ずっと長く住み続けるための、木造リフォームのすすめ

一戸建ての木造住宅に住んでいると、築年数を重ねるごとに老朽化していくのは避けられません。費用を抑えて、愛着のある住まいにこれからも長く住み続けるにはリフォームという選択肢が大きなポイントになるでしょう。 今回の記事では、古い木造住宅のリフォームをすることのメリットについて詳しく紹介してまいります。


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木造住宅のリフォームで何ができる&何がしたい?


長年住んできた住まいを、リフォームしてさらに住み続けることは可能です。古い木造住宅をリフォームする場合、何ができて、どんなことに注意すればいいのかを理解した上で進めていきましょう。

木造住宅のリフォーム&リノベーションではどんなことができる?

■外観を変えられる
築年数が経過した分、外観にも古さを感じるものです。外壁や屋根を以前とは違う素材、デザインに変えれば印象も一新するでしょう。
■間取りや設備を一新できる
家族構成の変化に伴い、間取りに変えたり、設備は取り換えたり増やしたりできます。例えば次のように変えられます。
・構造部の躯体だけを残して、間取りを一新させる
・部屋を合体させて広いLDKにする
・ベッドが置けるよう和室を洋室する
・トイレ、洗面所、ミニキッチンを増設する
■バリアフリー化できる
長く住むことを考えた場合、住む人の高齢化や身体的機能の低下した場合でも、安心して暮らせることが大切です。
門から玄関扉までの玄関アプローチや室内の段差をなくしたり、廊下やトイレ、浴室の手すりを設置したり、車いすに対応した設計にするなど、将来を見据えたバリアフリー化ができます。

木造住宅をリフォームする場合の注意点

■間取り変更に制限がある場合も
ツーバイフォー工法で建てられた木造住宅は、壁で家屋を支えているため取り除けない壁があります。間取り変更の自由度が制限される可能性があります。
■劣化が酷いと費用がかさむ 
土台、柱、梁、そして天井裏が、雨漏りなどが酷くて予想外の劣化やシロアリによる腐食が進行している場合があります。
こうした構造部分の修繕には大規模な工事が必要となり、費用がかさみます。

そもそも何のためにリフォームするのか考えよう

住宅にも寿命があり、外壁や屋根、水廻り、住宅設備などの経年劣化は避けられません。
何のためにリフォームするのかを考えますと、それは「愛着ある我が家に安全で快適に住み続けるため」であり、それには経年劣化する箇所をこまめにメンテナンスすることが大切です。
先ほど、木造住宅のリフォーム&リノベーションでできることをお伝えしましたが、さらに建て替えと比べることで、リフォームする意義が鮮明になってきます。
◉建て替えより費用が安い
外壁や水廻りなどの部分的なリフォームでも、住まいの安全性や快適性はアップします。たとえ間取りを変更するなどの大規模な工事であっても、建て替えよりも費用を抑えられます。
◉仮住まいしなくてもいい場合も
古い住まいを解体した後に新築で建て替える間は、借り住まいを用意しなければなりません。部分的リフォームなら暮らしに支障がないのなら借り住まいの必要はありません。
◉固定資産税の節税対策になる
建て替えにより固定資産の評価額が上がるため、固定資産税も上がります。
しかし、部分的リフォームなら固定資産税は変わりません。ただし、大規模なリフォーム工事を行うと評価額が上がる場合があるので、事前の確認をしておきましょう。
◉工事内容によっては申請手続きの必要がないことも
建て替えには建築確認申請や登記手続きなどの申請が必要となり、時間もお金もかかりますが、リフォームを行う際には、工事内容によってこうした必要なくなることもありますので、リフォーム業者に確認をとってみましょう。。

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木造住宅のリフォームは築年数に応じてかわる!?


