瓦屋根から軽くて丈夫なガルバリウムに葺き替えるためには?

ニュースで地震の映像などを見て、瓦屋根の家の被害が気になっている方もいらっしゃると思います。屋根瓦の葺き替えを検討されているなら、この際、「軽くて丈夫なガルバリウム」を候補にされるのもいいかもしれません。この記事ではガルバリウム鋼板の特徴や葺き替えのポイントなどをまとめてみました。


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屋根は、瓦とガルバリウム鋼板のどちらがいいの?


ガルバリウム鋼板は、機能的でデザイン性も高いと注目を集めている人気の外装建材です。日本の家屋で長い間使われている瓦と比較するとどうなのでしょうか。それぞれのメリットやデメリットを通して考えてみましょう。

屋根瓦のメリットとデメリット

〔メリット〕
◎耐久性が高い
土で作られた瓦の耐久性は最大のポイント。色あせなどもほとんどありません。
◎断熱性が良い
瓦屋根は屋根の下地と瓦の間に空気層があるので、ペアガラスのような効果で外の熱が直接伝わりにくくなっています。湿気がこもりにくく、冬の結露も起きにくいのが特徴です。
◎遮音性が良い
トタン屋根だと強く打ち付ける雨の音が気になります。しかし瓦は素材が土なので、音を吸収してくれます。

〔デメリット〕
◆耐震性に不安がある
地震では屋根が重いほど家屋の揺れは大きくなることがわかっていますが、だからといって一概に瓦が地震に弱いとは言えません。屋根の重さを考慮した構造計算が行われて建てられていたり、補修で増強されていれば安心なのですが……。
◆費用が高くつく
新築時の初期コスト、葺き替えでは「瓦屋根は高い」というのは確かです。ただ、耐久性が高く、メンテナンスもほぼ必要がないので長期的に見れば元は取れると考えられます。

そもそもガルバリウム鋼板とは?

今から50年ほど前に米国で開発された金属素材で、略称は「ガルバ」。アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%から成る金属板の建材です。屋根の他、外壁などにも使われています。
アルミニウムの耐食性と亜鉛の防食作用・自己修復作用によって、耐用年数が長く金属なのにサビにくいなどの特徴で人気があります。最近ではマグネシウムを加え、さらに耐久性を向上させた次世代ガルバリウム鋼板「SGL」が主流になってきています。

ガルバリウムの鋼板のメリット・デメリット

〔メリット〕
◎耐用年数が長い
同じ金属鋼板のトタンと比べ3~6倍の長寿命(10~20年)といわれます。さらに10~15年を目安に塗装メンテナンスをすればより長く使うことができます。
◎錆びにくい
トタンやアルミなど、他の金属素材の建材と比べるとサビに強い特徴を持っています。
◎耐震性
ガルバリウム鋼板は厚みがとても薄く(約1mm程度)、軽くて丈夫なので耐震性に優れているといえます。
◎熱反射率が良い
トタンと比べ、太陽熱の日射熱反射率が高いので、特に夏場の暑さには有効といえます。

〔デメリット〕
◆初期費用がやや高め
ガルバリウム鋼板は施工時に傷つけないよう特に気を配る必要があります。また湿気対策を施すことが必要になる場合もあり、他の建材と比べ初期費用(施工コスト)がやや高くなる傾向があります。
◆錆びないわけではない
金属素材のため、まったく錆びないわけではありません。特に海に近い地域では塩害への注意が必要です。
◆メンテナンス費用が高め
耐久性が高いとはいえ定期的なメンテナンスは必要です。ガルバリウム鋼板は再塗装の難易度が高いなど、その特性上、コスト高の傾向になります。

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ガルバリウム鋼板の屋根に葺き替えるためには?


ガルバリウム鋼板に葺き替える際の工法や工事に適した時季などをご紹介します。

ガルバリウム鋼板の葺き替え方法

<横葺き>
屋根の流れに沿って横方向に張る工法です。複雑な屋根でも施工できることや、断熱材一体型で断熱性と防音性に優れた製品があるので、リフォームの際には横葺きが主流です。

<縦葺き>
屋根の流れに沿って縦方向に張る工法です。昔の金属屋根はほぼ縦葺きでした。工事費用が安く、工期が短いのが特徴です。

<瓦調葺き>
和風の住宅にもなじむ瓦調のデザインのガルバリウム鋼板を使う方法です。瓦のイメージを残したうえで屋根を軽量化でき、耐震性能の向上にもつながります。ただし瓦に比べてコストは割高になります。

<折板(せっぱん)葺き>
折り曲げて波型に加工した屋根材を直接葺いていくので、野地板がいらず、工期の短縮にも対応した工法です。強度が高く耐火性に優れている特徴があります。

屋根の葺き替えに適した時季は?

葺き替え工事は80㎡前後の屋根で1週間から10日程度かかります。屋根をいったん剥がすので、天候が崩れやすい季節は避けたほうがいいでしょう。
6月~9月は梅雨や雷雨、台風などが予想されます。また夏場の酷暑は屋根の上で工事をする人たちにとっても辛い時季です。太平洋側の地域では12月と1月は雨が少なく、葺き替えに適した時季といえます。

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壁の塗り替えに必要となる費用はどのくらい?


内壁・外壁それぞれの塗り替えの費用の目安をご紹介します。

内壁(室内壁)の塗り替え費用の目安

壁1面を塗り替える費用相場は1.5万円程度(10㎡)です。カビが発生している浴室だと、2.5万円以上かかることも。また、家具の移動や足場が必要な場合は追加料金が発生することもあります。

<室内壁塗装の費用相場例>
・居室、廊下等の塗装(100㎡):7万〜12万円
・浴室、台所等の塗装(50㎡):5万〜8万円
・下地パテ処理(100㎡):4万〜8万円

■外壁の塗り替え費用の目安
外壁塗装の工事費用の目安は次のとおりです。
・100㎡(約30坪):60万~100万円
・130㎡(約40坪):80万~130万円
・170㎡(約50坪):100万~160万円
・200㎡(約60坪):120万~200万円
同じ面積で費用の目安に幅があるのは、建物の形状による塗装面積の差、使う塗料、外壁の状況による塗装方法の違い、施工単価などによるものです。まずは見積もりを依頼し納得のいく説明をお願いしましょう。

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まとめ

内壁・外壁ともに、周期的で適切な塗り替えが家を長持ちさせるのに大事なことをご説明しました。また、塗り替えはDIYではなかなか難しいので、まずは信頼できる専門業者のアドバイスを受けられることをおすすめします。ぜひお気軽にナサホームにお声掛けください。お待ちしております。