リビングから続く和室の使い勝手は?メリット&デメリット・施工例のご案内

リビングの横や一角にある和室。建売の住宅などでは人気の高い間取りですが、実際にはどのように使われるのでしょうか。現在の私たちは、フローリングの上に暮らす西洋式の暮らしが一般的となりつつありますが、和室にも独自の利便性や快適さがあるものです。 リフォームや家づくりの際に、頭を悩ますことの多い「和室を作るべきか否か」という問題について、使い勝手や費用、実際にリビング横に和室を作るための具体的な方法などについて、詳しくご紹介してまいります。


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リビングの隣の和室は便利?


オープンな形や間仕切りで区切られるような形で設けられることが多い、リビング横の和室。でもこのスペースは本当に便利なものなのでしょうか。それぞれのメリット
デメリットから考えてみましょう。

リビング横に和室を設けるメリット&デメリット

リビング横の和室のメリット
1)家事室・作業スペースに使える
リビングは家族がくつろぐ場所ですので、家族の多くが出入りします。こうしたスペースでは洗濯物を畳んだり、アイロンをかけたり、赤ちゃんの面倒を見たりといった家事や育児を落ち着いてするのはなかなか難しいもの。リビング横に和室があるとこのスペースを家事のための場所と位置づけられるので、作業を行う方のペースで家事をこなすことができます。また引き戸などで開閉できる場合はこのスペースに、家事のための道具を収納しておくとリビングがすっきりと片付きます。

2)不意の来客時などに使える物置部屋として
不意のお客様をリビングにお通しする場合などに普段置いている荷物を移動させるためにもリビング横の和室スペースは便利。段差の少ない和室は一時的な避難場所として、サッと荷物を移動できるのもメリットです。

3)趣味やくつろぎのスペースに
リビングでくつろぐ場合は、椅子やソファに腰掛けることがほとんどですが、和室のスペースがリビング横にある場合は、ゴロリと横になって時間を過ごせるのも大きなメリット。
この快適さを利用して、趣味の道具を手入れするスペースや書斎として使用する方も多いようです。

■リビング横の和室のデメリット
1)間取りの変更はやや難しい
和室のあるリビングを設けた後でやはりリビングをつなげて一つにしたいという場合は、和室・リビングそれぞれの部屋で内装が異なってくるため注意が必要です。「思った以上に高額なリフォーム費用になってしまった」ということもあり得ますので、まずは和室を設ける前に、しっかりと将来を見据えた間取り・動線の計画を立てておくことが必要となります。

■フローリングよりややお手入れに手間がかかる
和室の畳は、匂いや汚れがつきやすいため、定期的なメンテナンスが必要。ペットや飲食物の汚れなどはシミとなってしまうことがありますし、こうした汚れがついてしまった場合は畳表の変更などのお手入れが必要となってきます。

家事や収納力UPを目指すなら和室づくりがおすすめ

こうしたメリット・デメリットがある中で、「和室を作ってよかった」とお客様が思われることが多いケースとしては、「家の収納力を高めたい」「家事を効率的にしたい」という要望がある場合。
和室の場合、押し入れや小上がりの下などに収納スペースをつくりやすく、また正座などで作業ができるため家事効率もアップ。さらに段差のない和室が実現できれば、バリアフリーの住まい作りにも貢献してくれます。

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リビングに続く和室の設け方


さまざまなメリットが考えられるリビングに続く和室。では実際にこの和室を設けようとした場合、どのようなリフォーム工事が必要になってくるのでしょうか。

間取りの変更

本格的に和室を作ろうと思った場合に候補となるのが間取りを変更する場合。
リビングが十分に広い場合は、その一角を和室として利用する方法もありますが、そうでない場合はリビングの隣にある部屋の壁を撤去し、できたスペースに和室を設けるといった方法もありますます。間取り変更は大掛かりなリフォームとなり、また費用も高額となることが多いため、信用のおけるリフォーム会社と一緒に、計画を立てながらリフォームしていくことが重要。ナサホームでは、家事動線や風通し、採光なども考慮に入れた間取り変更プランをご提供しております。

ナサホームマガジン:注意点を押さえてリフォームしましょう

間仕切りを使ってスペースを確保

大幅な間取りの変更をせずに和室を作りたい場合はリビングの一角にパーテーションや引き戸を設けるためのレーンを通して空間を区切り、仕切られた区画の一方を和室にするという方法があります。間仕切りを設けることで開閉が自由になり、ご家族様だけで過ごす場合は開放して広々とした空間を楽しみ、家事に集中したい場合や来客時には間仕切りを閉めて、すっきりとしたおもてなしの空間をつくったりと自由度高く使えるのがポイントです。

