より使いやすいキッチンへ!キッチンの移動リフォームのポイント

住まいの中でも特に家事動線が重視されるキッチン。炊事を行う方の体の動きや、家族構成などによっても使い心地は異なる場所ですので、新築時に設えたキッチンや中古住宅に備え付けられていたキッチンが「使いづらいな…」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。 そんな時に、キッチンをより使いやすくするリフォーム方法として候補に上がってくるのがキッチンの移動。しかし、キッチンの移動は簡単にできるものなのでしょうか。 本記事では、キッチンを移動する際に必要となる工事や注意点、費用などに関して詳しく紹介してまいります。


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キッチンを移動するために必要なこととは?


キッチンの移動には、意外と大掛かりな工事が必要になるもの。リフォーム。リノベーションをした後に「費用が予想以上にかかってしまった」「思ったような使い心地にならなかった」と後悔しないように、まずはキッチン移動の際に考慮しておきたい事項をしっかりと認識しておきましょう。

キッチンの場所を変えるメリット

キッチンの場所を変える方法には、同一室内でキッチンユニットのレイアウトを変える方法と、キッチンのある部屋自体を変える方法があります。

キッチンのレイアウトを変更するメリットとしては、生活動線の効率化ができる点が挙げられます。また、対面型のキッチンに変える場合は、リビングに向いてレイアウトを変更できるため、こどもなどの様子を見守りながら家事をすることができます。

キッチンのある部屋自体を変える場合、こちらも生活動線の改善が主なメリットとなりますが、こちらは2階にあったキッチンを1階に据え、さらに生活に必要な設備をリビング周辺に集めることで、居住スペースを縮小する際など、よりコンパクトな動線を求める方などにおすすめです。

キッチンの場所(レイアウト)を変える場合

壁に据え付けらえたキッチンをアイランド型やペニンシュラ型のものにレイアウト変更する場合に考慮したいのは、電気配線やガス管、給排水管やダクトが移動できるかという点と、レイアウト後に十分なスペースが確保できるかという点。

■ダクト・配管の移動
ダクトなどの移設ができない場合は、天井や床を一旦撤去して配管するスペースを確保する必要が生じます。また、移動後にも配管などがむき出しになってしまう場合は、これらを隠すための内装工事が必要となります。これらは、リフォーム業者などプロの目で判断する必要がありますので、依頼の前にリフォーム会社に連絡し、現地調査をお願いしましょう。

■導線を確保するためのスペース

対面型のキッチンにした場合、料理や配膳、お皿洗いなどの動線を考えた場合、1人での作業を想定するなら、調理スペースの幅が100〜110cm程度、夫婦や子供と一緒に調理をするなら、120cm以上は確保しておきたいもの。
また、ダイニングテーブル周りも。椅子をひくスペースとして、テーブルと椅子の後方に80cm程度のゆとりを持たせられるかどうか確認しておきましょう。
また、調理をする方の体格に合わせた調理台が置けるか、冷蔵庫やシンク・コンロの間にスペースが取れているかにも注意が必要。一般的に、冷蔵庫・シンク・コンロを結ぶ三角形の変の憧憬が510cmになると、作業がしやすいと言われます。
実際に、キッチンのレイアウト図などを作って配置を考えてみましょう。

キッチンの場所を変える場合

キッチンのレイアウトを変える場合もある程度の工事が必要となりますが、キッチンを別の部屋や階下・階上に移す場合はさらに大掛かりな工事が必要となります。

キッチンを他の部屋に移動させる場合もレイアウト変更と同じく、電気配線・ガス管・給排水管・ダクトなどの移設が必要になります。移動先となるお部屋の壁や床下に、ガス管・給排水管などを通せるスペースがあるのか、また天井にダクトを通せるのか、こちらもリフォーム業者の調査を受けておきましょう。

また、階を跨いだ移設先を考えるのであれば、既存のキッチンの真上もしくは真下に新しいキッチンを移動させると、配管類の移動距離が最小限となりますので、費用を抑えることができます。とはいえ、同じフロア内の別の部屋に移動する場合よりは高額な工事費用となってしまいます。

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キッチンの移動リフォームはどのようにして行うの?


では、実際にキッチンのレイアウトを変更もしくは場所を変更する場合、どのような工程で工事が進むのでしょうか。

キッチンの移動方法

■既存のキッチンの撤去
まずは現在のキッチンを撤去し、新しいキッチンを設置するための準備を行います。

■配管・ダクト工事
キッチンを移動させるため、壁や床・天井を撤去し、配管移設・電気工事・ダクト移設を行います。

■床の張り替え
床下にある配管工事のために撤去した床を再度張り直します。

■天井の張り替え
天井裏に設置されている、換気ダクトを移設するため撤去した天井を張り直します。

■キッチン設置
事前に計画したレイアウトに合わせてキッチンを設置し、配管・ダクトの接続を行います。

■クロスの張り替え
既存のキッチンが壁に据え付けられていた場合は、撤去したあの壁面にクロスを張り、内観を整えます。

既存のキッチンは流用できるの?

「既存のキッチンを流用してレイアウトのみ変更したい」というお客様も稀にいらっしゃいますが、これはおすすめしません。
理由としては、レイアウトの移設に際して新しいキッチンを設置したとしても、既存のキッチンの撤去や処分費用を考えるとそれほど大きなコスト削減にならず、また使い続けたキッチンは多くの場合、経年劣化が見られる状態であり、せっかくレイアウトを変更したのに、近い将来キッチンのユニットそのものを、交換しなくてはならない可能性があるといった点が挙げられます。

キッチンのレイアウトや場所変更を行うのであれば、思い切って新しいものを選び、キッチン全体の内装も含めて、雰囲気や使い勝手を一新してしまうのがおすすめです。

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気になるキッチン移動のための費用はどのくらい?


では、キッチンのレイアウトや場所を変更することを考えた場合どれくらいの費用が必要になるのでしょうか。

キッチンのグレードによって費用は異なる

■壁に据え付けているキッチンを対面式のキッチンにする場合:100万〜150万円
■壁に囲まれたキッチンを対面式のキッチンにする場合:150万〜200万円
■キッチンを他の部屋や階上・階下に移動する場合:200万円以〜

上記は、工事にかかるおおよその費用です。
また、レイアウト変更や移設するキッチンのグレードによって最終的な費用は増減します。特にシステムキッチンや人工大理石、オールステンレスのキッチンなどを選んだ場合、最終的な費用が300〜400万円近くになることもあります。

これらは事前調査を依頼したリフォーム業者に合わせて見積りを作成してもらうようにしましょう。

ナサホームの施工事例

■キッチンの位置を移動し、開放的になったリビングダイニング

キッチンの位置を大幅に変え、開放的なリビングダイニングになりました。元々キッチンのあった場所は、フリースペースに。床には朝日ウッドテックのアネックスNTホワイトマロンを施工し、明るくなりました。

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まとめ

キッチンのユニットだけでなく、壁や床・天井などを含めた工事が必要となるキッチンの移動。予算を立てて、無理なくリフォームを行うためには、事前の計画とリフォーム業者への現地調査依頼、正確な見積作成が不可欠です。
ナサホームは、年間87,50件以上のリフォーム実績を誇り、キッチンはもちろん、さまざまな水回りのリフォームも数多く手掛けてまいりました。
その実績の中で培った技術と、提案力を活かし、お客様と共に理想のキッチンを実現するため、共に考え提案・施工を行っております。
キッチンの移動、使い勝手の向上をお考えの際は、ぜひ当社までご相談ください。