住まいを構成する柱や梁などの基礎構造物から、外壁、屋根、キッチンやユニットバスなどの住宅設備に至るまで、全てに耐用年数があります。
リフォームをするきっかけの多くは、それらの老朽化や劣化ですが、雨漏りなどの急なトラブルで気がついた時はかなり進行している場合が多いのです。
住まいを維持していくには老朽化する前にリフォームに着手するのがポイントといえます。

木造住宅の寿命とリフォームの目安

木造住宅の平均寿命は約65年とされていますが、経年によりどのようなリフォームが必要になるのかを見ていきましょう。
■築5~10年
住宅設備の中でも耐用年数が短いのは使用頻度の高いガスコンロ。
また、フロアタイル、クッションフロア、畳などの内装材なども張り替えのタイミングが早くきます。
いずれも早い段階なら、軽微な補修で済み、費用も抑えられます。
■築10~15年
水廻り設備の付属品や目地材、パッキンなどの劣化が出始めるのは築10年を過ぎた頃から。便座やウォシュレットもそうです。
また、雨どい、ベランダ、外壁材、屋根材などのコーキング材に破損や剥離が見られるようになります。
■築15~20年
水廻り設備そのものが耐用年数を迎え、システムキッチンやトイレなどの交換リフォームが必要となるでしょう。また、フローリングの張替えも検討することをおすすめします。
■築20~30年 
比較的耐用年数が長い浴室のリフォームが必要となる頃です。システムバスで浴室暖房乾燥機があれば少し大掛かりなリフォーム工事となります。
家族構成にも変化がある頃なので、バリアフリー化や建具の取り替え、間取りの変更も必要となるかもしれません。
■築30年~
築30年を過ぎると部分リフォームというよりも、家の基礎、土台部分の補修も含めてフルリフォームを考えたほうがいいでしょう。

リフォームで寿命は延ばせるの?

こまめなリフォームを施していけば、木造住宅は築80年以上住むことが可能と言われています。どのような点に注意すれば住まいの寿命を延ばせるのでしょうか?
◉建築材料などの素材にこだわる
リフォーム時に使う建築材料をなるべく安くすることはできますが、その分、劣化しやすいことは避けられません。
耐久性の高い素材を使えば、長期間の使用でも耐えられるので住まいの寿命はそれだけ延びることになります。
◉清掃と点検
住まいの耐久性を低下させる大きな原因は「水分=湿気」なので、水廻りの清掃・換気は大切です。清掃の際に水漏れはないか、カビが発生していないか点検しましょう。
さらに、湿気の溜まりやすい屋根裏、床下の点検、外壁や屋根からの雨漏りはないかもこまめに点検しておきましょう。特に湿気が原因で発生する木材腐朽菌はとてもやっかいで、腐食の進行を促し、住まいの構造部分にダメージを与えるので注意が必要です。
◉定期的なメンテナンス
先にお伝えした耐用年数を気にかけ、定期的にメンテナンスを行い、劣化を防ぐことが住まいの寿命を延ばす大切なポイントになります。

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木造住宅のリフォーム費用って高いの?


末長く愛着のある我が家に住むためのリフォーム費用はどのくらいになるのかを調べてみました。

木造住宅のリフォームにかかる費用の一覧

所有している土地で建て替えた場合の平均住宅額は3,055万円(国土交通省の「2020年度 住宅市場動向調査報告書」)です。それと部位別のリフォームの費用を比較してみましょう。
・キッチンリフォーム:70万~100万円
・浴室リフォーム1坪タイプ:70万~150万円
・洗面所、脱衣所:20万~50万円です。
・トイレ:20万~50万円です。
・リビング・ダイニング間取り変更:100万~400万円
・外壁:100万~150万円です。
・屋根葺き替え:150万~300万円
・バリアフリー:50万〜300万円
・床、壁、屋根断熱施工:240万~500万円
総費用:800万~2,000万円
工事の規模や設備のグレード等により費用は変わってきますが、建て替えよりも、リフォームのほうが費用を抑えられるのが一般的です。

ナサホームの施工事例

■木造2階建て築60年の全面改装工事
建て替えかリフォームかで悩まれていましたが、思い入れのある家を全面改装することに。基礎と軸組みだけを残し全て解体、古い家のため、解体してみて発見できる事がたくさんあります。

この施工事例の詳細はこちら

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まとめ

木造住宅のリフォームは、住む人のライフスタイルに合わせた間取りへの変更や住宅設備の一新、バリアフリーへの対応ができます。建て替えよりもコストを抑えられるケースが多いのが魅力です。愛着のある住まいにこれからも住み続けるためにも、リフォームを検討されてはいかがでしょうか。プロに相談してみたいと思われましたら、ぜひナサホームまでご連絡を。豊富な実績をベースに、最適なリフォームプランの提案をさせていただきます。