ナサホームマガジン:間取りが変えられる可動式間仕切りリフォームの魅力

小上がりを使って、リビングの一角を和室風に

手軽に和室のある空間を作りたいというのであれば、“小上がり”をフローリングの上に設えてしまうのも良い方法です。作り付けのタイプであれば、細部までこだわった仕上がりにすることができますし、既成の小上がりユニットを使うと簡単に施行ができ、また不要になれば気軽に撤去・移動ができるというのも良いポイントです。
また小上がりの下を収納スペースとして使用することもできます。

ナサホームマガジン:和室の再評価向上?リビングにつくる小上がり和室

リビングに続く和室を無くしたい場合は…

リビングに続く和室の使い勝手が良くないと感じた場合は、リフォームによって和室とリビングをつなぎ、一続きのお部屋にリフォームすることが可能です。
ただし、この場合は壁や床・天井の撤去と、内装を統一させるための工事が必要になりますので、50〜100万円程度の費用が必要となることがあります。
まずは、リフォーム業者に相談の上、本当に和室が不要なのかを相談し、見積もりを立ててもらってからリフォームを依頼するようにしましょう。

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リビングに続く和室を作る際に知っておきたいこと


リフォーム前に誰もが真っ先に気にするのがリフォーム費用と期間。さらに信頼が置けるリフォーム業者を選ぶためには、その会社の過去の実績を見るにも大切。
以下では、ナサホームがリビング横の和室を造る際のおおよその費用と事例を紹介していきます。

リビングに続く和室を設ける際にかかるコスト

■間取りを変更する場合(応相談)
間取りの変更によって和室を設ける場合は、既存の住まいの形によって、施工内容が大きく変わってきます。相場としても30万程度から100万円を超えるものもありますので、まずは、事前の調査をご依頼ください。

■間仕切りによって和室を造る場合
この場合は、間仕切りを儲ける場合の価格と、和室の内装を仕上げる費用の双方が必要となります。引き戸式のものは本体と設置費用を合わせて、おおよそ30〜50万円ほど。アコーディオンタイプは5〜20万円ほどの費用感となります。
一方、和室の内装を仕上げる場合、4畳程度の空間であればクロスの張り替えや畳の費用などを含めて、30〜60万円ほど。ただし、和モダンな空間を目指したり、造作家具などにこだわる場合はさらに費用が必要となりますので、こちらも事前にリフォーム業者としっかりと話し合いましょう。

■小上がりによる和室を造る場合

既製品の小上がりを設置する場合は、20万円程度と比較的リーズナブルにリフォームが可能。造り付けの小上がりの場合は50万円〜となります。

ナサホームの施工事例

■リビングと一体感のある小上がりの和室

壁についていたキッチンを対面式に位置変更し、お家の中心部に小上がりの和室をつくりました。小上がりにすることで腰をかけて楽な姿勢で寛ぐことができ、段差を活用して収納もつくったためすっきりとした空間が実現しました。和室とLDKが近いため、ご家族皆が集まった際も和室を取り込んだ大空間で団欒を楽しめるように。和室の扉は明かりが取れるものを選定したので、扉を閉めてもリビングからの明るい光を感じられます。

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■リビングと一体感のあるモダンな和室

襖と壁で仕切られていた和室を和の雰囲気を残しながらも、併せてお任せいただいたリビングのテイストにも合う和モダンに仕上げました。

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■可動間仕切りのあるリビング

もともとは2つの和室とダイニングスペースが分断されていましたが、これをリフォームによって変更。和室のうち一室は、ダイニングを統合したひろびろとしたリビングにつくり変え、もう一室は可動式間仕切りで繋げることで生活スタイルによって切り替え可能なプライベート空間と、開放感ある大空間の両立を図りました。

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まとめ

リビングの横に設置された和室は、使いようによっては非常に便利で生活を快適なものにしてくれます。皆様がもし現在「リビングでのんびり横になりたい」「家事や育児のスペースをしっかりと確保したい」と考えているのであれば、和室のリフォームがその手助けとなるかもしれません。
ナサホームでは、年間8750件を超える施工で培った、リフォーム技術とデザイン力、さらにお客様のニーズをくみ取り形にする提案力で、暮らしをもっと快適にする和室作りをお手伝いして参ります。