”最後の借景庭園”
こんにちわ。
千里店 検査の中村です。
冬に向かって日増しに秋の深まりを感じる季節(とき)となりましたね。
紅葉真っ盛り ・・・・・・ 楽しみな今日この頃です。
さて いつものように京都散策に出かけました。
今回は あまり知られていない穴場スポットを紹介します。
京都洛北の北山からさらに北上した山中にあり
交通の便が極めて悪く 近くに何もない。
一般的な観光客はあまり行かないところ。
『 借景庭園 円通寺 』
” 借景 ” とは
「景色を借りる」というように大自然が生み出した 美しく広大な風景を背景画のように
庭園の一部として利用するもの。 ・・・・・・ (書籍より借用)
ここ 「 円通寺 」 は青苔に覆われた枯山水の庭園で
周囲のサザンカなどの生垣 と 大小の石だけの簡素な世界です。
杉木立の間隔が一定ではなく しかも1本だけが生垣の手前に植えられているのも
心にくい演出です。
巧妙にずらされた 日本の美意識が感じられます。
その杉木立に垣間見れる雄大な比叡山が こんなにも美しい山だったとは
ついぞ知りませんでした。
円通寺の見どころは ” 借景 ” ただそれだけです。
静かに座して 山を眺める。
どうやら庭園は引き立て役にすぎず 庭園には装飾は入らず 自己主張しない。
山を眺めるためにだけ存在しているかのようです。
Simple is best ・・・・・・ デザインの極地です。
また 朝日を浴び鮮やかに輝く真紅のもみじは この質素な景観に華を添えます。
一面の紅葉も捨てがたいが 一本樹のもみじが私の好みです。
この景観を破壊する開発が進んでいるらしく 惜しいかな この借景庭園も
消える運命にあるらしい ? ・・・・・・・ 残念 !