こんにちは。
アウトドアが大好きなHDC神戸店 田口です😀
今回は天然木を使ったカウンターや笠木を紹介したいと思います。
最近はカウンター材など、化粧となる部材は価格が安く仕上がりも奇麗なシートを貼った枠材などが多く使われていますが、天然木を化粧材として使用した現場を紹介したいと思います。
シートを貼った部材は仕上がりはツルっとした仕上がり一つですが、天然木の仕上げはいろんな仕上げがあります。
よくあるのが大工さんがカンナで仕上げてつるつるになっている「超仕上げ」やサンドペーパーで仕上げる「ペーパー仕上げ」がよく見ると思いますが、今回仕上げに採用したのは「浮造り仕上げ」というものです。
皆さんも知っていると思いますが、木には年輪と言って、バウムクーヘンのように色が濃い所と薄いところがあります。色の濃い部分は冬目と言います。逆に色の薄い部分は夏目と言います。(地方によって言い方に違いがあるかもしれないです) 木は夏になると水を大量に含みます。そして冬になると含んでいた水分を地中に戻します。夏に育つ部分は水分を含みながら育つので柔らかく、冬に育つ部分は水分が少ないので硬くなります。
木を製材して板状にすると当然、夏目と冬目が交互に現れますが、その表面をワイヤーブラシでこすってやると柔らかい夏目だけがなくなっていきます。そうすると木の表面に凹凸ができるのですが、これが「浮造り仕上げ」なのです。
白い部分が夏目で色の濃い部分が冬目です。夏の方が成長するので白い部分が多いのがよくわかります。
さらに面白いのが浸透性の顔料で色を付けると夏目は柔らかく粒子の隙間が多いため、塗料が良く吸い込み、冬目は硬く粒子が詰まっている為、塗料が入りにくいので色が付きにくくなっています。
天然木にはいろいろな顔があるので仕上げを変えることで全く違った顔になるから面白いのです。
こういった木の特性を生かした工事をたくさんやりたいと思います。
他にも棚板にも無垢材を使用したり、奥に見える長押も天然木を使用しました。