付けたものが化粧合板です。目のそろった美しい木目を楽しめますが、土台の板などの素材次第では、調湿効果が期待できないこともあります。化粧合板にも集合材のものが存在します。

■ブロック壁材
木材をブロック状に加工したもので積み木のように重ねて壁や真仕切りを構築するというもの、遊び心のある凹凸のある面を楽しむことができます。

■OSB
配向性ストランドボードと呼ばれる木片を接着剤で熱圧着された内装用パネルです。本来は構造用に作られたものですが、その独特の風合いからインダストリアルな住まいの内装材として使用されることもあります。

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木材を使った内装リフォーム前に確認したいこと

木の壁を住まいに使うデザインアイデア

■木材の貼り方でイメージを変える
無垢の淡い色味の木材などを壁に使用した場合や、木目の活かし方によってはお部屋を広く見せる効果の演出が可能です。壁板を縦方向に重ねて貼れば空間に高さが、横方向に向けて貼れば奥行きが生まれます。また、斜めに貼ればリゾート感のあるおしゃれな雰囲気となります。さらに、木という天然の素材を日々目にすることでやすらぎの効果が得られ、お部屋で過ごす時間がリラックスしたものなるともあります。

■ナチュラルな雰囲気が好きなら無垢材&床・天井もトータルにコーディネート
ログハウスのような落ち着いたナチュラル&シンプルな内装にする場合は無垢の壁材を使用し、思い切って床や天井の材質も木材のものにしてみましょう。

■デザイン性を重視するなら複合材
ナチュラルな雰囲気を出すのであれば無垢材が最適なのですが、アンティークな雰囲気を出すのであればヘリンボーンなどの模様を表現できる複合材の使用がおすすめ。また、アクセントウォールのように使用する場合は、部屋の1方向のみに木の壁を使用し、それ以外の壁は白などのシンプルなものにするのが最適です。

■汚れを防ぐなら腰壁として使用する方法も
小さなお子様やペットがいるご家庭で、壁をきれいに保ちたいという場合は、木の壁を腰壁のように使う方法もおすすめです。こちらは過去のナサホームマガジンでも詳しくご案内しておりますので是非併せてご確認ください。

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リフォーム前に確認したいチェックポイント

数々の利点がある木の壁ですが、リフォームに取り掛かる前にはいくつか注意しなくてはならない点があります。

■マンションの場合は制限がかかる場合も
床面積が100㎡を超える高層階のマンションでは、内装制限によって天然の木材が使用できないことがあります。そのためマンションでリフォームを検討される方は、まずはマンションの規約をご確認いただき、リフォーム会社にご相談ください。

■窓のある壁は要注意
窓のない壁面に木の壁を作るのは比較的容易なのですが、窓枠がある場合はこの部分に壁面やドアがある場合は、どうしても枠の部分に凹凸ができてしまいますのでこの部分の継ぎ足しが必要となります(ただし、施工にはそれほど費用や日数がかかるわけではありません)。

■メンテナンスは定期的に
天然の木材を使用した壁材の場合、湿度によっては膨張したり反対に乾燥しすぎて反り返ってしまうことがあります。これらを放置すると、壁材が割れたり劣化を起こしてしまうことがあります。また、ごく稀にですが環境によってはシロアリやカビが生えてしまうこともありますので、定期的に壁材の様子を確認してメンテナンスをしてあげるようにしましょう。

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木の壁が人気の理由&リフォーム費用

近年木材を使った内装材が見直されているわけ

リフォームを検討されるお客様の中にも近年、内装材に木材を選ぶ方が増えてきています。その理由一つとされているのが、木材のもつさまざまな効果。

■健康に関する効果
無垢材などはシックハウスなどの原因となるホルムアルデヒドなどの薬品を使用しておらず、またその調湿効果によって住まいの中にカビの発生を抑えてくれることから、小さなお子さまやご高齢の方がいらっしゃるご家庭にとって、安心材料の一つとなります。

■心理的効果
木材の発する香りや木材を日々目にすることによる精神的なリラックス効果。
日々、精神的なストレスの多いお仕事から帰るビジネスマンにとっては住まいそのものが癒しを与える清涼剤の役割を果たしてくれることもあります。

■経済的な役割
特に日本産の木材を使った建材を選ぶ場合、日本の林業の発展・地産地消に貢献できる他、木材という形でCO2を長くとどめておけるという環境配慮の側面から木の建材を選ぶという方も増えてきうています。

木の壁を使ったリフォームにかかる費用

リフォームによって木の壁を住まいの中に作る際に最も気になるのはその費用。
しかしながら、木の壁を使用する場合は木材の質によってそのコストは大きく変動してしまいます。本来であればリフォーム会社に見積もりを依頼するのが最も適切な費用を算出できる方法なのですが、こちらでは参考として一般的な複合材の木のパネルを使用した場合の費用をご紹介ます。

パネルの費用:5,000~10,000円㎡
施工費用:4,000〜8,000円㎡

この費用感で8畳の部屋の4隅を全て木の壁とした場合、総額として25万円ほどとなります。

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まとめ

美観という面でも、リラックスという面でもメリットの多い木の壁。
ナサホームとしてもおすすめの建材ではありますが施工前にはいくつかの注意点に関してもしっかりと理解しておく必要があります。ナサホームではこれまで数多くの木の温もりを生かした住まいのリフォームを手掛けてまいりました。その経験と豊富な建材の知識を活かし、皆様の住まいやご家族様の思いにピッタリ応える提案を行ってまいります
落ち着いた風合いの木の壁に囲まれた、お住まいへのリフォームを検討中の方は、ぜひ私たちにご相談ください。