使い心地は? 便利さは? 床用コンセントリフォームについて

便利な家電が数多く登場し、コンセントの必要性が増えている現代。在宅勤務により、自宅に仕事用スペースを設けたいという話もよく耳にします。コンセントの数が足りない、使いたいところまで延長コードが届かないとお悩みの方はいませんか。今回は、便利な床用コンセントの増設リフォームについてご紹介しましょう。


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床用のコンセントはどのようなもの? メリットは?


「床用コンセント」は、床に設置されたプラグの差込み口を指します。床にあると、どのような利点があるのでしょうか。

床用コンセントとは?

床用コンセントには、大きく分けて「収納型」と「ポップアップ型」の2種類があります。
■収納型
プラグが床下に収納されており、フタを開けてコンセントを差し込むタイプ。
使う度にフタを開け閉めする必要があります。見た目を重視したい、たまにしか床下コンセントを使わないという方におすすめです。
■ポップアップ型

必要なときに床下からコンセントが飛び出してくるタイプ。
コンセントにプラグを差し込みやすく、使い勝手が良いのがメリットです。日常的に床下コンセントを使いたい方におすすめです。

床用コンセントを設置するメリットとデメリット

あると重宝しそうな床用コンセントですが、メリットがあればデメリットもあります。きちんと理解した上で、どのように使用したいか、本当に必要かを検討しましょう。
■床用コンセントのメリット
延長コードがなくても使いたい場所で電化製品を使えます。ダイニングテーブルで卓上ホットプレートやたこ焼き機を使いたいとき、ダイニングやリビングでパソコンを使用するとき等にも便利です。
使わないときは床に収納できます。延長コードやタコ足配線よりも見た目がスッキリとして邪魔になりません。

■床用コンセントのデメリット
使用中につまずきやすいというリスクがあります。床用コンセントのタイプによりますが、床からコンセントが飛び出した状態、もしくは床面の蓋が開き、へこんだ状態になるため、気付かずに歩くと怪我をする可能性があります。あまり人が通らない場所に設置するとよいでしょう。
また、床用コンセントを設置するには床下にも電気配線を通す必要があり、設置費用が壁用コンセントより高くなります。

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後付けでリフォーム可能、床から電源を確保しよう


便利な床用コンセントを後付けすることはできるのでしょうか。配線や見た目など、気になるところを調べてみましょう。

床用のコンセントは後付けできる?

リフォームで床用コンセントを増設することは可能です。
コンセント増設工事の方法には「分技」、「直繋ぎ」の2種類があります。コンセントが必要な電化製品の電力が100Vか200V以上かによって施工方法が異なります。
・100V未満のものを使用目的にした増設
現在使用中のコンセントから配線を分技して、コンセントを新たに設置できます。作業時間は1時間ほどで比較的簡単です。
・200V以上の電力が必要な場合
分電盤から直繋ぎで電気配線を新設します。分技するより時間がかかり、費用もかさみます。
床用コンセントの増設は、上記の工程に加え、床に穴を空け、配線を引く必要があります。
また、配線を収納するための二重床「OAフロア」に住まいをリフォームして、床用コンセントを設置する方法もあります。本来の床の上にフロアパネルを敷いて床を二重構造にし、元々の床とパネルの間にできた空洞部分に配線類を収納します。

床用コンセント施工方法

床にコンセントを増設する方法の中で、よく利用される2通りの方法をご紹介します。
■床材に穴を開ける
床用コンセントは、一般的なフローリングの床ならほぼ取り付けられます。クッションフロア、畳などは例外もあるので、リフォーム会社に確認してください。
・まず、床材を開口します。床材の下地がない場所でコンセントを取り付けられるスペースがあればOK。
・次に、配線を繋ぎ、コンセントを設置します。特別な下地や専用のボックスが必要ないタイプの床用コンセントがあるので、それを利用します。

■OAフロアの場合
OAフロアに取り付けられるタイプの床用コンセントを選びます。OAフロアにも床用コンセントを取り付けられるものとそうでないものがあります。
・一般的にフロアパネルとフロアパネルの合わせ目の開口部に、床用コンセントを取り付けます。フロアカーペット等の仕上げ材を床用コンセントに合うようにカットし、ケーブルを床用コンセントに接続します。
・床用コンセントをフロアパネルに入れ、取付用ビスで固定します。

賃貸のマンションにお住まいの場合は、管理会社に連絡をし、床用コンセントを増設しても良いか事前に確認しましょう。

コンセントの設置は電気工事が必要、必ずプロに連絡を!

前述したコンセントを増設するには電気工事士二種の資格が必要です。資格を持っていない方はDIYではできませんので、必ず専門のリフォーム会社に頼みましょう。

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床用コンセントのリフォーム費用はどのくらい?


コンセントの増設・交換をする工事は4種類あります。
・コンセントの新設:2万〜3万円
・挿し込み口の交換:0.7万〜1万円
・配線の変更(交換・分岐・延長):1万〜2万円
・コンセントの電圧切り替え:0.4万〜3万円

床用コンセントのリフォーム費用

コンセント増設工事の費用相場は次のようになります。
■スイッチや既存コンセントから分技する費用:2万〜3万円
さらに2、3本増設したい場合は、プラス約0.5万円/本が施工費用に追加されます。
■分電盤から配線を引く費用:3万〜4万円
2、3本多く必要な場合、プラス約0.5万円を上乗せされる場合が多いです。
■床面コンセントを増設する費用:3万〜4万円
上記の費用に加え、床に穴を空ける費用とコンセント本体価格、合わせて1.5万〜2万円が必要です。さらに配線を引く費用が1.5万〜2万円となります。

他にもある?コンセントの増設方法

コンセントの差し込み口が足りなくて延長コードや電源タップを利用した「たこ足配線」にしてしまうと、ブレーカーが落ちたり火災の原因になることもあり推奨できません。できればコンセント自体を増やすほうが安全です。
■より簡単にコンセントの差し込み口を増やしたい
6個口とか10個口の電源タップを使えばコンセントを簡単に増設できます。
電気機器が多く集中するパソコンの周辺、テレビ・録画機器周りなどに有効です。ただし使用できる電気量は変わらないので消費電力の大きい家電、例えば電子レンジなどを使う場合は、配線の電気容量を超えないか確認しましょう。
■コンセント増設のタイミング
コンセントの増設は、壁や床のリフォームと合わせて行うと効率的です。
壁に穴を開けて配線を延長する増設工事の場合は、合わせて壁紙の張り替えなどを行うと仕上がりがきれいになります。またこの機会にアクセントクロスなどを用いたリフォームも行えば、住まいの内装も自分好みに変更することができます。

参考:ナサホームマガジン
コンセントが足りない!増設費用や設置場所など、コンセント増設のポイント

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まとめ

わざわざ工事をしてコンセントを増やすのは面倒に感じる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、床用コンセントを増設すれば配線がスッキリする上に、火災の危険性を軽減できます。今後家電が増えた際の余力にもなります。思った以上に快適に暮らせるようになったというお声も少なくありません。ご興味がおありの方は、一度ナサホームにご相談ください。